あしたのブログ!趣味や日々の報告ページ

このページを活用し趣味や日々のことなどを中心に報告しています。

再発されたイーロ・コイビストイネンのレコード

2015-02-11 | JAZZ
フィンランドのベテラン・サックス奏者、
イーロ・コイビストイネン(EERO KOIVISTOINEN) 1946年1月13日 -

最初は室内楽やバロックを学びヴァイオリンを弾いていましたが、その後ジャズに興味を持ちサックスに転向、
デビューは30歳を過ぎてからで、最初は前衛的なジャズ・トリオを結成、その後フィンランドのロックバンドBlues Sectionに参加しています。
現在もファイブ・コーナーズ・クインテットに客演するなど、フィンランドのジャズ・シーンを牽引し、モダンからフリーまでの幅広い活動を行ってきています。
また、ジャズ・ロック期の「Wahoo!」はDJの間でも知られ、他にもUMOジャズ・オーケストラのメンバーでもあります。

この度、彼の1971年のレコーディング・アルバムが再発売されたので早速購入してみました。
このレコード、黒盤と白盤があったようですが、購入したのは本当に真っ白いレコードのほうでした。
ジャケット表面に貼ってあったシールには、1971年の録音で、彼の3番目のアルバムであると記されていました。

「THE ORIGINAL SIN」 svart SVR 307
  
1. THE ORIGINAL SIN
2. ROCK & ROLL
3. BYE BYE / HELLO
4. BOTH & AND
5. SUMMERSEA
6. SINNER
EERO KOIVISTOINEN(ss,as,ts) LANCE GUNDERSON(g) EERO OJANEN(P,elp)
PEKKA SARMANTO(b) REINO LAINE(ds) ESKO ROSNELL(ds)  AND OTHERS

全6曲は同じような曲の構成で、テーマとエンディングはオーケストレーションのサウンドですが、アドリブは上記メンバーによって行われています。
そして1曲目で演奏されるソプラノ・サックスのトレモロは、まるでコルトレーンの様でもあります。
2曲目のテーマの後は、フリーな演奏で、3曲目のギター・エレピのソロは、フュージョンの先にある新感覚のサウンドとなっています。
また5曲目のサマーシーでは、その名の通り、各奏者が水の音を連想させるところもあります。
最後の曲では、リーダーがテナー・サックスで吹きまくり、ドラム・ソロも交えて4ビート演奏が展開されています。

全体を通して、澄んだ北欧サウンドが展開されている好アルバムでした。
それにしても白いレコード、曲間の溝が見難いので途中の曲から聴くには至難の業です。


このレコードの購入を機会に、これまであまり聴いてこなかった他のアルバム(CD)も引っ張り出してみました。
最初は、リーダー2作目とされる69年10月の録音作品
「ODYSSEUS」 OTAVA OTA LP 69

ヨーロッパではSABA/MPSや、ECM等が活動を開始し、レーベル独自のサウンドを創りつつあった時期ですが、こちらはハード・バップ~モードを基調とした完成度の高い内容です。
当時、新主流派といわれたハービー・ハンコックやウエイン・ショーターの初期の演奏の様で、5曲目のタイトル通り「So Nice」なアルバムです。

次は91年9月にNYで録音されたもので、大半が自身の作曲によるものです。
「ALTERED THINGS」 TIMERESS CD SPJ 367
 
ランディ・ブレッカー(tp)、ジョン・スコフィールド(g)、ディビット・キコスキー(p)、ジャック・ディジョネット(ds)等、著名な米国ミュージシャン達が参加しています。
内容は、個性的な音作りと相俟って、ハード・ブローイングな演奏が展開されていますが、ゲストが完全にリーダーを食っているようです。

最後は、コイビストイネンがジャケットのトップに記載されているアルバムです。
が、主役はスウェーデンのトランペッター、アンデシュ・ベリクランツのようでもあります。
そして演奏は、ストレイト・アヘッドな新感覚の快作です。
「DIALOG」 L+R Records CDLR 45094
 


