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~カウンター越しより~

テイスティング会を終えて ~第20回~

2011年10月31日 17時08分02秒 | テイスティング会




20回目の今回は、いま最も旬のモルトウィスキー
『イチローズモルト秩父ザ・ファースト&イチローズモルト』
でした

秩父蒸留所
ベンチャーウイスキー社
埼玉県秩父市 ウィスキー製造・販売の企業
創業者は、肥土伊知郎氏(あくと いちろう)

2004年9月 秩父市にベンチャーウイスキー社を設立
2007年11月 ベンチャーウイスキー秩父蒸留所が完成
2008年2月 秩父蒸留所 稼働開始
2011年10月11日 秩父蒸留所として初のシングルモルト「The First」リリース

 

「イチローズモルト秩父ザ・ファースト」
2008年2月に稼働開始した秩父蒸留所のウイスキー原酒が
実質的な世界水準である「3年」の熟成期間を経てシングルモルトとして
日本国内及び、海外で同時発売
総ボトリング本数は、7400本
国内及び海外の比率は、50%ずつ
新規蒸留所にとって、ファーストリリースは一生に一度の出来事

2008年5月~7月の樽詰め
樽数 31樽
樽材 ファーストフィル・バレル
ノンチル、ノンカラー、カスクストレングス
アルコール度数 61.8%

香りは、当然 3年という若さもあり、トップノートはまだ硬く、鼻腔を刺すツンとした感じ
こういうタイプのモルトは、充分空気に触れさせて膨らみを待ちます
ツンとした香りが落ち着きだすと、甘いバニラの香りが立ちあがってきます
柑橘の爽やかな香りとバニラを感じます
口に含むと高アルコールでパッと燃えるような感覚はあるのですが
それは味ではなく、刺激です
味はクリーミー、マイルド
3年でここまで・・・という驚き
余韻は、3年にしては長く、甘苦く、アミノ
感想は、とにかく3年でこの味!!というのが正直な意見です
今後 何年をリリースされるか分かりませんが
秩父 10年が楽しみなモルトです


 

「ダブルディスティラーズ」
東亜酒造 羽生蒸留所と秩父蒸留所の原酒のブレンド
羽生蒸留所はパンチョン樽を主体にシェリー樽、秩父原酒はミズナラ樽を使用

香りは、森林浴のようなウッディー ミズナラ特有のオリエンタルな香りも
爽やかな森林浴・・・私にはそんなイメージです
味は、甘い ベタっとした甘さ うーん・・・糖蜜でしょうか
余韻は、短くビター、オイリー

 

「ミズナラウッド リザーヴ」
羽生蒸留所原酒をキーモルトに、数種のモルトをヴァッティング
ミズナラリザーヴ・バットで再熟成

香りは湿った土 陽のあたらない湿地
スパイシーな香りも感じます
味は、さらっとした甘さ
余韻は、短めです ピーティーさ、だし汁を感じます

 

「ワインウッド リザーヴ」
フレンチオーク製の赤ワイン熟成樽の空き樽をウイスキーの後熟に使用
羽生原酒をキーモルトに、数種のモルトをヴァッティング

香りは、赤ワインフィニッシュということあり、華やか
味は、柔らかく、軽快
余韻は、長くなく、甘く、ビター

 

そうそう、今回はこれもありました
秩父蒸留所のニューポット
簡単に言えば
これが3年経つと「ザ・ファースト」の味わいに成長するということでありまして
驚かれた方もいらっしゃたのでは・・・と思います

ようやくこの世に誕生した秩父モルト
今後の成長がとても楽しみです

今回の一番人気モルトは
やはりザ・ファーストでしたが
皆さんは、どのような感想をお持ちだったでしょうか

次回のテイスティング会は、
年明けに「アイラモルト」を予定しております
年に数回の不定期なテイスティング会ですが
今後も旬な、またはコレは!?
というモルトを見つけては開催していきます
今後ともどうぞよろしくお願いします
参加された皆さん お疲れさまでした

高度数のモルトのため、その夜は大丈夫だったでしょうか・・・
ちょっと心配です^^;