花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

セミとコオロギ

2014年08月19日 | 学校
夏休みも終わりを迎えています。
さてみなさんのところではセミが鳴いていますか。
セミの抜け殻もあり、確かに鳴いているのですが
今年はあまり気になりません。
もしかしたらいつもより鳴いていないのかもしれません。
ここはチームの本拠地である温室周辺。
この画像だけ見ているとわかりませんが
実はたくさんのコオロギが鳴いているのです。
音を届けられないのが残念です。
どうやらお盆が終わったら
秋が足早にやってきたようです!
コメント

スペシャリストゆえの悲劇

2014年08月19日 | 研究
先日、花を眺めていると羽音がしています。
よく見るとそこにはオレンジ色のぬいぐるみのようなハチ、
「マルハナバチ」がいるではありませんか。
クマのプーさんのような色と姿、いつも図鑑を見ているのですぐわかりました。
種差海岸でもう4年間も活動していますが、今まで一度もその姿を見ることができず
ある意味、恋いこがれていたところがあります。
マルハナバチの生活史はとても興味深いものがあるのでご紹介します。
秋に雄バチと交尾した大きな雌バチは
ネズミがかつて使っていた巣穴などにもぐり、たった一匹で冬眠します。
春先、女王バチとして巣穴から飛び出したこの雌バチは
やはりたった一匹で巣を作り産卵します。
そして夏に卵から働きバチが羽化して、蜜を集めては巣が繁栄していきます。
しかしまた秋になると大きな雌バチが雄バチと交尾して、
再び穴にもぐては、この生活史を繰り返します。
秋に雌バチが巣から飛び出していった後、
巣に残った女王バチ、働きバチ、そして雄バチは
年内には寿命となるというのですからはかないものです。
さて春先、たった一匹で巣を作る女王バチを支えるのがご存知、サクラソウの蜜。
春先の草原はサクラソウしか花がなくマルハナバチの格好のえさ場となるため、
サクラソウは花の形をマルハナバチの口の形状に合わせて進化してきました。
つまりマルハナバチはサクラソウ授粉のスペシャリストなのです!
しかし何らかの理由によってマルハナバチの活動が低下すると
サクラソウはもう受粉することができなくなってしまいます。
現在、サクラソウの絶滅の危険性が注目されていますが
お互いあまりに親密なパートナーになってしまったところにも問題があるようです。
さて初めて私たちの前に姿を現したマルハナバチ。
いったいどんなメッセージを伝えているのでしょう?
コメント (2)