poco a bocco

自然の素材がもつぬくもりやパワーに助けられての作品づくり
poco a poco のペースで進みます~♪

心地よいもの、好きなもの

2015-03-22 21:45:51 | 私のお気に入り
きらきらぴかぴかしたものよりも
少しくすんだものが好き
真新しいぱりっとしたものよりも
少しくたびれたようなものが好き
どまんなかで威張っているものではなく
どこかでひっそりと存在感をもつものが好き

私はもともとそういうものを好んだが
それなりに年齢を重ねてきた今
ますますそういうものに強くひかれているのが
自分でもよく分かる

そればかりか
媚びや衒い、惰性の匂いを感じさせるものに対しては
たちまちシャッターが降りてしまう

時間を経たものがもつ味や深み
たとえかすかな光であろうと自らを照らすものの美しさ
そういうものに触れて得られる安らぎは何ものにも代えがたく心地よい


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あれから1週間、ほとんど自覚症状がない程度まで快復したのをいいことに
この週末は心地よいものに触れるために外出しました。

一つはGallery SUで開催中の秋野ちひろさんの作品展。
今回はガラスやビーズ、紙、針金などの異素材を合わせたコラージュ作品の展示です。
秋野さんが叩き打ち出す金属片の魅力にハートを掴まれたのは4年ほど前のことで
それ以来 “緩やかな追っかけ” となって、作品展に伺うのはこれで3度めになります。
その3度めにして初めて作品を分けていただきました。
やわらかい光が差し込むギャラリーの窓辺に掛けられていた数本のペンダント...
古いビーズとの組み合わせがとても美しく、ひそやかな輝きを発しているように思いました。
その中から選び出した一本です。

 ※Gallery SUでは今年10月にクートラス展を開催の予定とか...楽しみです。


ギャラリーTOMで開催されている柚木沙弥郎『燕のうた』展にも足を運びました。
自由でかわいく、やさしく、ユーモラスであると同時に芯のある作風...詳しくはこちらをご覧ください。
(ごめんなさい。今日はここで時間切れ...力も尽きた感じです。)
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休日は雨ふり

2015-03-01 18:20:58 | 私のお気に入り
2月8日…冷たく激しい雨の中を松濤美術館に向かう
その2時間後にはすっかり雨が上がっていた。。。



今日も冷たい雨が降る日曜日。
ひっそりと静かに過ごせる絶好の条件ではあるのですが
悲しや...雑事優先の休日になっています。

それでちょっとひと休み...
3週間ぶりの更新にエスケープです。

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先週末は、気になっていた展示を立て続けに3つ観賞してきました。



一つめは岩立フォークテキスタイルミュージアムで開催中の「インド北東部の特異な服装」。
ナガランド州、アルナーチャル プラデーシュ州 の3部族それぞれの説明を受け、気持ちのよい時間を過ごしました。


同じ日の午後は、ロベール・クートラス展
2月8日の記念対談は30分前に到着したときにはすでに立ち見の状態という大盛況。
身動き一つできないような状態で約90分間の対談は聞きましたが、あまりの人の多さに展示はサラッと見るだけで帰ってきてしまいました。
だから、穏やかな陽射しに恵まれたこの日は二度めのクートラス。
そして、とうとう『クートラスの思い出』岸 真理子・モリア(遺作管理人)著と『夜のギニョール団』(ポストカードブック)を入手して、今もじっくりと味わっているところです。

  ←『クートラスの思い出』表紙


翌日は、沖潤子展「PUNK」へ。
力強く、繊細で、深遠…沖潤子さんならではの世界に浸ることができました。
沖潤子さんのブログ
Kaiapuaと私がともに強く惹かれた作品が掲載されていましたので
その画像を拝借いたします。



さて、雨脚がいっそう激しくなってきた日曜の夕暮れどきです。
そろそろ現実という名の日常に戻らなくてはなりません。
明日からの5日間が平穏でありますよう…
次の週末こそ、心地よい世界に浸りきることができますよう…
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みみ巾着...その後

2015-01-28 20:23:58 | 私のお気に入り
このところのお気に入りはスープジャー・ランチ。
お米と熱湯を入れて3時間もすればおかゆになっている...
スープジャーはそういう便利グッズなのですが
世事にうとい Bocco は、そんなことは何も思わず
ただ単に煮込み料理など温かいランチを食べたい~と思って入手した...
つまり保温機能だけを求めていたというわけです。
しかし、実際に使い始めてみると、確かにこれは便利。

