poco a bocco

自然の素材がもつぬくもりやパワーに助けられての作品づくり
poco a poco のペースで進みます~♪

シークレットゾーン青池

2007-06-10 13:01:49 | 野外教室
青池は、式根島で絶対にはずせないスポットの一つ。
今年も2日めの“朝の散歩”で行ってきました。
ロープにつかまって斜面を下る緊張感が心地よく、今年はどんな漂流物があるかワクワクしながら進んでいくと、こんな風景が待ちかまえています。
さらに中央のくぼんだ岩面を上っていくと、その先は外海、太平洋です。
ここを訪れる人はほとんどいません。
たまに岩場にひっそりと釣り人の姿が見える程度で、あとは岩ツバメや海鵜がいるだけです。

この大きな岩の向こう側もまた、切り立った岩が続きます。
その上をおそるおそる移動するのもスリルたっぷり。
その緊張感と外海に向かった時の爽快感…ここにいるのは私と鳥たちと果てしない海だけ…みたいな感覚に襲われて、すっかりやみつきになっているboccoです。

左下に見えるのが青池の水面。
当然ながら潮の満ち干によって池の大きさも風景も変わってきます。
この日のこの時間はほとんど干底の状態です。
小さな小さなニモみたいな魚が泳いでいたり、小さな小さなヤドカリがせわしなく移動していたり…そんなメルヘンのような世界を間近に観察するのも楽しいものです。



さて、この場所を訪れる最大の目的は大波に洗われて流れ着いたままになっている流木を拾うこと。
右下に少しだけ写っていますが、この手前におびただしいといってもいいほどの物が漂着しています。
宝の山の中から厳選に厳選を重ねて持ち帰ったのがこれ!
民宿の物干場を拝借して乾かしているところです。

この流木たちは、どんな作品に変身してくれるのでしょうか?
魅力ある素材に命を吹き込むことができるかどうか…不安と緊張と期待が入り交じり、祈るような気持ちになるのです。


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箸置き No.51 & 52

2007-06-04 21:59:09 | 野外教室
野外教室では、夕食前に必ず自分の箸置きを作ることになっています。
数えてみたら、今回で通算51個めと52個めになることが判明!!!
10年以上続けているのですから、当たり前といえば当たり前だけど。
それにしてもよく作ったものだと、我ながら感心したり、あきれたり。。。

はじめの何年かは、何をどうすればいいのか、皆目見当がつかず、本当に戸惑いました。
それでも、やっぱり、継続は力なり。
そのうち、箸置きの範疇を超えて、サイズだけはテーブルフラワーに近いものになっていきました。
でき上がりまで5~10分…もちろん採集にかかる時間は別です。

まず初日の作品がこれ!
はにわのジョニーをベースにイヌビワの実、椿の実、ハマヒルガオの実、つる性のノイバラ、ハマエンドウ、ベンケイソウの仲間、かわいい新芽がついた細い枝、それから海辺で拾った赤い小石をアレンジしました。
撮影用に、面白く紅葉したつやつやの葉っぱを加えて・・・とても箸置きとはいえない代物かも。。。
立体感をお見せするために、ちょっと背景に難ありですが、こちらもご覧あれ!



どうしてもジョニーを使いたかったのです。
ちなみにジョニーは身長18cm…。



2日めの夜は、かなり趣を変えてみました。
大きなアジサイの葉をくるりと丸めて、アジサイの花、椿の実、グミの葉、そしてノビルの花を組み合わせています。

誰のためでもない、自分一人のために作ったオリジナルの野草箸置き…ということにして、悦に入ってしまう野外教室でのboccoです。
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式根島・出会い・ジョニー

2007-05-30 00:20:28 | 野外教室
出発前に願ったとおり、ほどほどの好天に恵まれた今年の式根島行き。
雨に降られることもなく、強い陽射しにさらされることもなく、快適な3日間となりました。
少々つらかったのは、三宅島を含め9回目の船旅にして初めての軽い船酔い。
行きも帰りも海のうねりがやや激しく、一部のジェット便が欠航になったほどだったのです。

そんな今回の式根島で最初に出会った“新しい友だち”を紹介します!


