新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
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国民をダシにした「IOCによるIOCのカネ儲けの五輪

2021年06月22日 12時07分22秒 | 東京五輪疑惑

いつの間にか「五輪は中止か延期か」という話から、「無観客か有観客か」という話になり、ついには「上限1万人から2万人?」とまるで既定方針通り五輪は開催し観客も入れるという結論になったらしい。
 
もっとも政府の感染症対策分科会の尾身茂会長ら専門家有志の提言内容が腰砕けになることを見越したことだったらしい。
 
まさに茶番を演じた「5者協議」は、まるで「誤射狂議」かのようだった。

 
五輪の観客上限1万人にこだわった菅政権 感染拡大防止に重い責任 有識者の提言に背を向け流れつくる
 
     
               【東京新聞より】
      

菅義偉首相は「観客が応援する、普通の状態で開催したがっている」(周辺)とされ、有観客開催に強くこだわってきた。5月の記者会見では、緊急事態宣言下でもプロ野球やサッカーが観客を入れて開催していることに触れ、「政府は十分に学習している。対応できる」と強調していた。
◆尾身氏らの機先を制して「上限1万人」
 政府は、五輪の観客上限について「他のスポーツイベントの上限に準ずる」との基本方針を掲げていた。新型コロナ感染症対策分科会の尾身茂会長ら専門家有志が今月、「無観客が望ましい」との提言を発表しようとすると、首相は機先を制して、17日の記者会見で「上限1万人」とする方針を事実上表明。狙い通り政府方針が5者協議で認められた。
 18日に尾身氏らが発表した提言では、無観客が最もリスクが低く望ましいと指摘した。有観客の場合でも、現行より厳しい基準の採用も求めたが、5者協議の決定は、それらの指摘を受け入れなかった。
◆五輪期間中の緊急事態宣言の可能性も
 共同通信の最新の世論調査では、五輪開催について「無観客開催が望ましい」が40・3%、「中止するべきだ」は30・8%。五輪を契機とした感染拡大に不安を抱く世論は根強い。
 専門家の懸念や世論に耳を傾けず、有観客開催が決まったが、東京では感染再拡大の兆しが見られ、五輪期間中の緊急事態宣言の可能性も指摘される。
◆首相は「無観客も辞さない」というが…
 首相は21日、「緊急事態宣言が必要になった場合、無観客も辞さない」と言及したが、そうなれば感染拡大防止の失敗を意味する。政府高官は「無観客が一番リスクが少ないのは誰でもわかる。対策をしっかりやっていくだけだ」と話した。


 
しかし、「上限1万人」とはあくまでも国内の観客のことらしく、2万人近くになるという。
 
五輪貴族とスポンサー“悪目立ち"隠し 開会式観客2万人の裏」という記事によると、開会式の観客数は、
▼一般チケット販売分9300人
▼スポンサーなど大会関係者への販売分1万500人
▼IOCや国会議員など貴賓客7300人――計2万7100人と計画されており、スポンサー枠がやたらと多い。
 
感染対策のため、一般販売以外を縮小しても2万4000人に抑えるのが、やっとらしく、最終的にはスポンサー枠のうちパッケージツアーの客など5000人を「一般に近い関係者」とみなし、一般販売分と合わせて再抽選。合計で1万人以内に減らし、総数で2万人以内に絞り込むという。
 
一般客をふるい落とすぐらいなら「無観客」の方がよっぽど公平性を保てるが、菅政権も組織委もIOCとスポンサー「様様」であり、機嫌を損ねるわけにはいかないらしい。
 
「会場となるメインスタジアムの国立競技場のVIPルームは約1400席。

 VIPよりも格上で国賓らを招く『VVIPルーム』は約270席と、合わせても1700席足らず。
 
当然、招待客の多くがあふれ、メインスタンドの特等席に陣取ることになり、一般客を入れない『無観客』だと彼らが悪目立ちしてしまうという危機感から、ゆったり優雅に開会式を眺める姿が批判の的となれば、IOCもスポンサーもおかんむりです」と組織委関係者は言う。
 
つまり有観客開催は「木を隠すなら森の中」でのごとく、一般客は貴族とスポンサーの隠れみのということになる。
 
ちなみに、豪勢なVVIPルームはあくまで「仮設施設」で大会終了後は解体する予定らしく国民感情逆なでのムダな“おもてなし"五輪なのである。
 
さて、「五輪開催したらあとは野となれ山となれの菅義偉政権」とのつぶやきの中で、こんな記事を紹介した。
 
『我々の命に価値はないのか!』強行開催のコパ・アメリカ、開幕3日で登録選手の9%がコロナ陽性の異常事態「もはやサッカーの大会ではない」【現地発】
 
そして杞憂が現実的になった。
 
ブラジル、コロナ死者50万人超 サッカー国際大会で多数感染」 


 
単純にはブラジル国内事情と比較することはできないのだが、五輪の場合は会場が当初の「コンパクト五輪」からは大きく逸脱して東京周辺の多くの会場に広がっている。
 
五輪観戦帰りに“密"発生確実 これが有観客で激ヤバの8会場」 
 

「無観客が望ましい」――。専門家有志の提言もむなしく、政府やIOC(国際オリンピック委員会)などの5者協議が21日、東京五輪の有観客開催を決定。観客数は「上限1万人」と感染拡大リスクは爆騰だが、菅首相や大会組織委員会が掲げる対策内容が「競技会場に直行直帰すべし」とはふるっている。明らかに逆効果で“密"を誘発するのは確実だ。
「『直行直帰』には、首をかしげざるを得ません」と、ある大会関係者はこう続けた。
「会場に向かう際はともかく、問題は『帰り道』。競技によっては終了時刻が夜11時過ぎになる。観客は終了後、席ブロックごとに時間をかけて順番に退場。すると、頭に『終電』がチラつく観客が、ドタバタと最寄り駅に大挙し“密"ができる恐れがあります」
 確かに3オン3のバスケットボールやサッカーなど6競技のうち一部の日程で、終了予定時刻は午前0時近くになる。国立競技場で行われる開閉会式も夜11時終了予定で、全8会場が深夜まで使われることになる。
   
