poco a bocco

自然の素材がもつぬくもりやパワーに助けられての作品づくり
poco a poco のペースで進みます~♪

ちょっと島へ。。。

2008-05-16 12:18:00 | 野外教室
先週末から続いていた冷たい雨も上がり、お天気はまずまず。
いよいよ今晩22時、竹芝桟橋から式根島に向けて出帆です。
今年で8回目の式根島。
その前の2回は三宅島でしたから、離島での野外教室は10回を重ねることになります。

例年より1週間早いこと、また、例年に比べ雨が多く涼しかったことで、いつもとは違う島の自然に出会うことになるのでしょうか。
去年、大豊作だったサクランボは?
島のどこでも食べられる桑の実は?
クマイチゴは?
去年は全然取れなかったヒロメは?
青池ではどんな漂流物が待っているのだろう?
いつもの民宿の看板娘、まるこちゃんとにこちゃんはどんなふうに成長しているかな?
・・・そんなことを考えながら、緩やかに気持ちを島へ向けています。

リュックサックを背負って最寄り駅へ向かうときのちょっとした緊張感。
大きな荷物を持って都会の電車に乗り、少々遠慮しながらそれでもワクワクしている気持ち。
電車を降りて竹芝に向かうときのウキウキと弾むような感覚。
桟橋に着き、半年ぶりに再会する仲間の顔を見つけたときの喜び。
出帆を知らせるドラの音。
御台場の夜景、横浜ベイエリアの夜景。。。
・・・ああ、きりがない!!!
何度も繰り返してきた大小の感動が次々によみがえります。

そして、いよいよ心のスイッチがカチッと切り替わるのは、たぶん大島に寄港する翌朝6時ごろ。
そこから式根島に着くまでの4時間は、さながら自然の海上ショー。
鳥や魚を見つけては歓声を上げ、運が良ければ遠くに富士山や三宅島の噴煙を見つけてワイワイしてしまう。。
もう今から野外教室が始まっているようです。

前置きが長くなってしましました。
写真は、式根島大浦海岸で描いた砂絵…色鮮やかな海藻を使った即興作品(04年)です。

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教訓…ごまかしは利かない

2007-12-09 17:20:47 | 野外教室
9月の野外教室での作品で紹介していないものが残っていました!
今さら…という気もしますが、一つだけ残すのもかわいそうな気がして。。。

野辺山駅から少し歩いたところにある農協の無人ショップで入手した野菜です。
40cmはあろうかという大きなズッキーニ、紫キャベツ、ビーツの他に、持参した柑橘を組み合わせました。

でも、なんだか迫力に欠けています。
この時、自分では気づいていませんでしたが、エネルギー切れ寸前の状態だったのでしょう。
9月17日の記事で報告したとおり、その翌日はエンストしてしまったのですから。。。
自分をある程度ごまかすことはできても、作品にはちゃんと表れてしまう…という何よりの証拠です。



これは同じ場所での去年の作品…キャベツ天使
やはり、相当な差があります。
必ずしも常にベストコンディションで臨めるわけではないけれど、自分なりに納得のいくものにするには、心身のコンディションをしっかりと整えておくことが大切だと痛感しました。
頭で理解していても、実行するのは難しい。。。
一番手ごわいのは、自分自身なのかもしれません。

奥の方に写っているやや赤みのある大きな石が、今年の作品で使ったものです。
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再会

2007-10-07 16:45:59 | 野外教室
清里での野外教室は、毎回 “竹早山荘” 。
もう20回以上もお世話になっていることになります。

玄関のドアを開けたら、こういうことになっていました。
ここは05年のジャズ・ライブでBoccoがお花の飾りつけを担当させていただいた場所です。
その時はこんなふうになっていました。
そして、去年はこんなふうにアレンジされていました。

そもそも05年のライブの翌日、花材を撤収しようとしていたところ、“さびしくなっちゃうから、少しは残しておいてよ。。。” と、管理人さんがおっしゃってくださり、ノリウツギだけは残しておいたものです。
他の花材は、的の作品で使いきってしまいました。

