日々楼(にちにちろう)

古今東西・森羅万象の幾何(いくばく)かを、苫屋の住人が勝手御免で綴ろうとする思考の粉骨砕身記です。

ニコマコス倫理学

2024年07月25日 | 日記

 

1.アリストテレスの『ニコマコス倫理学』を十数年ぶりに読み返しました。

この読み返しによって、ヘーゲルが『エンチュクロペディ』において書き、マックス・ウエーバーが『プロテスタンティズム

と資本主義の精神』においてつづった、キリスト教徒の「集団の倫理的性情(エートス)」を、やっと、理解することができ

ました。

 

2.「集団の倫理的性情(エートス)」とは、アリストテレスが、古代都市国家アテネにおいて、そこに生きる市民の倫理的

性情(エートス)を分析し、アテネ市民に「徳と愛と善と行為(思索を含みます)の卓越性」をその倫理的性情(エートス)

=習慣として養うことを、求めたものでした。この功績は、アリストテレスにあります。そしてまた、民族や集団は、それぞ

れの民族や集団に固有のエートスを持ちます。

 

3.宗教は、人類の歴史において、この倫理的性情(エートス)を持ちます。ここでは、キリスト教を取り上げます。

 

4.キリスト教においては、聖パウロが、小アジア(アナトリア)、ギリシャ、ローマへ布教に赴かれ、人々に、ファリサイ

派であった御自身が、神の御導きによってイエス・キリストに強く回心された御心と、イエス・キリストの父である神様は我

らと共におわしますこと、そして教会、そして神と共にある信徒の清い生活を、宣べ伝えられました。人々はこれを受け入

れ、教会に集い、自分たちの「倫理的性情(エートス)」を作りました。

 

5.この宣教を行われたのが初期の聖徒たちです。

 

    聖書

    青空


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