大鰐町に住む歌人・福井緑氏のエッセイ本です。
藤崎町の図書館から借りて読みました。
実は著者の福井さんにはお会いしたことがあるのです。
それは今から20年ほど前ですが、
私がNHKで中国語講座を受けていた時期(2年くらい)があって、
同じクラスにこの福井緑さんがいらっしゃったのです。
上品で何やらいろいろ(中国のことを)知っている、
明るくておちゃめなおしゃべりおばあさんといった感じでした。
気さくでお話しするのも楽しかったし、
父が病気で入院して1.2か月ほど講座を休んでいた時期に、
心配のお手紙をわざわざくれた方でもあります。
今思うと住所を直接教えたわけではなかったので、
NHKの事務の方にでも住所を聞いてお手紙を書いてくださったんだとは思います。
当の本人は本までいくつか出していらっしゃるほど有名な方だったんですね。
短歌の先生?みたいな噂は1年ほど同じクラスにいると徐々に耳にしたりして、
最後では中国語の先生も敬意を払って福井さんに呼びかけるときは、
「福井先生」と話しかけられていました。
さすがに習いに来ている生徒に先生が「先生」と話しかけているのは、
なんか違うなぁと私は思ってましたが。
あれから20年近くたって、たまたま図書館で福井さんの著書を発見し、
読んでみましたが内容は昔のものながらめっちゃ面白かった。
津軽やほかの地方で出会った出来事などが、短歌とともにそれぞれのエピソードで語られる。
同じ津軽に住むのでやはり知っている地名など出てきて興味深い。
なんでもっと早く読めなかったんだろうと思いました。
福井さんはもう90歳近くになると思うのですが、今も大鰐町で暮らしているとのこと。
本を読み、ふと福井さんの気さくな人柄に触れ、不意に懐かしく会いたくなりました。