じゅげむじゅげむごこうのすりきれと・・落語で聞くのは面白いのだが、忙しい時に患者さんに(ほとんど中高年女性)やられると、全然面白くない。「今日はどうされましたか?」。「この前、歯医者に行ったら口内炎が出来てるって言われたの」。なるほど、どれどれと見せて貰おうとすると「それはね、もう治ったの。もういいかなと思っていたら今度はめまいがしたの。しばらく検査受けてないでしょ。なんだか心配で、ご飯食べないで来たのよ」。・・?。「めまいがしたのは何時のことですか」。「それはね歯医者さんに行ってしばらくしてからね」。・・?。「歯医者さんはいいですから、めまいは昨日、一昨日」。「歯医者さんは暮れよ、めまいは一昨日かな、もうよくなったのよ、でも検査受けてないから心配で来たの」。
原則として初診では患者さんの話を中断しないでしばらく聞くようにしている(患者さんを観察し様子を知るため)が、混んで後ろが支えているのにこの調子では埒が明かない。質問して答えさせるようにせざるをえない。「めまいがあったのは何時頃、何をしている時、どんなめまい、何分ぐらい続いたの、頭痛は、耳鳴りは、吐き気は、以前に似たようなめまいは・・・」、簡単な質問でも答えに枕詞というか寿原無が付きそうになる。すぐに核心にたどり着かないのだ。
こうしたやりとりになる患者さんは、やや知能が低めのこともあるし、単に場慣れしていないだけの場合もある(稀には内科でないこともある)。
これは前座の寿限無。もうひとつ立て板の水の真打ち寿限無もある(若中年の女性がほとんど)。
「喉がむずがゆくて咳が時々出ます」。風邪かなと思いながら続きを聞いていると、「それが一年以上前から続いていて・・・」。あれなんだか変だなと思っていると「東大病院へ行って、慶応病院へ行って、**先生に紹介して頂いて・・」。そんな畏れおおい患者さんが地方の駅前医院へいらしては、どうぞお引き取りをと言いたくなるのをこらえ、取り合えず診察する。所見と言うほどの所見はない、軽い消炎鎮痛剤と鎮咳剤をお出しする。「先生、さっきの患者さん、受付で何だか自分の病気のこと15分くらい演説していかれましたよ」。「うーん、そうか、座布団は出さないように」。
原則として初診では患者さんの話を中断しないでしばらく聞くようにしている(患者さんを観察し様子を知るため)が、混んで後ろが支えているのにこの調子では埒が明かない。質問して答えさせるようにせざるをえない。「めまいがあったのは何時頃、何をしている時、どんなめまい、何分ぐらい続いたの、頭痛は、耳鳴りは、吐き気は、以前に似たようなめまいは・・・」、簡単な質問でも答えに枕詞というか寿原無が付きそうになる。すぐに核心にたどり着かないのだ。
こうしたやりとりになる患者さんは、やや知能が低めのこともあるし、単に場慣れしていないだけの場合もある(稀には内科でないこともある)。
これは前座の寿限無。もうひとつ立て板の水の真打ち寿限無もある(若中年の女性がほとんど)。
「喉がむずがゆくて咳が時々出ます」。風邪かなと思いながら続きを聞いていると、「それが一年以上前から続いていて・・・」。あれなんだか変だなと思っていると「東大病院へ行って、慶応病院へ行って、**先生に紹介して頂いて・・」。そんな畏れおおい患者さんが地方の駅前医院へいらしては、どうぞお引き取りをと言いたくなるのをこらえ、取り合えず診察する。所見と言うほどの所見はない、軽い消炎鎮痛剤と鎮咳剤をお出しする。「先生、さっきの患者さん、受付で何だか自分の病気のこと15分くらい演説していかれましたよ」。「うーん、そうか、座布団は出さないように」。