コイビストイネンが1970年に作ったアルバム、
「For Children」に収録されている「FIVE BLUE TONES」に関する映像がありました。

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2015年の富士山 (2月)

2015-02-09 | 富士山
先週末から降った雪で道路事情が悪いため、今回は公共機関を使っての山梨入りとなりました。
そんな訳で、今日の富士山はいずれも車窓からのものです。

行きはJR中央線と富士急行線を乗り継いで、新宿駅から富士山駅へ
  

三つ峠駅を越えたところで富士山が見えてきました。
最初の写真の右側の高いところが「三つ峠山頂」で、今年はこの山にも登ってみたいと思います。
    

そうこうしている間に「富士山駅」に着いたので、駅のホームから
 


夕方5時前、帰りは中央高速バスで、富士山駅から新宿へ
富士急行のバスの運転手は、何と女性でした。
富士吉田から西桂までが、撮影スポットです。
   

実は、行きは中央高速バスが満席のため、やむなく倍以上の運賃で列車を使いました。
帰りのバスもご覧の通り満席で、私の席は最後尾でした。
大半のお客様は、富士急ハイランドからの人達です。

一日中寒い日でしたが、夕方まで晴れていたのがせめてもの救いです。

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私の愛聴盤 (第57回)

2015-02-08 | 私の愛聴盤
第57回はビル・エヴァンスの「ユー・マスト・ビリーヴ・イン・スプリング」です。

ビル・エヴァンス、本名 ウィリアム・ジョン・エヴァンス(William John Evans) 1929年8月16日 - 1980年9月15日

晩年の傑作アルバム(と私は思っています)、
タイトルは、ミシェル・ルグランが映画「ロシュフォールの恋人達」のために書いた曲で、最初は76年9月に録音されたトニー・ベネットとのデュオで聴くことができ、エヴァンスは、この録音後に好んで演奏するようになったとされています。

「You Must Believe In Spring」 Warner Bros. Records HS 3504
  
 1. B MINOR WALTZ
 2. YOU MUST BELIEVE IN SPRING
 3. GARY ’S THEME
 4. WE WILL MEET AGAIN
 5. THE PEACOCKS
 6. SAMETIME AGO
 7. THEME FROM M*A*S*H*

 8. WITHOUT A SONG *
 9. FREDDIE FREELOADER *
10. ALL OF YOU *
* Bonus Tracks
BILL EVANS(p, elp) EDDIE GOMEZ(b) ELIOT ZIGMUND(ds)
録音 1977年8月23 ~ 25日

この録音当時、エヴァンスの体は長年の麻薬常用の影響で、既に健康を大きく損なっていたにも関わらず、スローなものから速いテンポの曲まで、エヴァンスにしか奏でられないフレーズの連続であり、聴いていて心が落ち着く演奏はそう多くはありません。

そして、+3曲の入っているCD
 

ボーナス・トラックの3曲は、
8. ウイズアウト・ア・ソング
  エヴァンスのリーダー作では初めて聴く曲で、比較的早いテンポで軽快に演奏されています。
9. フレディ・フリーローダー
  マイルスの「カインド・オブ・ブルー」の中の1曲ですが、この時はウイントン・ケリーがピアノを弾いていたので、やはり初めての曲です。
  しかし、ここでの演奏は、オリジナルとは違う曲のように感じられ、まさしく「エヴァンスのもの」となっています。
  4ビートで、途中エレピも使用し、ファンキーっぽいところも垣間見えます。
10. オール・オブ・ユー
  最初のヴィレッジ・バンガード・セッション他、数回のレコーディング記録がありますが、ここでは比較的早いテンポで演奏されています。

エヴァンスの死後に発表されたレコード収録の7曲、
生前彼が編集に加わっていたかどうかは不明ですが、曲順も良いし、この7曲で十分です。


それから最後に一言、
このアルバムは最高の演奏で録音も素晴らしく、エディ・ゴメス(b)の絡みも良いのですが、このベースの音は好きではありません。

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1冊の新書から

2015-02-07 | 演歌・ポップス
昨年秋に発売された新潮新書の単行本の1冊
片岡義男「歌謡曲が聴こえる」の中に、「ジャズを歌ったLPが少なくとも二枚はある」という一節があり、これを取り上げてみました。

