久しぶりに凄い本を読んだ。落合博満のことは以前ブログにも書いたことがあり、密かに高く評価していたのだが、鈴木忠平の「嫌われた監督、落合博満は中日をどう変えたのか」を読んでますます落合に魅力を感じるようになった。
鈴木忠平氏は素晴らしい書き手でこの本はベストセラーになると思うが、面白いだけでなく深みがあり価値あるロングセラーにもなるだろう。
落合監督下の中日の選手や球団関係者の目を通して落合がどのような監督でどのように采配を振るったかが、まるで体験しているように活写されており一気に読まされてしまう。落合という不思議な魅力ある人物を描いているだけでなく落合を嫌う日本社会の特質も浮かび上がらせている。国民の必読書などと妙なことを口走りたくなる本で自信を持って一読をお勧めする。