花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

大豊作

2023年08月29日 | 環境システム科
先週、ジャガイモの収穫を行った環境システム科の1年生。
今年は猛暑なので、なかなか思うような管理ができず
収量はあまり期待していませんでした。
ところが掘ってみるとご覧のとおり、大豊作。
大きなイモがゴロゴロと顔を出しました。
新聞紙の上で乾燥しているのは、試験区2株分のジャガイモ。
まずは少し乾燥させてから、重量を測定し
LやMなどの規格分けをしながら収量調査するためです。
でも彼らが栽培したのは全部で5株。
つまり残りの3株はお持ち帰り用なのです。味も大切な特性。
家で料理してその味や特性を感じてもらいたいと思っています。
さてジャガイモといえばメークインやダンシャクが思い浮かびます。
しかしジャガイモの品種は数百もあり、コロッケに最適なもの、
フライドポテトなら右に出るものがいないぐらい美味しいものなど
実は私たちが知らない調理特性をもった美味しい品種がたくさんあります。
ではなぜもっとPRしないのでしょうか。
かつて理由を調べて納得したことがあります。
それは大金をかけてPRしたところで、メークインやダンシャクと置き換わるだけ。
ジャガイモの消費量が増えるわけではないからです。
だったら黙っていても売れるメークインやダンシャクでいいやということで
PRしていないのだそうです。育種家のモチベーションが気になります。
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環境システム科はジェネラリスト

2023年08月28日 | 環境システム科
現在、それぞれの道の専門家プロフェッショナルが社会で活躍しています。
しかし近年は、いろいろな道が融合したり、
その隙間から誕生した新しい分野の仕事がどんどん増えています。
これは環境システム科の3年生が全員で取り組んでいる
学校設定科目「起業チャレンジ」の様子。生徒たちが3班に分かれ
それぞれ野菜の生産販売するという
日本でも名農環境システム科しかないユニークな学習です。
ここで必要なのはもちろん野菜の栽培技術。
これは今までの農業系の学科でも身につけているものです。
しかし水耕栽培装置や温室の操作はそういきません。
電気や照明、中には配管の知識も必要です。
つまり最近増えている植物工場は農業と工業の二つの知識技術が必要なのです。
この科目では農と工を学んだ仲間でアイデアを出しながら課題を解決していきます。
このように広範囲にわたる知識や経験を持つ人材をジェネラリストといいます。
もちろん職人気質のプロフェッショナルも育てますが
世の中で今求められているオールマイティーに活躍できるジェネラリスト。
名久井農業高校環境システム科ではこのようなユニークな学習体験を通して、
将来いろいろな分野で活躍できるような人材を育てているのです。
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I have a dream

2023年08月28日 | 研究
環境システム科が開設された翌年の2014年4月、
つまり1回生が2年生になった春に
園芸科学科の研究班であったTEAM FLORA PHOTONICSに
初めて環境システム科のメンバーが仲間入りしてきます。
たった1年間ですが、2年生が環境システム科、
3年生が園芸科学科という世にも奇妙な研究班が誕生した瞬間です。
環境システム科は水耕栽培。土を使わない新しい農業者と
それに関連する電気や配管などのエンジニアを育てる目標で誕生しました。
したがって環境研究班でも水耕栽培に挑戦。
最初に取り組んだのが園芸科学科の先輩から引き継いだ
草花による水質浄化システム「BI0-ENGINE」です。
あれからもう10年経ちます。その間、いろいろな大会に出場しては
さまざまな本を副賞としていただいてきました。
これはその一部ですが、なぜか土に関するものばっかり。
土を使わない栽培研究に取り組んでいるのに不思議なものです。
でも土にはたくさんの物質が入っていて、植物は根を伸ばして吸収しています。
そんなことから土壌の学習は研究するうえでの基本。
FLORAは園芸科学科時代以上に土の勉強をするようになりました。
さて夏休みから始めた研究のまとめも終わりに近づいています。
彼らの目標は、憧れの偉大な先輩に追いつき追い越すこと。
そんな夢を見て今を頑張っています。
I have a dream.
今日は数十年前、キング牧師が伝説のスピーチをした日です。
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環境システム科にはお試し期間がある

2023年08月27日 | 環境システム科
2学期が始まった名久井農業高校。
中学3年生も進路決定の時期となりました。
そこで環境研究班FLORA HUNTERS が所属する
環境システム科について、何回かに分けてご紹介したいと思います。
環境システム科は農業と工業のどちらも学べる全国でもユニークな学科です。
卒業した先輩が学科の良いところとして、よくあげるのは学習システム。
1年生では農業と工業の基礎をみんなで学びます。
そして1年間学んでみて、2〜3年次にどちらを中心に学びたいかを決めるのです。
農業高校や工業高校は、最初から学科を選んで入学するため途中変更はできません。
でも中学生の頃、本当にこの学科が自分に向いているのか、また将来何をしようかなど
まだはっきり決めていないので、学科選びは本当に戸惑うといいます。
でも環境システム科には「1年間のお試し期間」があるから安心です。
また2年次の選択希望をとる際、よく同じ人数になるようにバランスを取りますが
環境システム科ではそんなことはしません。なぜなら学習するのは皆さん。
もし希望者が大きく偏っても学習者の意向を尊重するのです。
入学し1年間体験してから農業やビジネス系か工業系にしようか決められる。
だからみんな楽しく専門の勉強できるのです。
実際に経験した先輩いうのですから、本当だと思います。
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3人寄れば

2023年08月27日 | 研究
FLORAの男子が何やらホワイトボードに向かっています。
実は現在、1学期に収集したデータの分析の真っ最中です。
これは自然の蒸発を利用して富栄養化池沼の濃縮に取り組んだ男子メンバーの研究。
紐と布に液肥を染み込ませて蒸発させたのですが
それぞれの表面積を求めています。
するとどうでしょう。あっさりと答えを出したようで
喜んでいますが、どうも信用できません。
そこで他のメンバーにも確かめるよう再度計算をお願いしました。
するとどうでしょう。ずいぶん数値が違います。
なぜ違うのかいろいろ議論していましたが、結論は彼の勘違い。
今回は答えを疑って大成功でした。
FLORAは一人一研究。しかし忙しい時はお互い様ルールが発動され
実験装置の設置や調査などをみんなでサポートし合います。
このルールは最後のまとめの段階でも同じで、
このようにみんなで確かめ合って間違いをなくしています。
さてまとめたデータはPPTにまとめられ、図表化されます。
そして次回の課題研究では学会主催のオンライン大会出場のために
主催者のサイトにみんなでアップロードする予定。
FLORA HUNTERS いよいよ動き出します。
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