まずはその本の一部分を・・・
     

ここに登場するジャズ歌手の名は、松尾和子
     

残念ながら、この本では露払いとなってしまった秋吉敏子の「魅惑のジャズ」(1963年録音)
先日、ある店にオリジナルの中古盤がありましたが、コンデションBで、24,000円(税別)の値段が付いていました。
一時より安くなりましたが、この手のレコードは大抵これ位の値がついています。
この辺りは、ノイズも出ないCDで聴くしかありません。


このアルバム、ちょっと解説すると、
メンバーは、秋吉のピアノ・トリオで3曲、それに当時夫であったチャーリー・マリアーノ(as)が加わり、
さらに宮沢昭(ts,fl)と、福原彰(tp)の2人のアキラさんが数曲で参加し、スタンダードや映画音楽を演奏している軽快なジャズ・レコード(CD)です。
が、全12曲の中になぜか吉田正が作曲した「再会」が含まれています。
彼女は、これをピアノ・トリオで原曲に倣い3拍子で演っていますが、そこはジャズ、単にオリジナルのコードは使っていません。
しかしジャズ・アルバムに、なぜ異質なこの曲が含まれていたのか、今まで不思議に思っていました。

その答えは、片岡さんの文章の中にヒントがありました。
『松尾和子のステレオ・ハイライト(LP)が、1960年代の東京の喫茶店やバーの必需品だった・・・』 と、
これから推測し、「魅惑のジャズ」の制作関係者が、1960年に初録音されヒットしていた「再会」も入れようと、仕組んだものと考えられます。
彼女も良く承知したものだと思いますが。


さてさて、この本に登場する松尾和子のアルバム、
本の中では「再会」と「熱海ブルース」について色々語っていますが、実は私も数年前、コンディションの良いものを1,500円で購入していました。

「松尾和子 ステレオ ハイライト」 VIVTOR SJV 9 (1964年発売)
   
初期のステレオ録音で、彼女の初々しい歌声が聴けます。

そして「熱海ブルース」は、フランク永井も歌っています。
但し、オリジナルは4番まであるのですが、こちらは3番までしかありません。

「熱海ブルース」 VICTOR SV-253
作詞 佐伯孝夫 作曲 塙 六郎 編曲 寺岡真三 (1965年発売)
  

この曲は、4番まで歌わないとこの作詞者の意図が理解できないと思うのですが、その辺についても片岡さんが解説しています。

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グローブ・ユニティ・オーケストラ (2)

2015-02-02 | JAZZ
昨日、FMPの諸作を聴いた感想は、・・・???でしたが、同じドイツのレーベルで、ECM系のJAPOにもあります。
但し、マンフレッド・アイヒヤーはプロデュースに係っていません。

「IMPROVISATIONS」 JAPO 60021
 
全4編からなるパートは、タイトルの通り、フリー(ジャズ)の即興演奏

「COMPOSITIONS」 JAPO 60027
 
替わってこちらは、しっかりアレンジされた新しい感覚のビック・バンド作品集

「INTERGALACTIC BLOW」 JAPO 60039
 
3枚目は再び即興演奏による4曲で、個人プレーを繋いでいくような演奏が多いです。
1978年から82年にかけて録音された3枚、いずれも「音」は良いです。


最後は、2008年ベルリンでのライブ映像
「GLOBE UNITY 40」
  

写真のように、4リード、3トランペット、3トロンボーン、2ドラムス、それにアレックスのピアノという編成です。
譜面は無く、全員が一列に並んだ状態でいきなりフリーキーな音出しから始まります。
その後、ルディ・マハール(bcl)から最後のエヴァン・パーカー(ts)まで、順次ソロが展開されます。(演奏時間 46分40秒)
メンバーの入れ替え時に、観客の拍手も少しだけ聞こえますが、大半は大音量の彼方です。
この間、アレックスはずっと下を向いてピアノを弾いていて、これまでのプレイの様な激しいタッチは見当たりません。
エンディングはどうなるのかと興味がありましたが、ポール・ローヴェンス(ds)の「チーン」 ・・・ 「チーン」という鐘の音を合図に、全員がロング・トーンに切り替わり、最後は鍋の蓋の様な丸い器を「バシャ」と叩いて、演奏が終了します。

