花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

季節の中で

2019年02月22日 | 研究
2月になり各地で温室育ちのクリスマスローズ展覧会が開催されています。
何度もご紹介しましたが、クリスマスローズの花は花弁のように見えてガク片。
したがって花弁のように散らないため
受験生には「散らない花」「落ちない花」として人気だそうです。
さて大きくてきれいなクリスマスローズの花ですが欠点があります。
みんな恥ずかしいのか下を向いてうつむいた状態で咲くのです。
それでも草丈が高ければ問題ないのですが、草丈は30〜50cm程度。
したがって花を見るときは自分が地面にしゃがんで覗き込むか
花をつかんで自分の方に向かせるかしかありません。
せっかくのきれいな花なのに残念でなりません。
しかしプロや愛好家の方は違います。
鉢で管理しているため開花したら自分の肩ぐらいの高さの棚に飾るのです。
するとどうでしょう。花を見上げることになるため
自然な姿で花を観賞することができるのです。
しょげた子を慰めるよう覗き込むのではなく、高い高いしてあげる。
露地植えではできませんが、今年は早めに鉢に植え替えて
ぜひこのようにして楽しんではいかがでしょうか。
さて今日は久しぶりの3年生出校日。
卒業まで1週間となり、来週からは卒業式の練習などでほぼ毎日出校となります。
そこで出校に合わせて今日は新聞取材が行われ環境系大会で活躍した
フローラとバブルボーイズの七人の侍の姿が紙面を飾る予定です。
3年生にとってもチームにとってもこれが最後の取材対応。
自信が持てず、クリスマスローズのようにいつもうつむいていた名農生を
元気にしようと立ち上げたチームフローラフォトニクス。
季節が巡る中でメンバーも次第に自信を持てるようになってきました。
最後の今日はきっと前を向きヒマワリのような笑顔を見せてくれるでしょう。
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チャレンジハウス

2019年02月22日 | 環境システム科
これは水耕栽培専用の温室です。
チームが今年度、青少年水大賞の研究にために借用したのも
水耕温室でしたが、この温室はその半分ほどの大きさしかありません。
4年前、環境システム科が新設されるのを受けて設計したもので
この温室を見ると当時いろいろと県に交渉したことを思い出します。
なぜならこの温室はある科目のためだけに作ったからです。
それは環境システム科の学校設定科目「起業チャレンジ」。
3年生が3つの株式会社に分かれ、野菜の水耕栽培と販売を行い
経営のノウハウや経営分析を軽い競争をしながら学ぶという
全国でも名久井農業高校でしか行われていない科目です。
今まで専門科目で学んできた知識と技術、
そして課題研究で学んだ問題解決能力、
これら全ての力を総動員して挑むダイナミックな科目で人気です。
したがって何を栽培し、どのように販売するかは彼らの自由。
そんな彼らの思いを支えるのがこの水耕温室なのです。
中を見ると2段の水耕ベッドが3組セットされています。
見学されたみなさんが驚くのは小さいながら3組のベッドは
それぞれ独立して養液や光などを制御できること。
そして生徒たちが自由にいじっていいこと。
普通ではどちらも考えられないことです。
しかし3組の生徒たちが自らの意思でチャレンジするには
なくてはならない施設であり使い方なのです。
この温室を見ると環境システム科は
最初からこの科目ありきでできたのがよくわかります。
この考えを設置者の県に理解してもらうには大変でしたが
その学習効果は大きく、たくさんの学びを生徒たちに与えてます。
設計当時はこの温室を「起業チャレンジ」に使う温室であること、
そして名農が今までの農業科でもない、工業科でもない
全国どこにもない農工融合した新しい学習システム作りに
挑戦するんだという意気込みから「チャレンジハウス」と呼んでいました。
現在はそう呼ぶ人は誰もいませんが、この温室を見ると
「チャレンジしているか?」と問われているような気がします。
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