花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

積算温度とハスの開花

2016年08月17日 | 研究
法光寺で復活に取り組んでいるハスの花。
池では低水温のため、枯れてしまいましたが
大鉢で育てているものは元気です!
近づいてみるとなんと立派な蕾がついているではありませんか。
大きさにして5cmぐらいですが、
下からもっと小さな蕾もあがってきています。
しかしチームの2年生は嬉しさは隠せませんが
さほど驚くことはありません。
「思った通り」というのが本音です。
なぜなら彼女は4月からの積算温度を求め
今年の咲く時期を予想していたのです。
ハスは平均気温15℃以上の日を足していき
合計で1500℃になると開花がピークになるといわれます。
3日ぐらい前に行った積算温度の計算では約1450℃。
つまりもう数日で開花してもおかしくないという予想がたったので
この日、実際に確かめにきたのです。
しかし若干の気温のズレはあります。
なぜならこの近くでアメダスの測定値が公開されているのは八戸市と
お隣の盆地である三戸町だけだからです。
法光寺は標高200mもある夏でも涼しいところなので
気温がとても高くなる三戸町とは大違いです。
その差を1℃として計算してきましたが、
まだ開花していないということはもっと差があったかもしれません。
後日、法光寺に取り付けた気温の自動計測装置で確かめたいと思います。
この様子だと後1週間ぐらいで開花する可能性が出てきました。
もし法光寺に行かれたらぜひ確かめてみてください。
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白華山復活プロジェクト

2016年08月17日 | 研究
大きなハス鉢で調査をしているのはチームの2年生。
ではいったいここはどこかおわかりですか。
どうも名農の風景とは違うことにお気づきでしょうか!
ここは白華山法光寺の境内。
名農から自動車で7〜8分走った名久井岳の麓にある
開山数百年という歴史のある名刹です。
なぜ法光寺は白華山というのでしょうか。
それはかつて白いハスの花がたくさん咲いていたからだそうです。
ところが現在は環境が変わったのか、まったくありません。
そこで法光寺の和尚様と相談して復活に挑むことにしたのです。
増やす方法は2つ考えました。
ひとつは3つある池に直接植え付ける方法。
もうひとつは大きなハス鉢に植える方法です。
しかしハスを育てるのは初めて。
いろいろ資料を調べながら4月から取り組んできました。
するとなんと池の苗はまったく育たず姿を消しました。
ハスの栽培条件は日の当たる所、そして光の当たる所。
おそらく池は夏でも冷たい湧き水のため育たなかったのだと思われます。
後日、水中に取り付けた水温のロガーがそれを証明するはずです。
ところがハス鉢に植えたものはこのように元気に育っています。
したがって日照についてはそれほど問題はないと思われます。
では花の咲く気配はあるのでしょうか?
近づいてみましょう。
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