そんなわけで、2年前の作品の一部がこんなにすてきに活かされている姿に再会できたのです。
私には思いがけないことであり、とてもうれしいことでした。

野辺山から宿舎までの道は、ふつうに歩いても2時間半から3時間はかかります。
その距離を、荷物を背負って採集しながら歩くのは大変だろうと、車で荷物をピックアップしに来てくださったり、、、宿舎の方々は、いつも変わることなく、何かとこまやかで温かい気遣いをしてくださいます。
本当にありがたいことだと思います。



05年アレンジ(部分)です。
上部のアジサイに似た花がノリウツギ。
下方のイネ科植物はノガリヤス。
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箸置き No.53 & 54

2007-09-29 21:11:17 | 野外教室
第2日に作った54個めの箸置きです。
中空になっているタケニグサの茎に数種類の植物を挿してみました。
一番下はルトベキアの花心、上にはカゼクサ、小ぶりのルトベキアの花、ツリバナ、アキノキリンソウ他2種(どうしても今、名前を思い出せないのですぅ…困った!)を使いました。
紫色の葉っぱは、前日野辺山で入手したキャベツ。
帰宅後、酢漬けにしていただきました。



そして、これが53個めです。
カラマツの細い枝を丸めたり留めたりしたものをベースに、ノガリヤスの穂の生きてるもの(紫っぽい方)と枯れているものを挿し、高尾駅近くで見つけた親指の先ほどの小さな柿の実をのせました。
台風のために電車が大幅に遅れてしまい、宿舎に着いたのは午後7時。
そんな事情だったので、手近なものを使って5分ほどで仕上げました。

実は今日のこの記事で、poco a bocco もめでたく100回めということになります
いつもご訪問くださる皆さま、本当にありがとうございました。
これからも、よろしくおつき合いください




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和弓場でコラボ

2007-09-22 19:43:40 | 野外教室
和弓の的に植物を挿す作品づくりを始めて5年くらいになるでしょうか?
毎年同じ季節だということもあり、それに私の目につくもの、好むものを採集するわけですから、花材が大きく変わることはありません。
それでも、その年によって一つひとつの植物の成長の具合が微妙に変化します。
そんな諸々の条件から、その年の作品が生まれるというわけです。

今年は、右上から下に向けて黒く染まった線がついている的を選びました。
大好きなルドベキアの花心は、この日の朝、腕いっぱいに抱えるほど採ってきたもの。。。
鮮やかな黄色の花も好きですが、花びらが散った後の花心はもっと好き!

この植物に初めて出会ったのは、14年も前のこと。
春の芽吹きが始まったばかりの5月初旬の野辺山で見つけました。
冬越えをして白く乾ききったものをたくさん持ち帰り、何年かは自宅のリビングに飾っていたのです。
秋のまだみずみずしいものを持ち帰ってドライにしても、厳しい自然の中で冬を越したもののような迫力は出ません。
でも、また久しぶりにルドベキアのある家にしたくて、持ち帰ることにしました。

右半分はこんなふう。。。
黒と茶色の線がはじめから描かれていたものです。
その両側にハネガヤを輪にしたものを並べてみました。
左上の緑はシロザ、黄色い花がたくさんついているのはオタカラコウ…蕗のような香りがします。
さらにその左にいっぱい刺さっている金茶色のものがルドベキアの花心です。
白い穂はサラシナショウマの花…甘く上品な独特の香りがして、この花を持っているとハチが寄ってきます。
明るい茶色はタケニグサの花…町中でも時々見かけることのある植物です。
日に焼けて白く?なったワラの色と、茶色の線の力を借りての作品になりました。



そして、これが2日め・午前中の全員による作品群…コラボレーションです。
左から2つめがBocco作品…“タイトルは?” と師匠に聞かれてとっさに答えたのが “天の川”。
“きふじ” さんの作品も同じタイトルだったそうです。
台風一過の初日、清里の夜空に描かれた天の川が、私たちの目に強く焼きついていたようです。

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異物との造形

2007-09-17 23:32:22 | 野外教室
野外教室の2日めです。
朝5時半に起きて “散歩” に出かけるのはいつものスケジュール。
今年は台風のおかげで到着が半日遅れたために、初日の植物採集の収穫はいつもの半分以下になってしまいました。
それで、この日の散歩は、山梨と長野の県境あたりまで採集しながらの2時間になりました。

