外苑茶房

神宮外苑エリアの空気を共有し、早稲田スポーツを勝手に応援するブログです。

シャルコマ

2016-10-18 06:37:56 | 早稲田大学
フランス留学の推進チームが早稲田にやってきたそうです。
「フランス留学日本横断プロモーションツアー」で駐日フランス大使が早稲田を訪問 – 早稲田大学

第二外国語であっても、ある程度の基礎を学べば、その後の人生を切り拓くきっかけとなったりします。

法学部のフランス語でクラスメイトだったKくん(埼玉県立川越高校出身)は、大手商社に就職し、最初の海外赴任先はアフリカのアルジェリア(旧宗主国がフランス)となりました。
級友たちの期待どおりというか、不安的中というか……
(^-^;

私の場合は、4年生まで再々履修クラスで学ぶ状況でしたので、フランス語は苦しむだけで、その後の人生を変えるということは全くなかったです。
(*_*)

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ジャズプレイヤーの間で、単語をひっくり返すスラングが好まれていたことは、ずいぶん知られるようになりました。
たとえば、ギターをターギ、ベースをスーベ、演奏旅行をビータという調子です。
森田さんがタモリと名乗ることになったのも、この流れ。

その中に「シャルコマ」というのもありました。
コマーシャルをひっくり返したもので、商売を意識した音楽、すなわち俗受けを狙って大衆に媚びた音楽を揶揄するときに「この曲はシャルコマだよね」などと使っていました。

さて、ボブ・ディランのノーベル文学賞受賞が話題になっています。

ボブ・ディランの作品は、自身も反戦フォークシンガーだった中川五郎さんによって、秀逸な和訳が行われています。
http://www.yurindo.co.jp/static/yurin/back/525_1.html

中川さんが3年前に書かれた この文章を読み、その当時からノーベル文学賞候補として何年も取り沙汰されていたことを知ります。

今回のボブ・ディランのノーベル賞受賞のニュースが日本国内を駆け巡った時、「ガロの『学生街の喫茶店』を思い浮かべた」という声を何度も耳にして、何とも言えぬ場違い感を私は抱きました。

なぜならば、反戦 反体制を自然体で貫いているボブ・ディランに対して、ガロというグループは 、「シャルコマ」、すなわち商売優先音楽そのものという認識があるからです。

ガロは、若者に人気のあった硬派の漫画雑誌のタイトルからグループ名をとり、反体制派を気取って長髪とブルージーンズという出で立ちでした。

しかし、唄うのは山上路夫・すぎやまこういち という歌謡曲のヒットメイカーの作品。
そして、当時のフォークシンガーたちが自衛隊や機動隊と共に「体制派」「国家権力の手先」と看做していたNHK。皆が出演を拒んでいた そのNHKに、ガロは嬉々として出演していました。

この あざとさをシャルコマと言わずして何とする。

こんなゲスなグループがボブ・ディランを口にするなよと、当時から思っていました。
もし反戦フォークのライブ会場にガロが現れたら、「帰れ」「帰れ」と怒号が飛んだのでは。
(`へ´*)ノ

今回のノーベル賞受賞について、今のところボブ・ディランは全くコメントしていないと報道されています。
権威におもねることのない姿勢が感じられて、実に彼らしいと思いました。

ひょっとしたら、受賞を辞退するかも知れませんね。
"Blowin'The Wind ボブ・ディラン 風に吹かれて" を YouTube で見る

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