Happyday of LUCKY

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勢いでズミルックス35ミリを買う

2014年03月15日 | Camera
毎年3月には卒業アルバムの売り上げがあるので、通帳の預金高がふえて少しリッチな気分になる。
だが月末に印刷会社から請求書が送られてくると、そんな気分は一瞬にして吹き飛んでしまい、きびしい現実を直視させられる。
なので、ほしいものを買うとすれば「今でしょ!」ってことで、ライカのレンズを1本買ってしまった。
もちろんこれはニューヨーク行きをにらんでの機材調達であることはいうまでもない。



ズミルックスM 35ミリF1.4というレンズは、今から約半世紀まえにつくられたライカの名玉であるが、当時、開放F1.4という明るいレンズは非常にめずらしかった。
このレンズを開放で使うと、背景に独特のボケ味が出る。
そのボケ方が作画的に美しく見えるときと、渦巻き状になって汚く見えるときがあって、それは被写体との距離によって変化する。
ライカはそのようすをファインダーで確認できないので、フィルム時代は現像してはじめてそれがわかった。
そんな特徴のあるレンズなので「クセ玉」とか「ジャジャ馬」「暴れん坊」などと呼ばれたが、そこがまたライカファンの心をくすぐる部分でもあった。

1994年にあたらしく設計された現行のズミルックス35ミリは第3世代となり、開放での描写も第1世代とはちがって大人しい(?)ものとなった。
どちらの描写がいいかは好みの問題だが、共通しているのはそのバカ高い値段である。
第1世代はもう中古品でしか手に入らないが、いまだに20万円を下らないし、第3世代は新品で50万円以上する。
ちなみに第2世代は少ししか製造されなかった(1600本というのが有力説)ので、なかなか中古市場には現れないが、どうやら100万円以上で取り引きされるらしい。庶民には関係のない話でした。



さて、わたしが買ったのは本家のレンズではなく、和製ズミルックスこと「ノクトン・クラシック35ミリF1.4 MC」というものだ。期待させてすみません。
このレンズはコシナという日本のメーカーがつくっている。なので良心価格だ。
でも写りは本家に勝るとも劣らないらしい。
まずはマウント基部に黒マジックで6ビットコードを書き込んで、M8ボディにこのレンズを認識させる。
ズミルックスM 35ミリF1.4のコードは上の写真の向きで「101110」となる(1が黒、0が空白)。



つぎにM8特有のマゼンタかぶりを防止するために、IR/UVカットフィルターを取り付ける。
これも純正品だと1.5万円くらいするので、ニューヨークから56米ドルの同等品を取り寄せる。ただし送料が40米ドルほどかかるので、それほど割安感はない。
黒枠を注文したのに、どういうわけかシルバー枠のフィルターが到着した。送り返すのも面倒なので、もうこのまま使うことにする。
海外から買うとこんなリスクもあるのだな。

さて、どんな写りをするのか。ためし撮りがたのしみだ。

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