バークレー友子のテニスアカデミー日誌

オーストラリア、シドニーで30年目になるテニスアカデミーでの様子を書いています。よろしくお願いします。

1月29日

2008-01-29 12:27:23 | ノンジャンル
今日から新学年、新学期がスタートです、明日からスタートする学校もありますが、デイビットは今日から制服を着て出かけました。空港もすごい人でした、長いホリデーを終えてシドニーに戻ってきたのだと思います。

オーストラリアの学校のシステムについて今日は少し書きます。
中学高校は私立、公立とあります、日本と大きく違うところは学力によって選ばれていく学校は少なく(こちらで選抜校と呼ばれる公立の中学、高校もいくつかありますが少ないです。)公立は住んでいる場所によって選択でき、またカソリックの家庭の子供は近くのカソリックスクールに通います。

有名私立校(こちらは中学高校が一緒)に入りたい場合、子供が産まれたらすぐに予約しないと入ることができません、もっと早く、妊娠して性別がわかった時点で予約を入れる人もいるぐらいです。学力ではなく予約の順番と親戚で誰かその学校を卒業したとか、親が卒業したとか、知っている人がいるとかが基準で入ることになります。子供のために最高の教育を、、と願う中流以上の家庭は子供が5人、6人といても私立に小学校から入学させます。

公立と私立何が違うか、日本ではそれほど大きな違いはないかもしれませんが、こちらでは就職や「しつけ」で大きな違いがあります。よくビンスが使うたとえは、高級ブランドのハンドバッグを買うか、スーパーのバッグを買うかの違い、ということですね。大学を卒業したかよりどの高校に通ったかが彼らの1つのステータスになります。
うちのデイビットが通う学校には寄宿生もおり、地方に住む子供たちが中学1年生から親元を離れて学校で寝泊りして共同生活を経験し、勉強とスポーツに励んでいます。

日本で育った私が子供をオーストラリアの私立の学校に通わせていて一番感じる大きな違いはスポーツ。スポーツへの姿勢と絆。特に男子校は土曜日の午前中はスポーツをすることが必須であり、学校同士の対抗戦があります。また勉強もできてスポーツもできるということが本当の優等生であり、生徒会長になる条件にも、学校のスポーツで一番上のレベルにいることとされています。

サッカーやラグビーの学校対抗の試合でも、テニスの試合でもきちっとユニフォームを着た男子生徒がお互いに励ましあいスピーチをして相手の学校を称え、最後に握手する姿はとても素晴らしく見ていてとても気持ちのいいものがあります。
クリケットをはじめとするチームスポーツでオーストラリアが強い理由がそこにあるように思います。勉強さえできればいいという考え方はオーストラリアにはありません、スポーツを通じて社会を学び、しつけられ、人との関わり方を学び、立派な紳士に、、ということでしょうか。今週の土曜日から始まるGPS1のテニスの試合を(今年で最後になるので)とても楽しみにしている私です。オーストラリアではスポーツは生活の一部です。