昨日から始まった衆議院予算委員会で野党質問も始まったが、ことに旧統一教会問題では手ぐすね引く野党の質問が始まる前に与党の質問を受ける形で首相・岸田文雄が旧統一教会問題について「報告聴取、質問権の行使に向けた手続きを進める必要があると考えており、文科相に速やかに着手させます」と答弁していた。
宗教法人法に規定されている「質問権」を初めて使い、組織の実態を調査する方針を表明し、また首相は「私自身は知る限り、旧統一教会とは関係を持たずに政治活動を行ってきたが、関係を持たない私が責任を持って未来に向けて、この問題を解決したい」とまで踏み込んでいた。
「首相 旧統一教会『調査』明言はしたが…期限、道筋はあいまい 山際氏巡る疑念も消えず」
【東京新聞より】
◆支持率「危険水域」に突入 追い込まれ、方針転換 首相は予算委で「旧統一教会に対し、報告徴収、質問権の行使による事実把握と実態解明を進める」と明言した。 調査は結果次第で宗教法人の解散命令請求につながるため、これまで慎重姿勢を崩さなかった首相。14日に「極めて重い措置の解散命令の請求は十分慎重に判断すべきだ」との答弁書を閣議決定したばかりだったが、週をまたいで急転換した。 背景には、安倍晋三元首相の国葬や旧統一教会の問題を受け、報道各社の世論調査で内閣支持率が下落の一途をたどっていることがある。時事通信の10月の調査では27.4%で、菅内閣で最低だった2021年8月の29.0%を下回る「危険水域」に入った。自民党中堅議員は「『もはや旧統一教会問題の対応は避けて通れない』と首相が判断した。それほど追い込まれている」と解説する。 ◆年内の調査開始以外は具体的な道筋示さず 消費者庁の有識者検討会が調査を求める報告書をまとめたことにも押され、首相はようやく重い腰を上げたが、立憲民主党の追及には慎重な答弁を続けた。 立民の山井和則氏は、解散命令請求を早急に出すべきだとの立場から質問。「調査はいつまでかかるのか」と繰り返し問いただしたが、首相は「具体的に言うのは難しい」との答えに終始した。 山井氏は「被害者は日に日に増えているのに遅い。半年、1年と調査が延びるなら、体のよい引き延ばしだ」「献金の多くは韓国に送られている。旧統一教会を守るのか、日本の国民を守るのか」とも指摘。首相は「旧統一教会を守るなんてことは全く考えていない」と反論したが、年内に調査を始めたいと言及した以外は具体的な道筋を示さなかった。 ◆「後出し」続ける山際氏、辞任求める野党 政権として旧統一教会への対応には乗り出したが、接点を持っていた閣僚らの説明責任は問われ続けている。 旧統一教会関連の会合出席や韓鶴子ハンハクチャ総裁との面会を報じられるたびに、事実関係を認める「後出し」を続ける山際大志郎経済再生担当相。立民の大西健介氏は「忘れていたのか、われわれを欺いていたのか。記憶力がなくても、うそをついていたとしても閣僚として不適格だ」と投げかけた。 山際氏は「点検が不十分だという批判は真摯しんしに受け止める」「(旧統一教会の)信頼を高めることにつながったとの指摘は重く受け止める」と従来の説明を繰り返した。立民は山際氏の辞任を求めており、大西氏は「また後出しということにもなりかねない」と追及を続ける考えを強調した。 |
実効性という観点では、「旧統一教会に対する岸田首相の本気度はどの程度なのか 『調査』でシロならお墨付き与える恐れも」という懸念が残る。
⚡️【そもそも解説】旧統一教会の調査、岸田首相が指示 どんな仕組み?なぜ今やるの?https://t.co/u0YLS0yVep
— 朝日新聞デジタル (@asahicom) October 17, 2022
