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岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

菜の花~ハナニラ - 土手に咲く

2023-03-18 14:00:01 | みんなの花図鑑
菜の花

この菜の花も、つぎのハナニラも鉄道踏切(↓ )の線路土手に咲いていたものです。

(←クリックで拡大)
いえ、遮断機が下りて通過電車を待っていたら、この菜の花が目に留まったんですよ




先日は畑の菜の花(セイヨウアブラナ)の匂いに圧倒されましたが、この土手の菜の花はあまり匂いは強くありません。
まとめて「菜の花」って言ってますが、アブラナやセイヨウアブラナではなくカラシナ(からし菜)です。





「早春、堤防や河川敷で開花している菜の花はカラシナであり、セイヨウアブラナではない。」(Wikipedia「セイヨウアブラナ」)
「ヨーロッパ原産の帰化植物で,日本各地の河原や堤防に群生し,春先に黄色い花が河川敷を埋め尽くす光景がよくみられる.」(大阪教育大学「身近な草花植物 ー セイヨウカラシナ」)





Google Lens で検索しますと 「イエロー マスタード」とか、言ってきます。





ただ、花だけを見ていたのでは アブラナか、セイヨウアブラナか、セイヨウカラシナか、区別できません。
セイヨウカラシナは、4枚花弁ですが2枚ずつに分かれて咲いています。
セイヨウアブラナのほうは十字型に咲いているので、花弁のつきかたには違いはあるのですが。




セイヨウアブラナとセイヨウカラシナの見分け方は葉の付け根が茎にどのように付いているかを見て識別します。 葉の付け根が茎を取り巻くように付いているのはセイヨウアブラナです。
セイヨウカラシナの葉は茎から細い柄が出るような形で付いています。





ハナニラ

その菜の花(カラシナ)の下に咲いていたのが このハナニラです。
イフェイオン属は南アメリカに約25種が分布する球根植物で、最もよく目にするのがユニフロルム(Ipheion uniflorum)で、日本ではハナニラと呼ばれています。(NHKみんなの趣味の園芸「ハナニラ(イフェイオン)」)




ハナニラはネギ亜科ハナニラ属(Ipheion イフェイオン)の植物です。
よく似たニラはネギ亜科ネギ属(Allium アリウム)の植物です。




この花も明治時代に観賞用として持ち込まれたものがいまでは逸出し野生化しています(つまり帰化植物となっています)。




長い雄しべが3個みえますが、下のほうに短い雄しべがもう3個あります。





紛らわしいのはニラの一種に「花ニラ」と呼ばれるものがあることです。ネギ属(アリウム)の花ニラは、花が咲く前の蕾と茎の部分を食べます。
ニラの花(11月撮影)





いっぽう、ハナニラ(イフェイオン)のほうは有毒です。食べると激しい下痢などを引き起こし脱水症状に陥ることがあります。




ハナニラが終わるころ、こんどは背の高いオーニソガラムの花が咲きます。オーニソガラム(別名 オオアマナ)は科も属も違いますがやはり星形の花で、野生化して土手などに咲くことがあるのです。

オーニソガラム(4月28日,2017年 撮影)(←クリックで拡大)




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