第177回はハロルド・ランドの「ランド・オブ・ジャズ」です。
「THE LAND OF JAZZ」 CONTEMPORALY C 3550

1. SPEAK LOW
2. DELIRIUM
3. YOU DON´T KNOW WHAT LOVE IS
4. NIETA
5. GROOVEYARD
6. LYDIA´S LAMENT
7. SMACK UP
HAROLD LAND (ts) ROLF ERICSON (tp) CARL PERKINS (p)
LEROY VINNEGAR (b) FRANK BUTLER (ds)
録音 1958年1月14日
これは、スタンダードとオリジナルのブレンドが良く、ハロルド・ランドのリーダー・アルバムの中では、最も良くターンテーブルに乗る1枚です。
このアルバムもまた、ローチ・ブラウン・クインテットの演奏を彷彿とさせますが、レコード会社の違いによるサックス音の微妙な違いや、相方を務めるトランペッターがそれぞれ異なることによるサウンドの違い等、いろいろな楽しみ方があります。
ここでのランドのサックスは、少し太めでどちらかと言えばロリンズの音に似ているように思います。
相方のロルフ・エリクソンは、スエーデンのトランペッターで、米国のビックバンドでの共演も多くあり、このアルバムでも好演しています。
このアルバムには2曲のスタンダードがあり、1曲目の「SPEAK LOW」ではハードバップ真っ最中の雰囲気が伝わってきます。
また「YOU DON´T KNOW WHAT LOVE IS」は、ミディアム・テンポによるランドを中心としたカルテットで演奏されていて、彼のモダンでスムースなフレーズが次々に繰り出されてきます。
ピアニストのカール・パーキンスのオリジナルである「GROOVEYARD」は、長いピアノ・プレイが先行し、続くエリクソンはミュートでメロディをなぞりながらも絶妙なプレイを披露しています。
ランドのオリジナルは3曲あり、「DELIRIUM」はブルース感覚を持った16小節の曲で、彼のローチ・ブラウン時代を彷彿とさせる力強く中身の濃い演奏です。
また「LYDIA´S LAMENT」は、彼の奥様に捧げた曲で、サックスとトランペットによるユニゾンでテーマが演奏され、続くランドの哀愁を帯びたソロの後は、再びユニゾンでテーマに戻っています。
そして「SMACK UP」は、ミディアム・テンポで余裕たっぷりの貫禄あるプレイが印象的であり、エリクソン、パーキンス、フランク・バトラーにもソロ・スペースが与えられています。
なお、この曲はアート・ペッパーがジャック・シェルドンと演奏しているものが同じレーベルにありますが、そちらはより速いテンポの軽快な演奏となっています。
このアルバムに収録されている演奏は、2管によるクインテットが中心の曲ですが、そのいずれもが東海岸のそれとは異なってカラッとした爽やかさを感じるのですが、これも西海岸のレーベル・カラーであると思います。
「THE LAND OF JAZZ」 CONTEMPORALY C 3550



1. SPEAK LOW
2. DELIRIUM
3. YOU DON´T KNOW WHAT LOVE IS
4. NIETA
5. GROOVEYARD
6. LYDIA´S LAMENT
7. SMACK UP
HAROLD LAND (ts) ROLF ERICSON (tp) CARL PERKINS (p)
LEROY VINNEGAR (b) FRANK BUTLER (ds)
録音 1958年1月14日
これは、スタンダードとオリジナルのブレンドが良く、ハロルド・ランドのリーダー・アルバムの中では、最も良くターンテーブルに乗る1枚です。
このアルバムもまた、ローチ・ブラウン・クインテットの演奏を彷彿とさせますが、レコード会社の違いによるサックス音の微妙な違いや、相方を務めるトランペッターがそれぞれ異なることによるサウンドの違い等、いろいろな楽しみ方があります。
ここでのランドのサックスは、少し太めでどちらかと言えばロリンズの音に似ているように思います。
相方のロルフ・エリクソンは、スエーデンのトランペッターで、米国のビックバンドでの共演も多くあり、このアルバムでも好演しています。
このアルバムには2曲のスタンダードがあり、1曲目の「SPEAK LOW」ではハードバップ真っ最中の雰囲気が伝わってきます。
また「YOU DON´T KNOW WHAT LOVE IS」は、ミディアム・テンポによるランドを中心としたカルテットで演奏されていて、彼のモダンでスムースなフレーズが次々に繰り出されてきます。
ピアニストのカール・パーキンスのオリジナルである「GROOVEYARD」は、長いピアノ・プレイが先行し、続くエリクソンはミュートでメロディをなぞりながらも絶妙なプレイを披露しています。
ランドのオリジナルは3曲あり、「DELIRIUM」はブルース感覚を持った16小節の曲で、彼のローチ・ブラウン時代を彷彿とさせる力強く中身の濃い演奏です。
また「LYDIA´S LAMENT」は、彼の奥様に捧げた曲で、サックスとトランペットによるユニゾンでテーマが演奏され、続くランドの哀愁を帯びたソロの後は、再びユニゾンでテーマに戻っています。
そして「SMACK UP」は、ミディアム・テンポで余裕たっぷりの貫禄あるプレイが印象的であり、エリクソン、パーキンス、フランク・バトラーにもソロ・スペースが与えられています。
なお、この曲はアート・ペッパーがジャック・シェルドンと演奏しているものが同じレーベルにありますが、そちらはより速いテンポの軽快な演奏となっています。
このアルバムに収録されている演奏は、2管によるクインテットが中心の曲ですが、そのいずれもが東海岸のそれとは異なってカラッとした爽やかさを感じるのですが、これも西海岸のレーベル・カラーであると思います。