はにわのジョニー!!!
最初の制作ポイント「おうぎひっこんどう」で見つけました。
プラスチックか何かでできた浮きのようなものでしょうか?
波に洗われて一見テラコッタのような質感です。
うまい具合についたキズが口のようにも見えます。
サーフボードを思わせる形から、即名前が決まりました。



真ん中に裂けめが入った流木に、キブシと椿のそれぞれ実がついた枝を組み合わせ、岩の上で作品にしました。
後方に見えるのがお隣の新島です。
今までと違い、今回はまだ陽の高い時間帯での作業だったので、少しゆったりとした気分で最初の制作をすることができました。

この後、石白川海岸を経由して足付温泉・雅湯へ移動。
露天風呂の先客は島のおじさんたち(沖縄ならうみんちゅのおじい?)数人です。
私たちも温泉につかって、心も体もほぐれていくような夕暮れ時でした。。。
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定点観察的即興作品???

2006-10-08 18:46:14 | 野外教室
野外教室もいよいよ最終日。
宿舎から清里駅に向かう道で必ず立ち寄るスポットがあります。

キープ協会のショップでソフトクリームを味わうのは初回以来のお約束。
今年も楽しく無事に3日間を過ごせたという安堵の気持ちと、ちょっとした達成感。。。
いろんな思いが重なって、この時のソフトクリームは、1年に1回だけの特別な味がするように思います。

キープ協会から15分ほど上ると展望台に到着します。
そこまで足を伸ばすようになったのは5年ほど前のことだったでしょうか。
ここでの初めての即興作品が、06年4月23日の記事で紹介したポストカード “あぶらちゃん”…なのです。
以来、ここで作品を作るのが、番外メニューの一つになってしまいました。

今年は、展望台に向かう途中で木の実を採ることに夢中で、時間がなくなってしまいました。
つまり得意の道草。。。
それで、手に持っていた木の実の一部を並べただけの記念写真みたいなものです。



ちょっととぼけているところが自分らしいかな?…と思う作品です。
題して “キャベツ天使”。。。
本当はキャベツじゃなくグリーンボールなんですが、まあいいじゃない。
野辺山の無人野菜ショップで入手したもので、もちろん、この後のお昼ご飯に…そして自宅に持ち帰っていただきました。



これも即興です。
偶然手に入った蔓植物とツルウメモドキに、そうめんカボチャ、オニグルミを組み合わせました。
・・・そうめんカボチャは子どものころに一度食べたことがあるだけ。
   おっかなびっくりで調理しましたが、さっぱりとして美味でした。
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野草を生ける楽しみ…(2)

2006-10-02 21:12:51 | 野外教室
野外教室の2日目の午後は、林の中にお気に入りの場所を見つけての作品づくりになりました。
不思議色をした幹に惹かれて野草を生けたのがこれ。
本当は蔓を使ってもっと大きい作品なのですが、ノリウツギの淡いピンクが映えるこの部分が特に気に入って画面を切り取った形でご紹介します。
ノリウツギの他に、ツルウメモドキ、ベンケイソウ、ヤマハハコ、ノギク、オトギリソウの赤い実を使っています。
下の方に見える小さなサルノコシカケがかわいいな~、なんて自分で言ってもしょうがないけど、これは木に生えていたものをちゃっかりそのままいただいてしまいました。



清里での最終日は、9月3日の記事でお話ししたコラボレーションです。
ふた抱えも集めた植物を持って和弓場へ移動し、炎天下の作業・・・この日の東京は34℃だったそうです。
小雨降る中、レインコートを着て作業したこともありますが、今年はお天気に恵まれました。

私は真ん中の的を与えられ、約2時間かけてひとまず完成ということに。。。
今まで何となく避けてきたススキとウドを使っています。
写真ではよく見えませんが、上方にかすかに見える赤の点々…ミズヒキソウとワレモコウもアクセントになりました。
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苦手だったお箸づくり

2006-09-24 15:11:27 | 野外教室
清里では自分で作ったお箸を使うのが恒例になっています。
夕方までにお箸にする枝を探さなくちゃいけない!!!
そんなプレッシャーから解放されたのはつい数年前のこと。
そもそもまっすぐな枝を見つけること自体が難しいのです。
木の枝は、人間が勝手に思いこんでいるほどまっすぐじゃない。。。
お箸づくりに挑戦して初めて知ったことでした。
おかげで、曲がったお箸でも上手に使いこなすテクニックが身につきましたけどね。