そんなスープジャーをこんな袋に入れて持ち運びしています。
実はこれ、もう10年も前に作ったものなのです。



このとき作った5つのみみ巾着のうち、唯一用途が決まらなかった左端の子の出番が
とうとうやってきました。

グリーンのチェックはCDケースを入れるのにぴったりの大きさ。
茜色の小さいのとグレーのプリントの巾着には
それぞれ上條宜子さんの木のアクセサリーが収まっています。





そして、右端の黒っぽい微妙な色合いの巾着には双眼鏡を入れています。

なかなか出番がやってこなかった巾着の役割が決まって
ホッとしたというのが正直な気持ちです。
でも、またこのシリーズに仲間を増やしたくなっています。
やりつけない手縫いの仕事は骨が折れますが
そういう豊かな時間をもつことへの憧れが募っているのです。
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フェイド アウト

2014-10-12 19:00:27 | 私のお気に入り
帰省時にはほとんど毎回訪れている喫茶店があります。
先月末の帰省ではモーニングセットを目当てに行きました。
サラダのドレッシングも上品な手作りの味で、
トーストは大好きなはちみつバターを選びました。
香り高いコーヒーは苦みと酸味のバランスがよく、老舗ならではの濃厚な味わいです。
お~至福のひととき…と、小一時間をここで過ごしました。



休憩に立ち寄ったときには、コーヒーとソフトクリームまたはホットケーキを注文します。
これは7月に帰省したときに食したもの。
出雲そばを食べた直後だったにもかかわらず、
“ホットケーキ1枚とコーヒーのセット” という文字を見つけてしまったのです。
え~い、食べちゃえ! めったに来られないんだし、夕食を控えめにすればいいのよ!
もちろん、手入れの行き届いた銅のプレートで焼かれたホットケーキは最高でした。

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小学校の低学年だったころ、私は毎日このお店の前を通って通学していました。
当時、この場所にはエスという犬がいて、いきなり吠えられたことがあります。
エスはただ遊ぼうとしただけだったのかもしれませんが、
この時以来、私は犬が苦手になりました。

フルーツポンチやフルーツパフェを初めて知ったのもここでした。
泊まりがけで遊びに来ていた叔母が、何度か連れていってくれたのです。
高度成長期の前半のことで、子どもだった私には、夢のような世界でした。
長い脚のついたグラスに注がれた緑色のソーダ水…その中でフルーツがキラキラと輝きます。
世の中にはこんなにすてきなものがあるのか…と、緊張しながらスプーンを口に運びました。
つい昨日のことのように思えますが、実は半世紀も前のことなのです。

高校卒業後は、多くの同級生が鳥取を離れました。
中高生時代には喫茶店に足を踏み入れることはありませんでしたが、
夏休みや冬休みに帰省してこの店に行くと、同窓生の顔を見ることができました。
少し大人びた素振りと言葉遣いで苦いコーヒーを飲んではいるけれど
その実、つい何ヵ月か前、何年か前とさほど変わっていない…
背伸びをしていた私たちのそんな様子は、周囲の大人たちから見ればおかしかったことでしょう。

フルーツポンチに心躍らせたのは、2階の奥の席でした。
高校の仲間たちと待ち合わせてお茶を飲んだのは、1階奥だったり2階だったり。。
かつては広い店内がいっぱいになるほど、人で賑わっていました。
ところが近年は、2階は使われておらず、
お客のほとんどが常連と思われる年輩の人たちでした。
昔ながらの空気が流れ、外の世界とは一線を画す
居心地のよい空間であることに変わりありませんでした。

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つい先日、鳥取の丸福珈琲店が閉店したことを知りました。
丸福のHPにはこのように記されており、地元の新聞全国紙も突然の閉店を報じています。
9月末に訪れたときは「消費税値上げ等の事情により10月1日から価格改定します」と貼り紙があって、閉店に至るなど思いも寄らないことでした。

大阪に本社のある丸福珈琲店が80年の歴史を誇る中で、創業者の出身地である鳥取の丸福は61年前に開店したのだそうです。
建物の老朽化等々、さまざまな事情があるにしても、残念な閉店です。
再開の見通しがゼロというわけではなさそうですが、
ごくたまにしか利用しないほとんど行きずりの客にすぎない Bocco は
ただ見守るしかありません。

古き良き時代の置きみやげ…よい思い出につながるものが一つずつ姿を消していくのを
見届けることも、年齢を重ねる中では避けて通ることはできないのですね。
万物流転、一期一会…大げさと思われるかもしれませんが、
諸行無常ということを思う出来事でした。
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とらお

