4月某日 葉山

2010年04月08日 | 風の旅人日乗
[1月1日の最初の満月のあと、2010年2回目の満月は、ホクレアでの航海中に見ることができた]


1月は行く月、2月は逃げる月、3月は去る月なんだと、よく言いますが・・・。
今年の年明けの日々の記憶がすぐ近くにあるのに、
気が付いたら、もう4月も1週間が過ぎている。

1月は、2月の海外出張の準備と、ホクレア号でのハワイ航海トレーニングで過ぎてしまい、
2月は、ほとんど海外にいる間に終わり、
3月は、2月の海外仕事の仕上げ作業と、年度末ドタバタのあれやこれやに使ってしまった。

でも、ここまでの2010年は充実はしていたな。3ヶ月の毎日が嵐のようだったけど。

3月最終週に、富山から客人が葉山に、2泊3日で遊びにきてくれた。
この春休みに、日本とハワイの、航海を目指す若者たちが、カヌープログラムを通じて交流する授業を見事成功させて
帰国したばかりの奥准教授と、彼の若くて美しい奥様だ。

ハワイでの、日本とハワイの海の若者たちの様子を聞くことはとても楽しく、充実した時間になった。
2日目の夜には鎌倉で、西岡さんとダイロクさんにも合流してもらい、久し振りにホクレアの日本航海のときのことも語り合えた。

「満月を見られるのは、一生にそれほど多くないんですよ」という奥准教授の言葉が、
ぼくにとって2010年上半期の最重要フレーズになった。

自分の人生(非常にうまくいったとして)残り最大20年としても、満月は約240回しかない。
しかもいつも晴天というわけではないから、真ん丸い月をこの眼で見られるのは、
恐らく最大120回くらいしかない。

これは大変だ、と思った。
「満月あと120回」は、「夏あと20回」よりも「正月あと20回」よりも、とても切迫感がある数字で、
奥先生の言葉でこれに気が付かされたときは、急に焦ってしまい、
アタフタと空を見上げようとしたが、
そこはビルの中の飲み屋で、しかもその日の空には厚い雲が掛かっているのだった。

やりたいこと、やるべきこと、到達したい目標、の多さに比べて、
人生って、ホントに、短いものですね。