ところが、どうしたわけか、今ひとつ体に力が入りません。
ぐっすり眠ったはずなのに、首がひどく凝って頭痛もしてきました。
そればかりか、やたらに生あくびが出ます。
それでも夏と秋が同居するこの時期の清里の植物の魅力を無視することはできず、これは!と思う植物をせっせと採集したのですが。。。

宿舎に戻って朝食をいただいた後も、どうも調子が出ません。
これは、たぶん “自家中毒” の症状だと観念して、少し横になって休むことにしました。
…私には、ひどく疲れると子どもの “自家中毒” と同じような症状が出る癖があるのです。
1時間ほど休んで、起き出してはみたものの、まだ調子はイマイチです。
結局、再び布団にもぐり込み、午前中いっぱい眠って復活しました。。。

そんな “病み上がり” 状態での作品がこれです。



宿舎の脇に置いてあったバーベキュー用の鉄板と壁を崩した廃材に、前の日に野辺山の無人野菜ショップで入手した野菜…特大ズッキーニ、ビーツ(赤甜菜)、紫キャベツ…を並べ、採集してきた植物を活けました。
採集した植物の水揚げは自分でするのが本当なのですが、上のような事情から、今回は私が眠っている間に師匠が済ませておいてくださったとのことでした……感謝 &
いつもの作品に比べてパワー不足の感はありますが、時にはそんな自分を受け入れることも必要…って、自己弁護じゃないけど。。

この作品を作りながら徐々にウォーミングアップして、次に作ったのが冒頭の写真です。
グリーンのレースのように繊細な植物が、宿舎の壁際に積まれた薪を覆うようにして生えていました。
それをベースに野の草たちを飾っています。

私の作品に限らず、他の仲間たちも同様に、野外教室では植物だけで作品をまとめることはしません。
植物だろうが何だろうか、造形の素材としてとらえる…ということがごくごく当たり前のこととして身についてきたようです。
もちろん、主役は野の草花ですが、自分の目にとまったものは何だって素材になるというのが、師匠以下、私たちの考え方なのです。
そんな訓練が、おそらく、野草展やクラフト展の作品に活かされているのだと思っています。
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清里、いつもの帰り道

2007-09-15 15:56:58 | 野外教室
出発の日の朝まで続いた激しい風雨・・・。
中央線の高尾 - 塩山間がお昼すぎまで不通になったおかげで、朝6時台に出発した人も、私のようにぐずぐずしていた者も、期せずして高尾駅に集まることになりました。
予定どおりならば、午前11時には野辺山の道を歩いているはずだったのですが。。。
でも、そんな状況も楽しみの材料にしてしまう私たちですから、2泊3日の野外教室の最後の最後まで楽しく過ごすことができました。

野外教室と言ってるけれど、これは実質<強化合宿>みたいなもの。
全28回の野外教室のうち清里で行ったのは19回…そのうち私は18回参加したことになります。
・・・これは結構すごいことかも
それはともかく、宿舎周辺でのメニューをすべてこなして、荷物をまとめ、帰途につくはじめの道はこんなふう。。
先を歩いているのは師匠と“きふじ”さん、それとも“あんにんご”さんでしょうか?



背中の荷物は相当な重さですが、無事3日間を過ごした後の爽快感と充実感で、暑さも疲れもなんのその。
こんなに緑いっぱいの道を歩くことの幸せをかみしめる瞬間でもあります。

この道を下っていくと、やがて別荘地に入り、清里の森を抜けて、目指すは、牧草地の中に建つキープファームショップ。
ショップでジャージー牛のソフトクリームを味わってひと休みしたら、ショップからさらに上ったところにある展望台へ。
ここでもまた、即興作品を作るのです。

その作品がトップの写真とこれ!



グリーンの柑橘は、出発前に友人の κ さんにいただいたもの。
作品に組み込んでみようと持参しました。
黄色いメロンは “きふじ”さんが清里の森のお店で見つけたマクワウリ。
そして、葉っぱつきの小さな実たちは、おなじみのアブラチャン!
この同じ場所の同じ木を使って作品を作るのが、私の中ではお約束みたいになっているのです。
過去の作品として、03年のもの06年のものを紹介しています。

