アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

チュウキンレン、ルビージンジャー - デンパーク・コレクション

2024-08-22 07:00:00 | みんなの花図鑑
食虫植物たちの隣に展示してあったデンパーク・コレクション(DPC) より。

チュウキンレン


黄色の花弁のように見えるのは苞葉です。






その苞葉の付け根部分に複数でているのが実際の花です。




別名は「チャイニーズ・イエロー・バナナ」





ルビージンジャー


ルビージジンジャー(Curcuma rubescens)は、熱帯地域に分布するショウガ科の熱帯性球根植物です。 葉柄と葉の主脈が赤く色づくことから「ルビージンジャー」と呼ばれます。 花茎が伸びて苞(ほう)が開き、その間でひっそりと小さな花を咲かせます。 赤色の葉柄と、爽やかな色合いの苞が珍しい植物です。(安城デンパークサイトの説明より)















大きな花のように見えるのは実は苞葉で、実際の花は小さいというのが 共通点でした!(^^)!





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アオイ科のアメリカフヨウ

2024-08-21 16:00:00 | みんなの花図鑑

アメリカフヨウの別名はクサフヨウです。木本のフヨウの花に似ていますが、それよりずっと大きいです。
一日花ですが、次々とつぼみが出来て花を咲かせてくれます。













雄しべは合着して出来た筒の中をめしべが貫通して先まで伸びています。
雌しべの柱頭は5つに分かれています。

上の画像から雄しべ筒とめしべの境界を拡大してみました。↓










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アオイ科のオクラ

2024-08-20 16:00:00 | みんなの花図鑑

オクラの原産地はアフリカ北東部(エチオピアが有力)と言われています。




「日本語名オクラは、英語名 “okra” (オクラ)からの借用語(外来語)で、その語源はアフリカのガーナで話されるトウィ語の “nkrama” に由来する。」(Wikipedia)




アオイ科の花に共通する特徴ですが、雄しべは合着して雄しべ筒を作っています。
その雄しべ筒の中をめしべが貫通しているのがアオイ科のシベの共通した特徴です。




オクラの雄しべですが、花糸部分がなく、雄しべ筒の壁に葯(花粉の袋)が付く恰好をとっています。




めしべのほうですが、雄しべ筒から先に伸びることなく筒の入り口で柱頭を作っています。
4つの柱頭は別れることがなくくっついています。
これでは自家受粉してしまうではないか? と思いますが、それをあらかじめ狙っているようです。
「オクラは、雄しべが雌しべにまきつくようにしてついているので、基本的には、開花と同時に自動的に受粉ができているので、人工授粉の必要は、ありません。」(オクラの受粉|オクラ-品種不明 PlantsNote QA)




アオイ科の花は裏から見るときれいな花が多いです。




このオクラもやはり美しい2色咲き(bicolor)です。




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アオイ科のラバテラ ’バイカラー’

2024-08-19 17:00:00 | みんなの花図鑑

花蕊を見て分かる通り、ハイビスカスとかアオイ科の花の特徴です。
ムクゲにも似てるけど、花弁と花弁の間に隙間があるので、ムクゲではないようです。




むしろゼニアオイを立ち上がらせたような雰囲気です。


名前は ラバテラ ’バイカラー’ 。
ここに掲げる画像は 昨年の5月下旬、西尾市憩の農園で撮ったものです。




’バイカラー’ という品種は 大輪のピンクの花で、花の中心が濃ピンク色となる2色咲き品種です。




別名(和名)はハナアオイ。
「ハナアオイはアオイ科ゼニアオイ属の栽培種。ラバテラ属に分類されていたこともあり、ラバテラとも呼ばれる。」(三河の植物観察「ハナアオイ」)





花期は4~7月。(同上)





花弁と花弁の間には隙間があります。ここは モミジアオイに似ています。




アオイ科に特徴的な花蕊の構造をしています。
おしべの花糸が合着して筒状になり・・・




その筒の中をめしべの花柱が貫通して筒の先に突き出て柱頭を展開しています。






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食虫植物展 (1) ウツボカズラの仲間

2024-08-19 07:00:00 | みんなの花図鑑
安城デンパークで『食虫植物展』をやっています。9月2日までの開催です。
3回に分けて毎朝7:00に、ここにアップします。
1日目はウツボカズラの仲間。