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に対して、岸田首相は17日、宗教法人法に基づく権限を行使して調査を行うよう指示しました。宗教法人の解散命令との関係や手続きを解説します。
岸田文雄は予算委員会前に閣議で対策を練ったらしいのだが、その結果なのかは知る由もないのだが、よせばいいのに旧統一協会とは最も「ズブズブ」な男が質問のトップバッターに立った。
もっとも慣例的には与党側が最初に質問するので自民党の萩生田光一政調会長が喫緊の話題性からも最適任と判断されたのかもしれない。
「萩生田氏『自民議員の関与が旧統一教会の信用を高めることに寄与』発言でSNSが“祭り”状態に」
「私を含め、自民党の議員の関与が結果として教団の信用を高めることに寄与してしまったのではないか。こうしたご指摘を真摯に受け止め、猛省をしなくてはならない」 発言の内容は「その通り」なのだが、萩生田氏と言えば自民党国会議員の中でも、とりわけ旧統一教会との関係が近しいとして取り沙汰されてきた人物だ。今月2日に出演したNHK番組でも、宗教法人法に基づく教団への解散命令について、「司法の判断ということになる。所轄庁から解散を請求できるが、法令に違反し著しく公共の福祉を害すると認められる行為をした場合などと規定されている。難しい」と踏み込み、ネット上で、<どういう立場で発言しているのか?>、<所轄庁の大臣でもなく、閣僚でもない。与党政調会長の発言としては逸脱しすぎ>、<ヤル気なし>などと問題視されていた。 そのため、予算委の萩生田氏の発言が報じられると、SNSでは、<教団の信用を高めることに「最も」寄与していたのは「あなた」>、<どの口が言っているの?><猛省しているのであれば、解散命令を出すための改正法でも提案してよ>などと“祭り状態”になった。 安倍晋三元首相の「盟友」と言われる萩生田氏。安倍元首相も森友、加計問題を国会質疑で追及されるたび、<真摯に受け止める><反省>と繰り返していたが、結局、1度も責任を取ることはなかった。安倍氏の姿勢を真似したのではないだろうが、今後、萩生田氏の発言の「本気度」が問われることにもなりそうだ。 |
#ミヤネ屋#統一教会
— ラッキーちゃん♡ (@Luckychan0105) October 17, 2022
今日から国会論戦
質疑に立ったトップバッターが、まさかのズブズブ萩生田光一。
「しっかり問いただして」「信なくば 立たず」と…
一体どの口が言ってるのか。いい加減にしてほしい。 pic.twitter.com/zzh0snScNX
それ以上に問題なのは韓国の諜報機関とも関係のある宗教団体の求めに応じて立法や政策決定進めてきたことです。改憲やスパイ防止法、選択的夫婦別姓への強固な反対など、統一教会に言われて始めた政策は枚挙にいとまがありません💢萩生田さんらを排除して早く日本を取り戻さなくては。 https://t.co/HNuAZprqAN
— 山口一臣 (@kazu1961omi) October 17, 2022
旧統一教会との関係「深くおわび」 萩生田氏、衆院予算委で - 産経ニュース
— 但馬問屋 (@wanpakuten) October 17, 2022
「国民の皆さまに深くおわびをし、反省しなければならない」と陳謝。
「真摯に受け止め、猛省をしなくてはならない」
…毎度お馴染みのフレーズ😩
反省しなくていいから議員辞めろよ‼︎ https://t.co/bVUs44gix9
自民・萩生田氏、旧統一教会問題「真摯に受け止め反省しなくては」 https://t.co/UWTALGEloP
— aru-rodgers (@AruRodgers) October 17, 2022
どれだけ票に還元されてきた?