小さな葉っぱが高原の風にあおられて動くので、それなりにシャッターチャンスを狙いました。

マクワウリ…たぶん、その味を知っているのはbocco世代が最後なのではないでしょうか?
帰りの電車の中でおいしくいただいたのですが、30代の若い仲間には初めての経験だったとのこと。
“メロンじゃないのにメロンみたいな味・・・”。
つまり、彼女たちにとってウリとはあくまでも野菜であって、甘くない、お漬け物の材料にするジャンルに属するものだったようです。
さっぱりとうす甘いマクワウリの味が、遠い昔のほんの子どもだった頃の記憶としてよみがえりました。
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とりあえずのご報告

2007-09-12 23:48:08 | 野外教室
恒例の野外教室 in 清里から帰って3日。。。
なかなか報告ができないままに時間ばかりが過ぎています
持ち帰った植物の始末…曇天の下で干しています…の他に、果実酒を仕込んだり、シロップを作りかけたり。。。
新鮮でお手頃価格の野菜までも、一度には食べきれないほど持ち帰ってしまったので、酢漬けなどの保存食にしたり。。。
その作業は遅めの夕食を終えた後になってしまい、毎日大忙し…なのです。

そんなわけで、清里でのあれこれをご報告できるのは、この週末ということになりそうです。
それまで、しばらくお待ちくださいマセ。。。
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隈の井 & 唐人津城

2007-06-24 11:44:36 | 野外教室
唐人津城の少し手前の分かれ道を左に折れて進むと平らな広場のような所に行き当たります。
そこが、6年目にして初めて訪れた “隈の井” です。
唐人津城ほど広くはありませんが、ここもまた月面に降り立ったのではないか…そんな錯覚に陥りそうな空間。
荒涼としていながら、静寂が包み込んでくれるような不思議な場所です。

地面のあちこちに這杜松(ハイネズ)か何かの根がレリーフのように浮き上がっています。
そのうちの一つを選んで挑戦したのが冒頭の写真です。
風と土が描いた地表の模様に助けられています。

海の方へ目をやると、ここも絶景……。
こんな風景の中に身を置くだけで、おおらかな気持ちになると同時に、大自然の中では微小な点にすぎない自分を感じることになります。



ここでゆっくりしたい気持ちをおさえて、次の目的地、唐人津城に向かいました。
いつものように荷物を下ろして、360° のパノラマが楽しめる断崖の上まで移動。
空と海に向かって大きく腕を広げ、宇宙と交歓?した後、再びウッドデッキに戻ります。
そこで裸足になって走り回り、最後は大の字になって寝ころぶ…いつものメニューを楽しんだ後、カチッと体のスイッチを切り替えて作ったのがこれです。



お気に入りのエプロンというか…オーバースカートとして愛用しているラオスの布を広げて、松・ハンの実の枝等々を並べました。
時折吹き上げてくる強い風にあおられないようにするのにひと苦労。。。
ちゃっかり師匠のワザを拝借して、イネ科植物の茎で作ったピンをデッキの隙間に差し込んでいます。

同じ場所での過去の作品は、こちらとこちら…と思ったら、一昨年以前のものはまだご紹介していなかったのですね。。。
それはまたいつかのお話ということにしましょう。。。
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式根の山道で-07

2007-06-16 14:26:44 | 野外教室
海と山を同時に堪能できるのは、小さい島で活動する最大のメリットです。
しかも徒歩で簡単に移動できるのですから、ウォーキング派の私には都合のいい条件。。。
式根島での2日めはそれを凝縮したような動き方をすることになります。

山道の入り口までは民宿の車に乗せてもらいますが、そこからは人気のない林を歩いていきます。
ハイキングコースになっていても、人に会うことはめったにありません。
木々の隙間から眼下に海を眺めながらの山歩き。
強烈な雨風にさらされてきた林ですから、独特の面白い形に伸びたものが多く、私たちは個性的な木を見つけては歓声を上げるのです。

そんな山道での今年の即興作品がこれ!
バキッと折れた大きな幹が別の木にひっかかった状態になっています。
その形のすごさと枯れた木肌の美しさが気に入って、首に巻いていた麻のスカーフとおやつに持っていった小夏、それに師匠が自らハンの実で染めた絞り染めのスカーフを借りてアクセントをつけてみました。


この木のダイナミックな形は言うにおよばず、自然についていた朱赤や黒・グレーの色がとてもすてきに思えて、まよわず飛びついてしまいました。

このコースでの去年の作品はこちらです。
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