駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

夫婦ふうふう

2010年12月21日 | 世の中

 職業柄何千組のご夫婦を間近に見てきた。いつも一緒に受診、時々一緒に来院、必ず別々に受診と色々ある。いつも一緒は仲睦まじいご夫婦が多いが、別々だから険悪とは限らない。それは様々なのだが、中高年では戦友的関係や世話を焼く妻と世話を焼かれる夫の関係がしばしば見受けられる。
 中には、付き添ってきてくれた妻に見ている者が戸惑うほど悪口雑言のご主人も居られる。残念?ながら元気なのは口だけで、主導権は車椅子を押す奥様にあるのは明白で、聞き流されてしまう。他人の居る前で悪口を言われるご夫婦は仲が良いとは言えないだろうが、お互いに離婚という文字は全く頭にないようで、奥様はどうしようもない亭主だけど私が看取らなきゃと呟かれたりする。
 熟年離婚が増えたと聞くが、当院に通院されている熟年夫婦は仲がどうも宜しくないように見えるご夫婦でも離婚という考えは端からないように見受ける。強い絆を確信しているからこそ悪口雑言が出るのかも知れない。良くも?悪くも?他人には入り込めない濃く太い関係があるようだ。まあそれも入らぬ詮索かも知れない。診させて頂いている私は色々あるなあと思うばかりだ。

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