野趣たっぷりのお箸…それに似合う箸おきも作ります。
ただ木の枝を切ったものとか、石ころに草を結んだものとか。。。
当初はいわゆる箸おきの範疇にとどまっていましたが、やがてエスカレートして、テーブルフラワーじゃないの?…というくらい大きく派手なものになりました。
しかし、あまり大きいとかえって邪魔。
本来の機能を果たさないものになってしまいます。
それで、近年はややシンプルなものを作るようにしています。

 にあるのは初日の作品。
カットした木の枝を笹と草で束ね、コクワの実を加えました。


 翌日はシンプルを離れて、コサージュ風。
朝の散歩で作っておいた蔓のベースに6種類の植物を加えています。
ノガリヤス、ツルウメモドキ、ワレモコウ、ノギク、ナギナタコウジュ、落ちて黒くなったヤマナシの実。


 この日は、こんなブレスレットをつけての夕食。
やはり、実のついた枝を束ねたものです。
ベルトになっているのは、トウモロコシの皮とハネガヤ。
グリーンだった実も、今では赤茶色に乾いて、また違った表情を見せています。
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野草を生ける楽しみ…(1)

2006-09-17 16:39:02 | 野外教室
晩夏と初秋が共存する清里を訪れるのは、今年で13回目。
例年ほとんど同じ時季に野辺山&清里との再会を繰り返しているわけですが、その年によって花の咲き具合や木の実の状態が微妙に異なります。
そんな変化を楽しみながらの野草の採集は、何度やっても感激の連続です。
何度も通っているうちに、どのあたりにどんな植物があるのかが少しずつわかってきて、あと少し歩くと“萩の小道”だ…とか、そろそろハシバミ(ヘーゼルナッツ)の木があるはず…とか、去年はここでたくさんのホップの実を採集した…とか、あそこへ行けばアブラチャンの実が採れるとか…例を挙げればほとんどエンドレス。
日常では絶対に体験できないたっぷりの野草を採集すること、それだけでうきうきと楽しい気分になってきます。
野外教室では毎度のことですが、ただただ無心に花を摘んでいるうちに、子ども時代の感覚に戻ってしまう私です。

いつもは比較的採集量の少ない私ですが、今年は自分でも驚くほどの量になりました。
 ←2日めの朝の水あげ
手前の白や黄色の花の向こうに、前日採集して新聞紙でしっかりとくるんでおいた野草が隠れています。
バケツの手前に無造作に置いているのは水あげの必要のない枝…これももちろん使います。

そのうちの半分も使うことができませんでしたが、4リットルサイズのペットボトルをベースにして思いっきり大きく生けた野外作品です。


バーベキュー用のかまど?と、近くにあった大きな柴の束をちゃっかり利用させていただきました。
ページトップの写真が、この作品の一部です。
黄色の花は、ハンゴンソウとオオハンゴウソウ2種。
オオハンゴウソウの花心も使っています…この花心が気に入って、5月の清里で天然ドライフラワーになったものをひと抱え持ち帰ったことがあります。
赤紫がかった茶色は、ご存じワレモコウ…自然のものは色が鮮やかです。
下方の黒いツブツブは、ウドの実…今年はこの実を大量に使ったうえに持ち帰って果実酒にしました。
うっすらとピンクに色づいたあじさいのような花がノリウツギ…前回の記事でドライフラワーになっているのと同じ植物です。
その向こうに白く繊細な感じのお花が見えますね…これはセリ科の植物。
名前は知らないのですが、レースフラワーにそっくりの、とてもエレガントな姿をしています。

写真ではよく見えませんが、この他に赤いミズヒキ、ビロードモウズイカ、ノギク、シシウド、アカソ、アキノキリンソウ、オタカラコウ、ツルウメモドキ、オミナエシ、フジバカマ、ノガリヤス etc.を使っています。

今年もまた清里での3日間を無事に過ごせたことに感謝です。
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とりあえずのkiyosato報告

2006-09-11 21:53:40 | 野外教室
1年ぶりの清里は、いつもと変わらず木々に囲まれた空間。
たっぷり3日間、思いっきり動き回ってきました。
深い森に包まれた竹早山荘が宿舎です。