ウツボカズラ(ネペンテス・ミクスタ)





バックがごちゃごちゃしていて見にくいので、置き換えてあります。(以下同様)







ネペンテス(Nepenthes)は ウツボカズラ属の属名で、
ウツボカズラ属の自生地は下図のとおり。

以下をGifに縮小変換
User:Petr Dlouhý - Base map - Image:A large blank world map with oceans marked in blue.svg; Image:Nepenthes distribution.gif, パブリック・ドメイン,
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=985314 による






Nepenthes 'mixta' 種 は「ボルネオ島に自生するNepenthes northiana種とマレー半島に自生するNepenthes maxima種との交雑により作出された」(GKZ植物事典)




ウツボカズラ(ネペンテス・ソレリー)


種小名のソレリーの由来は、海軍医師で植物学者のフランス人、クロヴィス・トレル(1833-1911)です。
(みんなの趣味の園芸)











ウツボカズラの花



















ウツボカズラ ’ダイエリアナ’

ミクスタとディクソニアナの交配種 (Nepentehs.Mixta x Nepenthes. Dicksoniana) ということです。








ウツボカズラ(ネペンテス・アンプラリア)






根元にたくさん壺型の捕虫袋?が並んでいます。









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うす紫のチャイニーズハット

2024-08-18 16:00:00 | みんなの花図鑑
ホルムショルディア・テッテンシス

こちらは きょう出合ったチャイニーズハットです。
チャイニーズハットの本名は ホルムショルディア(Holmskioldia)で、こちらは ホルムショルディア・テッテンシス〔H. tettensis )になります。




ピンクの部分が萼で、花冠はブルーの部分です。




花冠とおしべが早くも脱落しようとしています。




ホルムショルディア・テッテンシスは熱帯アフリカ原産で、主な開花期は夏です。(ヤサシイエンゲイ)




雄しべ4本、雌しべ1本のようです。






ホルムショルディア・サンギネア

ホルムショルディアには 赤色の種類もあります。
前のテッテンシスの花期が 夏だったのに対し、こちらは秋から冬が開花期です。




こちらは インド・ヒマラヤ原産で、お皿のような形をした赤色(オレンジ色)の萼の格好から チャイニーズハットの俗名がうまれたようです。





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ワレモコウ - 秋の七草

2024-08-17 15:00:00 | みんなの花図鑑

秋の七草のひとつ、バラ科のワレモコウの花には いろんな虫が訪れて来ています。
でも、忙しく飛び回ったり歩き回ったりするので、全体が撮れたのは このハエ君だけ (´v_v`)
何というハエなんでしょう? 青い眼に黒い縞が入っていて特徴的なんですが・・・
(ツマグロキンバエ??)




こちらは アリさん。お尻の形と色が 雄しべの葯と同じなので、花に紛れ込んでいます。
ワレモコウの花は 花穂の上から咲きだし、だんだん咲き下がってきます。
一番下が つぼみ。
その上のちょっと白いおしべの花糸が目立つ部分が、雄性期の花たち。おしべは4本。
そのうえが 雌性期の花。




こちらは ハナグモ(ヒメハナグモ?)ですか?
花に集まる虫を狙ってるんでしょうね。



長細い楕円形の葉。縁には細かいギザキザがあります。
安城デンパークのグラスウォークにて
学名:Sanguisorba officinalis
属名の「Sanguisorba(サンギソルバ)」はラテン語の「sanguis(血)」と「sorbeo(飲み込む・吸収する)」の意で、ワレモコウが古くから血止めの薬として用いられたことによるとされます。(魅る魅るガーデニング「花 ワレモコウ」)




こちらは アシナガバチ?でしょうか? 大きすぎて 一部にしかピントが合ってません。





ワレモコウは花穂の先のほうから開花していきます。




花びらのように見えるのはガク片です。
雄性先熟で初め4本の雄しべが黒い葯を割ってクロムイエロー色?の花粉を出し、そのあと雌しべが成熟します。
雄しべが突き出しているので「ナガボノワレモコウ」ではないか?とする意見もありますが・・・本題はそこではないので議論しないでおきます。





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