                【日刊ゲンダイより】
   良い子は眠る時間に終わるのは、時差のある欧米メディアの生中継への配慮。選手や観客より高い放映権料が優先される金満五輪の証左だ。そのため、昨年の延期以前には大会期間中の首都圏鉄道の終電時間は1~2時間後ろ倒しになる計画で「有観客が決まり、改めて終電が後ろ倒しになるのは確実」(前出の関係者)という。
1万人がシャトルバスで移動
 激ヤバは、サッカー会場の「埼玉スタジアム2002」だ。8月3日の男子準決勝の終了予定は夜11時。徒歩圏内に鉄道駅がひとつもないため、シャトルバスで埼玉高速鉄道「浦和美園駅」など4駅にアクセスすることになる。観客は上限いっぱいの1万人。バス車内の“密"確率は100%だ。
 バレーボール会場の「有明アリーナ」では7月24日から12日間は連日夜11時半終了予定。8月7日はナント、夜11時45分まで競技を行う見込みだ。アクセス手段は車両、駅ホームともに小規模な「ゆりかもめ」。ただでさえ狭い車両は“密"必至だ。
 一般客の他、IOCや競技関係者など計2万人が来場予定の開閉会式を行う国立競技場の周辺は、駅が複数あるものの、道のりや構内で“密"ができるだろう。周辺には時短破りの飲食店も目立ち、腹をすかせた客が殺到しないか心配だ。
「人流の制御に理想的なのは、スタジアムが公共交通機関の『終点』に立地していること。国内では西武狭山線終点にある西武ドームが好例です。しかし、国立代々木競技場などは都心にあったり、多くの会場は臨海部の鉄道沿線に『点在』するなど、もともと人流を把握しづらい。ましてやコロナ禍では、観客の人流制御は難しい。菅首相や組織委幹部は簡単に『有観客』と言いますが、実態が分かっていないのではないか。極めて場当たり的です」(五輪会場問題に詳しい建築エコノミストの森山高至氏)
 黒塗りハイヤーで常に移動する“上級国民"には一般庶民の交通事情など分かるまい。


 
最後に、「五輪は400万人のバカ騒ぎ 飲酒は「2人90分」のアホらしさ」を大いに語ってもらおう。
 
「密を回避せよ、人流を抑制せよと言って飲食店に制約を強いながら、特別扱いの五輪は収容人数を目いっぱい増やす。カネのための五輪強行、内閣支持率アップのための五輪強行、総選挙勝利のための五輪強行であることがあからさまです。政府は人流増加で大きなリバウンドを招き、新規感染者、重症者、死者が増えてもお構いなしなのでしょう。思考停止で五輪開催に突き進み、行動変容をしない政府に協力を求められ、どれほどの国民が応じるでしょうか。はなはだ疑問です」
「この政権は狂っているんじゃないか。政権の方向性が理性で理解できない、全くついていけない。多くの国民がこうした不安を抱いています。わずか1年足らずで新型コロナ対策で同じ過ちを繰り返し、国民の健康と命は一向に顧みられない。最善のコロナ対策は政権交代、これしかありません」(法大名誉教授の五十嵐仁)
 
「おかしなことだらけですよ。飲食店に対する制約は続くのに五輪は強行し、選手村の部屋飲みはOK。果ては、コンドームは配布するけれど、母国に持ち帰って啓発に使って下さいとか。海外メディアに入国後の隔離を求めていますが、それも穴だらけ。ジャーナリストに出歩くなと命じるのは、陸上選手にトラックを走るなと言っているのと同じこと。海外を訪れる楽しみのひとつが街歩きなのに、9万人もの大会関係者がホテルと競技会場との往復を順守するでしょうか。『プレーブック』は日本国民向けに『安全な大会運営』をアピールするアリバイ目的の画餅で、実際は関係者のルール破りは織り込み済みなのではないか。そう疑ってしまいます。安倍前首相も能力の低い人でしたが、菅首相は就任した途端に能力を喪失したのかと思うほどヒドい」(コラムニストの小田嶋隆)
 
「前回宣言が解除された3月22日以降の東京の新規感染者数の推移を基に分析。3月22日の7日間平均の感染者数は302・9人だったが、自粛要請の緩和などに伴う人流増加などが要因となり、4週間後の4月19日には600・6人に倍増していた。今月10日以降は390人前後で推移しているが、前回同様の人流増加などがあれば4週間後には感染者数が約400人増える可能性がある」(東大仲田泰祐准教授)    

 
いまさらではないが、五輪開催が現実的になればなるほど、東京五輪は国民のためではなく、「IOCによるIOCの金儲けのため」ということがより鮮明になってきた、とオジサンは思う。
 
 

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