アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

アザレア椿、白玉、白侘助 - 王冠おしべ

2020-12-15 17:03:31 | みんなの花図鑑
アザレア椿

西尾市憩の農園にて。
珍しい名前のツバキがありました。



何でも、比較的近年に発表され、最近になって日本に導入されたツバキ属の原種だそうで、このツバキの最大の特徴は開花期にあり、7月から咲き始めるのだそうです。



アザレアツバキについて記事を探すと、以下のような解説がありました:
「「ツバキ」と名の付く夏咲きの植物にはナツツバキもあるが、ナツツバキはツバキ科ではあるがツバキ属の植物ではない。アザレアツバキは真夏に咲くツバキ属の植物である。ヤブツバキなどとの交配により、夏咲きや四季咲きのツバキの誕生が期待される」(久留米市世界の椿館「アザレアツバキ」)
12月になっても咲いているということは このアザレア椿はその後 さらに品種改良されたものということでしょうか?




白玉

名札に「白玉」と書いてありました。「白玉」についての記事を探すと、
「京都で江戸期から栽培されてきた品種。クチクラのあるやや濃い緑の葉の中にポツリと淡桃白色の花をつける。 花弁にふはなく花弁元はやや締まり、花弁先は開くが先端が内側にやや反る。蕊は大ぶりで黄色。玉の名の通り全体的に丸い印象。」(写真の椿園「白玉」)
という大変明解な解説がありました。



サザンカ(山茶花)とちがい、花びらがくっついているのがツバキの特徴です。



さらに、雄しべも付け根でくっついて(合着して)いるので、落花のときは、雌しべを除いた花全体が一体となって抜け落ちるのです。



白侘助

(スミマセン、ちょっと時期が遅く いい写真が取れませんでした)
「侘助」というのは ツバキの品種名の一つかと思ったら 学名からしてちがうんですね
「侘助は学名Camellia wabisukeでいわゆる椿のCamellia japonicaとは区別される場合もあります。」(写真の椿園「侘助、侘助椿とは」)



雄しべの合着部ですが、先ほどの 白玉 よりさらに上のほうまで上がってきています。
王冠のようです。


黄色い花 - 春よ来い!

2020-12-15 10:19:39 | みんなの花図鑑
早くも ソシンロウバイの花が咲いたそうで、ヒト世界は新型ウィルスで春が来るか分からないというのに、花たちはちゃんとルールを守っているようです。

ティタティタ

春一番に咲く花は 黄色い花が多いですね


黄色は虫の目に留まりやすいのだとか



学名は Narcissus cyclamineus cv. Tete a tete


Tete a teteってどういう意味?



tete が古いフランス語で「頭」を意味し、Tete a tete で、頭を寄せ合い内緒話をするという意味だそうです\(^o^)/




ヒイラギナンテン 'チャリティー'

ヒイラギナンテンも黄色い花だけど、こちらは 冬のど真ん中!といった感じですね



ヒイラギナンテン 'チャリティー' は 学名も Mahonia x media。 ナンテンはみな メギ科の木です。



「冬の時期、葉の少ない園内でひときわ存在感を放ちます。ヒイラギナンテンはヒイラギのようなトゲトゲした葉を持つことが特徴です」(安城デンパークの解説板の説明より)



ヒイラギナンテンのひとつひとつの花は真ん中に少し緑色の柱頭が突き出しています。おしべはというと なんと花被片にくっついています。


ふだんは横たわっているのですが、訪花昆虫が柱頭のつけねにさわると、花被片に密着していた雄しべが起き上がり、柱頭に近づくのだそうです。

余談ですが・・・
日本には春夏秋冬と四季がありますが、インドネシアでは 雨季と乾季の2季しかありません。
乾季の夏は「パナスカ~リ」(とっても暑い)といっておろおろ歩きます。
そしてようやく雨が降り出す雨期に入ると、熱帯雨林の樹々たちが芽吹きだすのです。
だから私は 「インドネシアでは 夏が終わると春が来る」といっています。