2014-03-09 23:00:39 | 私のお気に入り
海山に行く機会がないままに、かれこれ数年。。。
週日はほとんど労働で終わり、週末は雑事の合間に少々のお楽しみでお茶をにごす日々。。。
自分の一生は結局、働いて、食べて、眠って…の連続に終わるのかという思いが
いよいよ切実なものになっています。

さて、Boccoにとって海辺でのお楽しみといえば、ビーチ・コーミング。
小さな流木や小石、波に洗われて角が丸~くなったガラス片や陶片…
そんな宝物との出会いを求めて歩くのはとても楽しいものです。

今日の主役との出会いはもう10年も前、式根島・泊海岸でのことでした。
砂に埋もれかかった石ころや海藻、貝がら、木くずの中にこの陶片を見つけた時のうれしさ!
飛び上がらんばかりに大喜びしたことを覚えています。
早速 “とらお” と名づけ、以来、お守りのようにいつも身近なところに置いているはずなのですが、
整理整頓が大の苦手のBoccoは、時に行方不明にしてしまい
あわてて捜索隊を出すことになるのです。。

そのうち何か作品に組み込めたらと思いながらも、
この数年はほとんど創作らしいことに取り組むことができず
いまだ出会った時と変わらない姿。
それだけで何か物を言ってくるような完成度の高さ…
作品になるまでのハードルは相当に高そうです。

デモ、アキラメナイモン。。。
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私に勇気と知恵を…

2013-12-23 14:33:51 | 私のお気に入り
明日はクリスマスイヴ…といっても、
何をするわけでもない、相変わらずの Bocco 的日常です。

昨日は、Kaiapuaと都心部に出かけたついでに
新宿-銀座-丸の内へと足を伸ばし、
プレセールが始まっているお気に入りのお店も覗きました。

で、誘惑に負けて連れ戻ってきたのが、トナさんの相棒です。
黒だけでは少し物足りないというか、シャープ過ぎると感じることもあるので、
ヌメ色のトナさんで細めのものがあればと探していたのです。

昨日の在庫では、ピューターの編み模様は4種類。
もちろん単品で使うこともあるでしょうが、
その中で黒いトナさんに一番よく似合うこの子を相棒に選びました。



言ってみれば、ささやかなクリスマスプレゼント。
そしてもう一つのプレゼントは『アンデルセン童話集』です。
「雪の女王」をじっくり読みたくなっていたからです。
奇しくも「雪の女王」の舞台はトナさんの故郷=北欧。
勇気と知恵を求めて…なんて、まるで子どものようなことを考えながら迎える
今年の年末です。
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まあるいおさら

2013-09-29 23:56:57 | 私のお気に入り
一日のうちの寒暖差が大きくなりました。
おかげで爆睡の毎日。
それでも眠り足りない…ような気がするのはなぜなんでしょ。。

さぁて、先週に引き続き “まあるいおさら“ の第2弾は、
以前もご紹介したことのある東恩納美架さんの作品です。
東恩納さんが作り出す抽象絵画のような世界は、
工芸とアートの一体化とでも言えばよいのでしょうか。
おしゃれで、かわいくて、そのうえ、しっかりとした “芯” を感じさせる…
Boccoにとっては “ないものねだり” の憧れの世界なのかもしれません。

この作品に合わせて選んだのは、アジュラック染めのスカーフ。
年齢的に難しくなったような気がして近年は藍やインディゴを避けていましたが
今年の夏、数年ぶりに復活です。

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またもやあっけなく終わってしまった週末です。
雑事も思うようにはかどらず、なかなか自分と向き合う時間がもてないのが
つらいところです。
それはもちろん、Bocco の時間の使い方にモンダイがあるからなのですが、
あせらず、くさらず、地道に一つひとつやっていかなくちゃね。。。
…と、自分に言い聞かせる日付変更線間際でした。
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こんな満月、あっても…いいか

2013-09-23 23:59:32 | 私のお気に入り
2週続いた3連休も終わっちゃいました。

最終日の今日は、何となく気乗りしないままに先延ばしにしていた
“事務的処理” ってものに、しぶしぶながら取り組むことに。。。
取りあえず必要な事柄は押さえたし、あとは手続きあるのみ…
というわけで、ひとまずやれやれではあります。

