紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

大阪人もびっくり

2008-08-25 22:58:35 | 読書
 ということで、昨日の続き、『旅の指さし会話帳 国内編2 大阪』(金成由美/津銘保郎・著 情報センター出版局・発行)である。

 大阪弁を聴き取れない人、大阪弁をしゃべりたい人には、至れりつくせり、かゆい所に手が届くという、めっちゃ親切な会話帳である。しかし、それだけではない。大阪のディープなところを簡潔にツボをおさえ、しかも笑いまでとりまっせ!という熱気に溢れる本なのだ。

 私が「親切!」と感動したのは、アクセントがわかりやすく、文章の中に上下するラインとして引かれていること。
 その例文として

(標準語)あなたは愚かであるか?

(大阪弁)オ~マ~エ~ハ~ア~ホ~カ~

(英語) Arree youu stuuupiiid or whaaaat?

これは、「大阪人なら誰でも知っている『横山ホットブラザーズ』のフレーズ」(ノコギリを使ったネタ)なのである。知ってる人には大ウケだが、知らない人には「ナンのこっちゃ?」だろう。

 『店』の頁では、『古本』の中では
「かっぱ横町」「天牛書店」「南海なんば古書センター」とある。ウチでは「天牛書店」にたまにいくので、「おお~!」とうれしくなる。

 『チェーン店』の頁では

シュークリーム → ヒロタ

餃子      → 餃子の王将

ラーメン    → 天下一品

肉まん/アイスキャンデー → 551の蓬莱(ほうらい)

というのを見ているだけで、テンションが上がる。

他にも関西倹l、興行、関西のテレビ/ラジオ、落語、ヤンキー、おっちゃん/おばちゃんに至るまで、かわいいイラストで簡潔かつ的を得て説明してあるので、どんどん大阪テイストにのめり込んでしまうのだ。

 Kちゃんにこの本を見せた所、予想以上にツボだったらしく、「これやったら、買うてもええな」とお許しの言葉をいただく。「なんか、『こげパン』みたいで、イラストがかわいいし、読みやすい」

特に「阪神ファン」と「阪神タイガース」というように、わざわざ項目が分かれているくらい「虎」についての情報は満載である。私がツボだったのは、「大阪でのコミュニケーションのコツ」という頁の中の「野球」という項。

「阪神の本拠地である甲子園球場は、正確には兵庫県にあるのですが、大阪人は大阪にあると思い込んでいます。他県に行くとは夢にも思っていません。通い慣れた近所のパチンコ屋に行くくらいの感覚で阪神電車にサンダル履きで乗るのです」

 「虎」については、紙面を埋め尽くしたいほどに、愛が溢れているのである。

 たぶん、大阪人もびっくり、というくらいの出来だと思う。天晴れ、金成さん!津銘さん!