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岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

オニドコロ・カエデドコロ - 芋づるの花

2020-09-04 10:54:51 | みんなの花図鑑
オニドコロ、カエデドコロの「トコロ(野老)」とは 芋づるのことです。

オニドコロ

野生の芋づるで一番多く分布しています。単に「トコロ(野老)」といったら オニドコロのことです。
ヤマノイモの仲間は皆 雌雄異株です。
まず、雄花のほうから。





「3密」状態の雄花。




ヤマノイモとよく似ているのですが、ヤマノイモの葉は対生、オニドコロは互生で区別出来ます。

(参考)ヤマノイモ

(7月28日 タントピア)



オニドコロ(雌花)

咲き始めは 子房も細く、ほとんど気が付きません(8月11日)



近づいてみれば、棒状の子房の先に柱頭が付いていることが分かります(8月11日)


(以下3枚、8月27日愛知県緑化センターにて)

それがしばらく経つと(受粉して?)子房がスクリューのように成長しだすのです。



近づいてみました。スクリューというよりプロペラですか?




この翼の中に ひとつづつ種子が入っていて、秋に熟してカサカサになると風に乗って散布されます。




カエデドコロ

カエデドコロも 雌雄異株です。で、オニドコロでお分かりのように、これは 雄花です。



大きな工場のフェンスに絡まっています。
葉っぱがカエデのような野老なので カエデドコロです。(実はそれが ビミョーなのですが (´・ω・))




カエデドコロの花は、ほかのトコロ(野老)さんとちがってオレンジ色なので、花が咲いているときはすぐ分かります。



雌花ですが、同じ場所にあるはずなのですが、今年は見当たりません(工場は 定期的にフェンス周辺の草刈りをしています)。
けっこう面白いので、大昔の画像を再掲載します。

上と同じ場所にかつて伸びていたカエデドコロの雌株です。2015年11月、はじめてこの芋づるを見たとき質問用に撮影したものです。



葉がカエデの葉に似ているので カエデドコロというらしいのですが、ウチワドコロというそっくりな葉の芋づるがあります。



カエデドコロとウチワドコロの判別は 果実を見て、
・種子の片方にだけ翼があれば ウチワドコロ
・種子の全周に翼があれば カエデドコロ
のように分かると言われ・・・



竿をもって 高いところにあった果実を少し頂いてきて 掲示板にお尋ねしましたが、待てども待てども返事がもらえません。



「翼」というのが何なのか、私には分からないのです。




しかたがないので、「翼」とは何か検索し、果実を解剖してみました。
ここまで解剖して、翼の正体が分かってきて、両側~全周に翼のようなものがついているので、カエデドコロと判定できました。
あれから、はや5年です。










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