(原題:The Time Machine)2002年作品。あまりにも有名なジョージ・パルによる映画化から約40年。古典的SFの再映画化に新人監督を当たらせ、しかもそいつが原作者H・G・ウェルズの曾孫(サイモン・ウェルズ)だというのだから、これは凡作間違いなしと思っていると、意外にも楽しめた。
まず前半の19世紀のニューヨークの描写が綿密な時代考証も相まってなかなか見応えがある。さらに、未来への旅の途中にタイムマシンから見える風景が次々と移り変わっていく場面は、SFXが見事に決まっていて瞠目させられた。特殊効果のインパクトは予算ではなく作者のセンス次第だということを痛感する。
主人公が80万年後の世界に到達した後は単純なアドベンチャーものになってしまうが、ここを原作通り“社会風刺”を優先して描くとシラケてしまうのは必至なので、これで正解だろう。哀切なラストも印象的だ。
主演のガイ・ピアースはそつのない仕事。ヒロイン役のサマンサ・マンバは確か歌手のはずだが、破綻のない演技で感心した(けっこう可愛いし ^^;)。それにしても、ジェレミー・アイアンズ扮する未来人のセリフ、“時間旅行なんて簡単だ。過去に行きたければ回想に浸ればいい。未来に行きたければ未来を夢想すればいい”というのは至言である。
まず前半の19世紀のニューヨークの描写が綿密な時代考証も相まってなかなか見応えがある。さらに、未来への旅の途中にタイムマシンから見える風景が次々と移り変わっていく場面は、SFXが見事に決まっていて瞠目させられた。特殊効果のインパクトは予算ではなく作者のセンス次第だということを痛感する。
主人公が80万年後の世界に到達した後は単純なアドベンチャーものになってしまうが、ここを原作通り“社会風刺”を優先して描くとシラケてしまうのは必至なので、これで正解だろう。哀切なラストも印象的だ。
主演のガイ・ピアースはそつのない仕事。ヒロイン役のサマンサ・マンバは確か歌手のはずだが、破綻のない演技で感心した(けっこう可愛いし ^^;)。それにしても、ジェレミー・アイアンズ扮する未来人のセリフ、“時間旅行なんて簡単だ。過去に行きたければ回想に浸ればいい。未来に行きたければ未来を夢想すればいい”というのは至言である。