去年、ここで催されたジャズライブでのお花の一部がそのままドライフラワーになって残っていました。
右上にかかっている2本の枝がそれ・・・私の大好きな植物の一つ、ノリウツギの枝です。
宿舎の管理人さんが残しておいてくださったのです。
それだけのこと…なんだけど、作り手としては感慨ひとしお。
自分の足跡が残っているみたいで、とてもうれしくなってしまいました。
1年前の様子は、05年11月5日の記事《ジャズライブ in 清里》をご覧ください。



この施設では年間を通していろんなイベントが行われています。
その産物の一つ…アケビやブドウ蔓で作ったボートが高く吊されていました。
その下に寝ころんで木々の枝や葉っぱ、その向こうに見える空を眺めていると、日常のもやもやしたものがどこかに消えていくようでした。

とりあえずの報告は、こんなところ。
大小合わせて10点の作品は、次回から何度かに分けてご紹介したいと思います。
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心は...ki・yo・sa・to

2006-09-03 14:40:07 | 野外教室
9月初旬、時には暖炉に火が入るくらい朝夕が涼しい清里でも、昼間はめっぽう暑くて、汗だくになってしまいます。
重いリュックを背負って炎天下の猛烈な暑さと強烈な日差しの中で植物採集をしながら歩く私たちって、実はとても自虐的なのかも…と思うほど。
それを13年も続けているのですから。。。

野の草花を自分で採集して、水揚げして、思い思いの場所に活ける…普段の生活ではまずできないこと!
清里の野外教室の最後は、それぞれが自分で集めた花材をすべて動員して、宿舎にある和弓の的を飾ります。
参加者が5人いれば、植物で埋められた的が5つ並ぶわけです。
それを私たちはコラボレーションと称して、楽しみの一つにしています。

使った草たちは、持ち帰って飾ることもできるのですが、私の場合、そのケアをする余裕がないので、“今年も存分に遊ばせてもらってありがとう! また来年もよろしくね!”と言って、自然に帰します。
的に飾った植物を撤去しているときに、手にしたお花がブーケになっていました。


 あずまやの木陰で…05年

話は戻って、初日の炎天下の強行軍の途中、野辺山の宇宙電波観測所のあたりでお昼になります。
お弁当を食べた後、早速“最初の即興作品を制作せよ!”との指令・・・
まったり気分にムチ打って作ったものです。
赤く色づいているのはリンゴの原種?だというヒメリンゴ。
グリーンのしっかりした実は、オニグルミです。

お花は持ち帰らなかったけれど、りんごはホワイトリカーに漬け、胡桃は染色に使いました。
このほかにも、サルナシ、クマヤナギ etc. も果実酒にしておいたのよ・・・www
今年はそれを持参して、夜のお楽しみにしようと思っています。
師匠をはじめみんなが持ち寄る果実酒等々も、野外教室の楽しいことの一つとして定着してきました。
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道草いっぱい

2006-06-25 15:59:19 | 野外教室
激しい雨でデッキに出ることもままならなかった往路とうって変わり、帰りの客船は穏やかな晴天の海を進みました。
そんなのんびり気分の私の目をとらえたのが船の中のいろんな道具たち。
時間をかけて大海原を旅した昔・・・ほんの数十年前のことなのでしょうが・・・を思い、レトロな雰囲気を出したつもり。。。
人もまばらなデッキの上では、せっせとペンキ塗りにいそしむクルーの姿がありました。

島のお気に入りスポットで、・・・と好奇心のおもむくままカメラに収めたものの一部はこんな感じ。

 ←地鉈温泉の岩壁

 
↑潮の引いた地鉈で。硫化鉄の不思議色。


 
↑唐人津城の岩肌・・・bocco的には火焔山


5時半の起床から10時すぎの就寝までほとんどフル稼働の野外教室では、アンテナの感度を高めた状態で過ごす時間が多くなります。
とはいえ、そんなハイテンションが続くわけもなく、隙間を見つけては軽~い遊びをするのがbocco式。
10年以上も続けていれば、気を抜くことも少しはうまくなっているのかもしれません。
それを道草と呼んで、日常に戻った今も余韻を楽しむのです。。。^ ^
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