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満月に見立てて撮影したのは、石原幸二さん(山根窯・鳥取)のスリップウェア、直径20cmのお皿です。
個性的だけれど、どんなものを持ってきてもそれなりに収まる用途多様の優れもの。
シンプルなものが多いわが家の食器たちの中では、ある意味、異色の存在かもしれません。

山根窯のうつわは、10年ほど前に “コップ” を購入して以来、
鳥取のたくみ工芸店や青山のべにや民芸店でポツリポツリと買い足しています。
和のようでもあり洋でもある独特の世界がほっこりと温かく優しい味わいを醸す、不思議な魅力をもつやきものです。


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Dear India ☆

2013-07-13 22:10:09 | 私のお気に入り
ハンガーに掛かった泥染めのロングブラウス※を眺めているうちに、
ふとこの葉っぱを飾ってみたくなりました。

タイサンボクの大きな葉っぱに
インド風の模様が印刷された手漉きの紙をカットして貼りつけ
少しですがペインティングも加えています。
ほんの手すさびともえいない工作をしたっきり何年も放置していたものです。

このロングブラウス※は、インド・ラジャスタン州あたりに住む砂漠の民
“ラバリ族” のおじさんたちが着ている着丈の短いシャツをベースにデザインされています。
ということで、商品名はラバーリーロングブラウス※
  ※Boccoの思い込みで商品名が間違っていました。訂正します(2013.7.21)。

 ←★クリックしてください。

ラバーリブラウス※に「ひと目ぼれ」して逡巡すること1ヵ月あまり。
手織り・手つむぎの綿=カディという素材の魅力もさることながら、
たくさんのリボン結びと長い袖口にずらりと並ぶくるみボタンが
何よりのツボでした。

 ←★

ひと目ぼれの対象がいかにすてきだったかについて
Kaiapua を前に熱弁をふるった日からしばらくして、
こんな葉書が届きました。
ブラウス※を縫うインドの職人さんの手元が写っています。
これを見た Kaiapua も、あえなく fall in love です。

ラバーリブラウス※を目ざしてお店に向かう Kaiapua に同行したのは
運命だったのか、それとも運のつきだったのか。。。

 ←★

左から、白、泥染めの黒、インド藍、生成の4色。
それぞれに魅力的でしたが、試着の結果、
Kaiapua は藍染めを、Bocco は泥染めを選びました。
泥染めの黒には手持ちの緋色のコットンスカーフも似合いそうです。

 ◎以上3枚の画像は、グランピエのHPから拝借しました。

インド雑貨との出会いは、もう何十年も前の学生時代に遡ります。
鮮やかな黄色のいかにもインドといった感じのスカーフや、革のサンダルを愛用していました。
以来、じわりじわりとインドの雑貨や布とのつき合いが広がり、今に至っています。
とはいえ、インドを訪れたこともなく、今後行く予定もない Bocco には
インドは遠い地に住む友だちのような存在なのかもしれません。

 ←★

葉っぱの裏側は、補強のため一面に紙を貼っています。
これはこれで別の顔。。。
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きいろ星人

2013-06-09 18:33:08 | 私のお気に入り
グレーやネイビーなどダークな色が中心の Bocco の身辺には
黄色が案外多いことに気がつきました。

とりあえず手近にあったものをモノトーンのインド布の上に集合させてみたら…

10年近く毎日のように使っているホーローのケトル、
萩原千春さんのティーポット…ケトルもポットもあちこちぶつけて傷だらけです。。
スイミングウェアに、スイミング用の耳栓。
小さいレンズのリーディング・グラス…つまり老眼鏡、
レンズが大きいのはUVカットのサングラス。
そして、ミニポーチ。。。

黒地に黄色の模様が入った水着を、これとは別にもう一つもっています。
ミニポーチは、外出時に鍵を入れておくために使っています。
この色なら、バッグの中で鍵を行方不明にしてしまうこともありません。

前回の記事で紹介した “トナさん” 同様、このポーチは Kaiapua からのプレゼントです。
“ダークな色にしないこと!” という条件つきで、Bocco が自分で選びました。



子どものころから、赤やピンクは自分の色ではないと思っていました。
“色黒の子には黄色が似合うわねぇ…”
周囲の大人たちの言葉を忠実に信じた結果なのでしょうか。
真相はよくわからないけれど、
ともかく黄色は小さなころから馴染んできた色だったので
なんとなく安心な色として選んでいるのかもしれません。


  黄色グッズを引き立てている布は、アジュラック染めのストール
  去年5月に出会って以来、大活躍しています。
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