外苑茶房

神宮外苑エリアの空気を共有し、早稲田スポーツを勝手に応援するブログです。

Rogue Regime

2009-05-26 21:10:50 | 社会全般
国家が存亡の危機に立った時、理解に苦しむこと行動に出ることがあります。


子供の頃、自宅の改築工事に来てくれた大工さんたちと一緒に縁側で食事をしていた時、年配の大工さんから第二次大戦の思い出話を聞かせていただきました。

昭和20年の戦争末期、その大工さんは、陸軍歩兵として房総半島の海岸の防衛部隊に配属されて、連合軍の上陸に備えていたのだそうです。

地下壕を掘ったりする作業ばかりの毎日で、時々近隣の農家にお風呂をもらいに行くのが一番の楽しみだったとか、そんな話をひとしきりしたあと、

『坊ちゃん、もし本土決戦をやっていたら、日本はアメリカに必ず勝ったはずなんですよ』

『どうやって?アメリカは凄い戦車とか大砲をたくさん持っていたんでしょ?』

『わしらの部隊の役割は、タコツボや地下道に潜んで上陸してくるアメリカ軍の部隊を一旦やり過ごし、その後アメリカ軍の陣地内に紛れ込んで、アメリカ軍の戦車や大砲を撃てない状況にすることでした』

『でも、それで日本が勝つとは言えないんじゃないの?』

『アメリカ軍が大砲を撃てなくしてしまった後、近くで待機している日本軍がその地域に集中砲撃を加えれば、必ずアメリカ兵を全滅させられます』

『???日本の兵隊さんは、どうなるの?』

『日本兵は、死ぬことを恐れぬように教育されていますから。アメリカ兵とは違います。アメリカ兵を道連れに、わしらも死ぬ。味方を撃つなんてアメリカ軍には決して真似のできない作戦ですから、アメリカ軍に絶対負けなかったはずです』

『・・・・・』


子供心に、これはひどい話だと思いました。

連合軍に追い詰められた日本は、毒ガス、細菌兵器、風船爆弾などの無差別殺人兵器、そして様々な特攻兵器という非人道的な兵器を開発して、戦局の好転を図ろうとしました。

そして、本土決戦になっていたら、大工さんが話してくれたように、人を人とも思わない無茶苦茶な消耗戦が、きっと各地で展開されたのでしょう。

もし原子爆弾を当時の日本が保有していたら、かなりの確率で日本は実戦で使用したと私は思います。

北朝鮮が核実験を行なったという報道が、世界を駆け巡っています。

ブッシュ前大統領は、北朝鮮の現体制を『Rogue Regime』(ならず者政権)と呼びましたし、今の北朝鮮の行動を見ていると、そう呼ばれても仕方ないのかもしれません。

一方、北朝鮮は、たびたび『宣戦布告』という言葉を用いることからも分かりますが、国家存亡を懸けた戦争を行なっているのに等しい国内の状況なのでしょう。

日本の国会議員の中からも、北朝鮮の基地を直接攻撃する手段を持つべきだという主張が遂に表立って出されてきました。

北朝鮮を、どうやったら戦争状態からの脱却へと導くことができるのか。
本当に難しい状況となってきました。


Comments (2)
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小関さんのコラム

2009-05-26 18:03:09 | 大学野球
アマ野球評論家の小関さんが、亜大の新人・東浜巨投手についてNumberのウエブサイトに『逸材を守れ』と題して書かれていました。
原文↓
逸材を守れ_パソコン

携帯からコラムにアクセスできない方のために、かいつまんでサマリーを書きますと
『東浜くんの投球を見て、間違いなく東京六大学リーグの斎藤佑樹(早大3年)に次ぐスター選手が大学球界に誕生したと思った。』

『大観衆が神宮球場に押し寄せる、テレビ中継される、スポーツマスコミ以外のマスコミが大挙して押し寄せる--そうならないほうが東浜にはいいと思っている。』

『多くの観客とマスコミが押し寄せれば、①投球フォームの冒険(新発想)ができづらくなる、②勝つことを求められるあまり腕を振ることよりも制球重視になり、ピッチングのスケールを小さくする、という弊害が起こりかねない。』

『早大の斎藤佑樹は順調に成長しているが、今シーズンに限っては“負の2条件”にとらわれている印象がある。』

『東浜のピッチングだが、最も特徴的なのは始動のときのゆったり感である。』
『本人も自覚している投球フォームのゆったり感だが、実は亜大に入学してから、そのよさは失われている。東浜の投球タイムは明らかに0・3秒程度速くなっている。』

実力が拮抗し、六大学以上に勝負に徹した厳しい野球をやる東都。
ですから、観客が集まらない方が東浜くんが伸び伸びとやれるかのような小関さんのご意見に、私は組しません。
それどころか、一年生の春からこんなに東浜くんをフル稼働させて、本当に四年間、逸材を守れるのと心配です。


話の途中で登場する斎藤くんに関するご意見も、どうなんでしょうか。
仮に小関さんのおっしゃるように今季の斎藤くんにスケール感が失われ気味だとしても、それはファンや報道陣の影響というよりも、得点力の低い今季の早稲田打線の影響と考えるのが普通だと思うのですが、皆様はどのように考えられますか?

いつもアマ野球に関する楽しい記事を書いてくださる小関さんなのですが、今回ばかりは結論の導き方に無理があるように思いました。

次回のコラムに期待します。
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