花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

そっくりさん

2021年02月04日 | 研究
ここに2つの馬の人形があります。
まずは白い方の馬。これは青森県南地方の伝統玩具「八幡駒」。
八幡駒といえば一般に赤地ですがこれは珍しく白地。
どこかのサイトで紹介されていましたが、
かつて京都に住んでいた彫刻師がこちらに移り住み
原型を作ったといわれているようです。
それが冬の農閑期に農民が真似て作っては玩具にしたり、
幸福を呼ぶものとして結婚式などお祝い事の贈り物にされてきたのだそうです。
福島県の三春駒、宮城県の木下駒と並んで日本三大駒といわれるように
自宅に八幡駒があるという人も多いのではないでしょうか。
それぐらい私たちにとっては身近な工芸品です。
では左上は?なんとスウェーデンの伝統玩具「ダーラナホース」。
長い冬、火にあたりながらナイフを持って削ったおもちゃで
1800年代から作られていた歴史ある民芸品です。
角が曲線なところは違いますが、八幡駒そっくりだとは思いませんか。
日本とスウェーデン。ずいぶん離れていますが
どちらも馬が身近で大切な存在だったのでしょう。
偶然にも冬、農民が同じような玩具を作っていたとは驚きです。
さて2012年、2018年と水の国際大会で2度スウェーデンに行ったフローラ。
お土産を選ぶ時、みんな「八幡駒だ」と驚いたのを覚えています。
もちろん購入した人はいません。わざわざスウェーデンに行って八幡駒?
青森県南の人は絶対喜ばないと思ったからです。
ハンターズにも見せたかったおもしろエピソードです。
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豆まき

2021年02月04日 | 
立春も過ぎ、暦の上では春となりました。
春を迎える前に行うのが節分の豆まき。
一般的にその時の豆は炒り豆、つまりダイズですが
東北や北海道では昔から落花生を使っています。
それはどうしてでしょう。よくこの時期、北国では
どうしても雪の上にまくことになるため
後で見つけやすい落花生になったという話を耳にします。
確かにダイズと違って大きいので便利ですが、現在の落花生の産地は千葉。
かつて沖縄の方から日本に入ってきたといわれるように温暖な場所が適地です。
今は青森県でも栽培できますが、経営栽培している農家は聞いたことがありません。
果たして昔は栽培していたのでしょうか。
それとも栽培したダイズがあるにもかかわらず購入までしてまいたのでしょうか。
もしかしたら落花生で豆まきをするのは近年になってからなのでしょうか。
どうもしっくりしません。皆さんの豆まきはどんな豆でしたか?
さて今も昔も農業高校では、2年次から始まる課題研究をスムーズに進めるため
1年次に栽培や飼育体験をさせながら研究活動のノウハウを指導しています。
選択する作物は学校によって、またその年によって変化しますが
かつて名農では長い間、落花生を栽培させたことがあります。
それは落花生が特異な結実の仕方をするから。また可食部が土の中にできるので
収穫してみないとその姿がわからなく面白いからです。
ある日、収穫乾燥後、サヤを手でもぎ取る実習を屋外でしていたところ
近くの保育園が見学に来ました。子供たちは不思議そうに覗き込み
サヤを見つけて「ピーナッツ」と叫びます。
すると遅れてきたベテランの保育士さんが大きな声で「南京豆だ!」。
これには名農生も大笑い。皆さんは落花生をなんと呼びますか?
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