日々楼(にちにちろう)

古今東西・森羅万象の幾何(いくばく)かを、苫屋の住人が勝手御免で綴ろうとする思考の粉骨砕身記です。

日本の選択

2016年08月01日 | 日記

   日本の選択

 

A.世界の選択

 

1.世界は、今、選択の時に入っています。中でも、今後の世界の動きを左右する選択が4つあります。一つは、EUからの離脱が国民投票で僅差の多数を得たイギリスの今後の選択、一つは、アメ

リカの大統領選挙、一つは、中華人民共和国の習近平総書記とその反対派の選択、そして一つが日本の選択です。

 

2.前二者はイギリス国民とアメリカ国民の選択です。アメリカについては、私達は、彼らが孤立主義と排他主義を選択しないでほしいと願うのみです。

 

3、後二者は、一つは中華人民共和国共産党指導部の選択であり、一つは、日本の選択です。この二つは、相互の国に影響を及ぼしあうものとなります。これが、今日の本題です。

 

4.東南アジアと東アジアにおける、今の習近平総書記の中華人民共和国は、どう見ても覇権主義と戦争の道を歩んでいます。これを止めてもらって、善隣友好の国に戻ってもらわなければなりませ

ん。

 

B.日本の選択

 

1.思い出されるのは、中国の民主化に理解があり、親日家でもあった胡耀邦(こようほう)総書記が中国共産党内で失脚する批判の口実を与えたのが、当時の日本の中曽根首相の靖国神社参拝であ

った事実です。

 

2.現在、中華人民共和国では、習近平指導部が本年の3月の全人代において提案した習近平氏への権力集中は批判され、経済建設においても、その基本パターンは、例えば、現在の鉄鋼生産の過剰

設備、過剰生産、過剰在庫→世界市場における鉄鋼価格の下落を誘引(するパターン)に見られるように、毛時代の「大躍進」と何ら変わるところがない(と私が考えている)経済政策は批判されて

います。これは、過剰な期待は禁物ですが、中国の本当の意味での近代化の始まりかも知れません。

 

3.この局面にあって、日本はどのような選択をすべきか? それは、中国が覇権主義の道から善隣友好への道へと回帰することを妨げる選択をしないことに尽きます。

 

4.胡耀邦総書記の失脚の例は私達に学習の機会を与えます。今、日本は参議院議員選挙後の内閣の改造の時期にあります。安倍首相は、昨年の8月14日、先の大戦に至る日本の歩みと戦後の日本

の歩みについて、談話を述べられました。改造内閣は、この安倍談話で述べられている歴史認識を、全閣僚がその履歴においても一点の曇りもなく共有できる内閣であること、そして、安倍首相は引

き続き靖国神社への参拝を自制されること、この二点が、現在の中国の覇権主義者たちがそれに反対する改革者達を追い落とすための口実を与えることを回避する日本の選択であろうと、思われま

す。

 

5.また、結語としても、日本がこれを誠実に履行することが、現在の日本の選択であろうと思われます。そして、この後なお、中華人民共和国と北朝鮮が攻撃的であり、日本の主権国家としての地

位がいつ侵されるかも分からないと想定される事態が、内憂としても生じると予想される場合は、私達は日本を主権国家として存続させなければならない義務を負いますので、憲法改正が論議の対象

となるように思います。

 

 

                                                

                 対岸に京葉コンビナートを望む

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