第59回はクラーク・テリーの「イン・オービット」です。
クラーク・テリー(Clark Terry) 1920年12月14日 - 2015年2月21日 ミズーリ州セントルイス生まれ
クラーク・テリーは、高校時代からプロ活動を始め、42年から45年まで軍隊のオールスター・バンドに参加しています。
除隊後は、ライオネル・ハンプトン楽団を経て、チャーリー・バーネット楽団と共にカリフォルニアへ移り、幾つかのバンドを渡り歩いた後、48年にカウント・ベイシー楽団へ・・・
その後も、デューク・エリントン楽団、クインシー・ジョーンズ楽団、ジェリー・マリガンのコンサート・バンド等々、ビック・バンド歴が長いのですが、いずれのバンドでも強い個性を持って豊かな音楽性を発揮していました。
また、スモール・バンドにおいても同様で、チャールズ・ミンガスや、セロニアス・モンク等の強烈な個性の持ち主との共演においてもしかり、中間派的な演奏から、バップ、ハード・バップに至るまで何とでも同化しながら、その中で個性を発揮してきたまれな奏者の一人でもあります。
日本にも来日経験があり、今は無き「新宿木馬」でのライブ演奏もレコード化されています。
前回の「セレナーデ・トゥ・ア・バス・シート」に続いてのリーダー・アルバムですが、こちらも強力なメンバーの組み合わせです。
トランペットよりソフトな「音」のするフリューゲルホーン、ノン・ビブラートで吹かれるテリーの演奏は格別です。
「IN ORBIT」RIVERSIDE 12-271
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/41/c8/5b6d0274a72af469c2517a85c4235db4_s.jpg)
1. IN ORBIT
2. ONE FOOT IN THE GUTTER
3. TRUST IN ME
4. LET’S COOL ONE
5. PEA-EYE
6. ARGENTIA
7. MOONLIGHT FIESTA
8. BUCK’S BUSINESS
9. VERY NEAR BLUE
CLARK TERRY(flh) THELONIOUS MONK(p) SAM JONES(b) PHILLY JOE JONES(ds)
録音 1958年5月7日、12日
全9曲の内、ミデアム・ファーストで演奏される3曲(No.1, 5, 8)、いずれも快調な演奏です。
一方で、9曲目のマイナー調の「ヴェリー・ニア・ブルー」では、スロー・バラードの妙が味わえます。
相方のセロニアス・モンクは、マイルスのクリスマス・セッションとは大違いで、全曲を通してしっかり弾いています。
4曲目のモンクのオリジナル曲である「レッツ・クール・ワン」では、主役を食ったモンクのソロがたっぷり味わえるし、速い曲では自身のリーダーアルバムでもあまりみられないような速弾きのソロで応えていて、テリーとの相性の良さが感じられます。
タイトルが「クラーク・テリー・ウィズ・セロニアス・モンク」となっていることからも、2人が共にリーダーであると言っても過言でないアルバムです。
そして、忘れてならないのがベースとドラムス、
サム・ジョーンズは6曲目の「アジェンティア」でソロ・スペースを与えられているし、速い曲でも1拍を2ずつしっかり刻んでいます。
フィリー・ジョーは、余り出しゃばらずバッキングに徹していて、この2人のしっかりしたサポートがあるからこそ、引き締まった名演奏集となっています。
余談ですが、2曲目のテリーのオリジナルである「ワン・フット・イン・ザ・ガター」、
デイブ・ベイリー(ds)のリーダー・アルバムのタイトルにもなっています。
ここにはクラーク・テリーも参加していますが、先のアルバムよりゆったりしたとしたテンポで演奏されています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/66/92/cc3341fd8eb74c980432aa36cdd7b59c_s.jpg)
こちらもリラックスした好盤ですが、聴くのは大抵レコードのほうなので、これも何時かこのページに載せたいと思います。
クラーク・テリー(Clark Terry) 1920年12月14日 - 2015年2月21日 ミズーリ州セントルイス生まれ
クラーク・テリーは、高校時代からプロ活動を始め、42年から45年まで軍隊のオールスター・バンドに参加しています。
