松葉杖生活5日目。
まず改めて気づいたこと。
人は移動する時、大抵運搬作業を伴っている
ゴミをちょっとゴミ箱へ。
新聞を取りに行く。
食器を運ぶ。
生活のほぼすべてが運搬か、何かを取りに行くための移動だ。
松葉杖を使う = 移動
なのだが、手に何か持って松葉杖を使うのは至難の業だし危険である。
だから松葉杖は生活する上で意外と役立たずなのである
そこで考えたのがコレ
松葉杖にレジ袋を下げて、移動と同時に物を運搬
ただ、松葉杖は疲れる
慣れてないし、年取って筋力が衰えているせいもあるけど、脇からすっぽ抜けたりして結構危険
それでキャスター付きの椅子を車椅子代わりに移動したりもしている。
これなら割と大きなものも運べます
足を下げちゃいけないので、台所に立つときは踏み台に膝を乗せる。
ちなみに、踏み台の上の座布団がずれて危険なので夫がゴムで固定してくれました。
そして意外に役立ったのが「膝パッド」。
元々は床の雑巾がけなど膝を着くときに痛くないようにするためのもので、生協の宅配で購入した。
膝周りに脂肪はたっぷりついてるけど、膝を着くとすっごく痛くて黒ずんじゃうので床を拭くときに利用してた。
松葉杖でもキャスター付きの椅子でも行かれないところに行くときは膝やお尻での移動を余儀なくされるが、長い距離膝で移動すると痛いしってことでこの「膝パッド」が活躍中(笑)
ちなみに松葉杖でも車椅子でも行かれないところとは、例えば我が家の寝室は和室なので布団を敷いちゃうと松葉杖は危険なのよね。
でも布団の向こうのタンスに物を取りに行きたい時ってあるじゃない。
そんな時に使うとか、寝室からトイレはすぐなので夜中トイレに起きる時わざわざ松葉杖を使うのも面倒だからね。
そして、今までいかに自分が横着でがさつな行動をしてきたか、がよくわかった。
例えば近くのものを取る時、目的地まで移動せずにひょいっと手を伸ばして取ったり、向きを変えずに体をひねって物を取るってことを当たり前のようにしてきた。
だけど骨折してからは、足を固定したままひょいっとやっても手はとどかず、体をひねるのは難しいことに気づいた。
たかが1歩だけどわざわざ松葉杖で移動し、踏み台を移動させる。
これ、結構面倒くさい。
されど1歩。
たかがと思ってやっちゃうと結果物を落としたり、転びそうになったり、体を変な風に伸ばしたりひねったりするから痛くなるのだ。
横着しないで、ひとつひとつのことを確実に「丁寧な生活」をするってこういうことなんだなと思った次第。
結局のところ「丁寧な生活」が事故を防ぐ、ということにも気づかされた。
27年前の骨折の時は意識しなかった。
その時気がついていればもう少しちゃんとした人間になれてたかも
いや、多分今じゃなきゃ気づけなかったんだな、これが。
だいぶ遅ればせながらだけど、これから高齢化生活に向けて今気づけてよかったのかもしれない