ここに登場している奏者は、その道では有名な人ばかりで、過去には色々な音源を聴いてきましたが、こうして映像と同時進行の音を聴いてみると、新鮮な感覚になります。

しかし、この先このように連続して集中的な聴き方をすることは、恐らく無いと思います。

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グローブ・ユニテイ・オーケストラ (1)

2015-02-01 | JAZZ
今から35年前の1980年2月6日、
アレキサンダー・シュリッヘン・バッハ(アレックス)をリーダーとするヨーロッパの前衛ジャズ・オーケストラが来日し、東京でライブを行っていました。
この模様は、当時のFM東京の日曜日、午後9時からのゴールデン・ライブ・ステージ(GLS)で5月に放送されています。
この番組は、多くの外タレの演奏を次々に放送していたので、度々録音をしていました。
そして、このライブの模様もオープン・リールに収めていて、その当時のメモが出てきました。
 この音源、現在押入れの隅で冬眠中です。


このオーケストラの最初の演奏は、日本コロムビアのMPSジャズ、ボサ・ノバ・シリーズの中で、1969年5月に発売されています。
当時、SJ誌でも賛否両論が繰り広げられましたが、私自身もその衝撃は大きく、今から思うと、ここからヨーロッパのフリー・ジャズに傾注していったようにも思います。

そこで、この週末を利用して、このオーケストラの演奏を片っ端から聴いてみました。
まずは1966年、アレックスがベルリンのラジオ放送局の委嘱により書き上げた「グローブ・ユニティ」が収録されている上記のアルバム、
フリー・ジャズと現代音楽の手法を融合したジャズ・アンサンブルです。
「GLOBE UNITY / SUN ALEXANDER VON SCHLIPPENBACH」(YS-2105MP)
  
録音 1966年12月6日、7日

1曲目、山下洋輔も真っ青というようなアレックスのソロと、グギャ~~~ンのオーケストレーション、
曲の終わりにシンバルのジャ~ンで、20分12秒の演奏が終わります。
左チャンネルに位置する(はず)の、ベースのペーター・コヴァルトさん、
小道具の方が忙しそうで、本職の演奏が少ないようにも思うので、彼の出番があるものは別の機会にでも・・・


以下はドイツのFMP(FREE MUSIC PRODUCTION)レーベルからのものです。
「GLOBE UNITY 73」 FMP 0160
 

「GLOBE UNITY SPECIAL VOL.1」 FMP 0220
 

「GLOBE UNITY SPECIAL VOL.2」 FMP 0270
 

「PEARLS」 FMP 0380
 

「HAMBURG ’74」 FMP 0650
 

「FOR EXAMPLE」 ・・・3枚組の中のORCHESTRASからの1曲 
  

そしてEP盤の2枚
両面で1曲のライブ
「GLOBE UNITY 74」 FMP S4
  

片面ずつ、各々1曲
「GROBE UNITY ORCHESTRA」 FMP S6
  
ゴードン・ジェンキンスの「グッド・バイ」は、シンプルで、オーソドックスな演奏です。


各々のアルバムは、メンバー構成も都度異なり、演奏される内容も作曲者によっての違いがあります。
これらのインプロビゼーションを単なる「ノイズ」とするか、はたまた「音楽」と捉えるかは聴き手の勝手ですが・・・

私自身、久し振りに連続してこれらを聴いた後は ・・・??? で、
この視聴、明日に続きます。

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