除隊後は、ライオネル・ハンプトン楽団を経て、チャーリー・バーネット楽団と共にカリフォルニアへ移り、幾つかのバンドを渡り歩いた後、48年にカウント・ベイシー楽団へ・・・
その後も、デューク・エリントン楽団、クインシー・ジョーンズ楽団、ジェリー・マリガンのコンサート・バンド等々、ビック・バンド歴が長いのですが、いずれのバンドでも強い個性を持って豊かな音楽性を発揮していました。
また、スモール・バンドにおいても同様で、チャールズ・ミンガスや、セロニアス・モンク等の強烈な個性の持ち主との共演においてもしかり、中間派的な演奏から、バップ、ハード・バップに至るまで何とでも同化しながら、その中で個性を発揮してきたまれな奏者の一人でもあります。
日本にも来日経験があり、今は無き「新宿木馬」でのライブ演奏もレコード化されています。
前回の「セレナーデ・トゥ・ア・バス・シート」に続いてのリーダー・アルバムですが、こちらも強力なメンバーの組み合わせです。
トランペットよりソフトな「音」のするフリューゲルホーン、ノン・ビブラートで吹かれるテリーの演奏は格別です。
「IN ORBIT」RIVERSIDE 12-271
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/59/39/e699efa5be379bf1aae6567130cf2fdc_s.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/54/b5/97b7c2daf1c47a193f98b754d163aa44_s.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/41/c8/5b6d0274a72af469c2517a85c4235db4_s.jpg)
1. IN ORBIT
2. ONE FOOT IN THE GUTTER
3. TRUST IN ME
4. LET’S COOL ONE
5. PEA-EYE
6. ARGENTIA
7. MOONLIGHT FIESTA
8. BUCK’S BUSINESS
9. VERY NEAR BLUE
CLARK TERRY(flh) THELONIOUS MONK(p) SAM JONES(b) PHILLY JOE JONES(ds)
録音 1958年5月7日、12日
全9曲の内、ミデアム・ファーストで演奏される3曲(No.1, 5, 8)、いずれも快調な演奏です。
一方で、9曲目のマイナー調の「ヴェリー・ニア・ブルー」では、スロー・バラードの妙が味わえます。
相方のセロニアス・モンクは、マイルスのクリスマス・セッションとは大違いで、全曲を通してしっかり弾いています。
4曲目のモンクのオリジナル曲である「レッツ・クール・ワン」では、主役を食ったモンクのソロがたっぷり味わえるし、速い曲では自身のリーダーアルバムでもあまりみられないような速弾きのソロで応えていて、テリーとの相性の良さが感じられます。
タイトルが「クラーク・テリー・ウィズ・セロニアス・モンク」となっていることからも、2人が共にリーダーであると言っても過言でないアルバムです。
そして、忘れてならないのがベースとドラムス、
サム・ジョーンズは6曲目の「アジェンティア」でソロ・スペースを与えられているし、速い曲でも1拍を2ずつしっかり刻んでいます。
フィリー・ジョーは、余り出しゃばらずバッキングに徹していて、この2人のしっかりしたサポートがあるからこそ、引き締まった名演奏集となっています。
余談ですが、2曲目のテリーのオリジナルである「ワン・フット・イン・ザ・ガター」、
デイブ・ベイリー(ds)のリーダー・アルバムのタイトルにもなっています。
ここにはクラーク・テリーも参加していますが、先のアルバムよりゆったりしたとしたテンポで演奏されています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/43/6e/6e10dd465083624c1ed774078ee4553a_s.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/66/92/cc3341fd8eb74c980432aa36cdd7b59c_s.jpg)
こちらもリラックスした好盤ですが、聴くのは大抵レコードのほうなので、これも何時かこのページに載せたいと思います。