選挙制度と民主主義を破壊してきた議員たち…
反省だけで済ます訳にはいかないでしょう!?#議員辞職 #支持率低下
まさに萩生田の発言は野党の厳しい質問の機先を制するためだったのかもしれないが、ネット上ではまさに「藪蛇」となり「盗人猛々しい」の一言に尽きるのだが、残念ながら先手を打たれた野党は独自調査やスクープ性のある質問も出ず、国民からの辞任要求の高い経済再生相・山際大志郎への厳しい質問も出なかったという。
ところで、年内にも「解散命令請求」といった動きに対しては旧統一協会側も危機感を持ち始めているらしい。
「信者家族に教団幹部が接触」
元妻が世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の信者で、2年前に長男が自死した高知県の橋田達夫さん(64)が17日、国会内で記者団の取材に応じ、教団の勅使河原秀行教会改革推進本部長が自宅を訪れ「メディアに出ないでほしい」と要請してきたと明らかにした。「怖かった」といい、県警に通報したという。 橋田さんによると、15日に教団側から「勅使河原氏が会いたいと言っている」と連絡があり拒否したが翌16日午後、勅使河原氏が1人で自宅を訪れ「2人きりで話を聞かせてほしい」と話した。 橋田さんは元妻の高額献金などを理由に9年前に離婚した。長男の自死も教団が原因と考えている。 |
拒否しているのに押しかける。先日の記者会見をやめさせようとしたFAXもそうだけど、やることがいちいち社会性ない。上が変わらない以上、圧力かけるなどして黙らせる従来の手法から脱却できないのだろう →信者家族に教団幹部が接触 「報道に出ないで」と要請(共同通信) https://t.co/sKYTBD4hXm
— Shoko Egawa (@amneris84) October 17, 2022
すでにネット上ではこんな動きも始まっている。
本日から【統一教会の宗教法人解散】を求める署名活動がスタートしました。
— 小川さゆり(仮)元統一教会教会長の娘 (@mpjgmmd) October 17, 2022
みなさんの署名で救われる被害者が大勢います。
どうか力を貸して下さい。
呼びかけ人:小川さゆり
キャンペーン · 統一教会の宗教法人解散(法人格取消)を求めます · https://t.co/z8tNQZ8KhF https://t.co/82mvrIPJPV
このキャンペーンの主催者や、最近は「信者2世」にメディアに出始めているのだが、複雑な組織形態の内部事情の詳細は中々表には出ない。
そんな時に、旧統一教会の元信者として、教団に身を置いていたからこそ知りうる貴重な情報をメディアで発信し続けている、金沢大学法学類教授の仲正昌樹さんの『情報ライブ ミヤネ屋』での発言を巡り、世界日報社が抗議文を送りつけてくるという騒ぎが勃発したという。。
今回仲正さんは、かつて記者として勤務していた経験もある同社が、誤った証言として謝罪と訂正を要求してきた2点について徹底反論。当時の社内では常識だったという、世界日報社と旧統一教会系企業との深い関係を表すエピソードを暴露している。
「『ミヤネ屋』に逆ギレ抗議文を送った統一教会の大嘘。「世界日報」元社員が徹底反論」
■世界日報社」元社員が明かす、同紙と統一教会との関係と、『ミヤネ屋』への抗議文の不可解 既にいくつかのメディアで証言したように、私は1981年4月から92年10月まで、統一教会の信者であり、最後の2年半は、統一教会系の日刊紙「世界日報」の社員であった。その当時のことについて、読売テレビの『情報ライブ ミヤネ屋』で証言したところ、後日、世界日報から、読売テレビ宛てに私が嘘を付いたので謝罪し、訂正せよ、という抗議文が届いた。少し遅れて私自身のところにも同じ内容の抗議文が来た。 抗議文が、私の証言で誤りだとしているのは、 ①世界日報が「統一教会系の団体が資本を出している新聞」だ という点と、 ②教祖のところに直接呼ばれて報告する人が、統一教会の幹部ということになっていたが、当時の編集局長そういう幹部の一人だった という点だ。 この二点について抗議してくるというのは、正直意外だった。世界日報としても、旧統一教会としても、マスコミに掘り下げて取材されると、一番困るところであるうえ、いろいろ証拠があるからだ。 私が虚偽の話をしたというのであれば、私が勤めていた30年前に、岩田氏を含む幹部連中が、私を含む一般社員を騙していたことになる。私に謝罪しろという前に、岩田氏を含む『世界日報』の幹部たちが、そのことを謝罪すべきだ――おあつらえ向きなことに、現在の社長を始め、現在の幹部の何人かは、私の在社当時の先輩たちだ。そんなことさえ、世界日報の首脳部は分からなくなっているのかと思うと、元信者、元記者として情けない。 |
世界日報の現状を反映してなのか現在の日本での旧統一協会の現状が「窮状」となりつつある中で、前述した高知県の橋田達夫さんが、勅使河原秀行教会改革推進本部長が自宅を訪れた際に、県警に通報したことは正解であったかもしれない、とオジサンは思う。