テレビメディアは、安倍政権時代から官邸からの恫喝により政権批判するコメンテーターを排除してきた。
そして排除されたコメンテーターに代わり、あからさまな政権擁護の御用評論家や提灯持ちジャーナリスト、電波芸者と揶揄される芸能人らが闊歩している。
最近の菅義偉の強権的な言動により、大手メディアの論調も旗幟鮮明になっている。
さらには、海外メディアも注目し始めた。
「日本学術会議の任命拒否問題を世界最高の学術誌『サイエンス』『ネイチャー』が批判、海外の一流紙からも『非情な黒幕』『学問の自由への攻撃』など問題視する声」
サイエンス誌が日本学術会議に対する菅義偉首相の任命拒否問題を取り上げています。タイトルは「日本の新首相が学術会議にイチャモンをつける」です。我が国の科学を貶めているのは、まさに菅義偉首相ですね。
— 異邦人 (@Narodovlastiye) October 5, 2020
Japan’s new prime minister picks fight with Science Council https://t.co/CM1ikqt8jO
科学におけるトップジャーナルであるNatureが、『なぜNatureがかつてないほど政治問題を取り上げる必要があるか』という記事を発表。その中で菅首相による #日本学術会議 新会員任命拒否問題を例に挙げている。
— 鈴木 大裕 (@daiyusuzuki) October 7, 2020
Why Nature needs to cover politics now more than ever https://t.co/KDR9dA4Iag
言論の世界では「賛否」や「左右の意見」は当然保障されるべきであるが、残念ながらネット上ではまっとうな議論は端から期待できないことは言うまでもない。
しかし、明らかなデマや「フェイクニュース」に対してはキチンと批判しなければならない。
改めて「学術会議人事介入問題で出回るデマ・フェイク・的外れな見解」を集めてみた。
■デマ・フェイク・的外れな見解(リツイート付き)
マジでこのMCの人まとめサイト見て質問考えてるとしか思えないな。昨年出演した際スタッフから事前に質問項目送られてきて準備して臨んで本番始まったらMCが全く違うまとめサイトのデマ鵜呑みにした質問してきて(質問されたらきちんと答えますけど)信義則的に最悪な番組と思った。早く終了してほしい https://t.co/iTwUw6K7JG
— 津田大介 (@tsuda) October 7, 2020
なんでここまでバカな大人がメディアに出れる社会なんだ? https://t.co/J3n00DvgWC
— 横川圭希 (@keiki22) October 7, 2020
【悲報】上念さん、学術評価ツール「スコーパス」は元々日本語の論文をほぼ扱っていないことを知らず、日本憲法や日本刑法や日本行政法の専門家たちの日本語論文がスコーパスでは出てこないことについて、学者としての業績がないかのようにケチをつけてしまう https://t.co/f6AOWqhx73
— Shin Hori (@ShinHori1) October 8, 2020
「菅さん良くなってる。説明は不要。だって国がお金出してるんでしょ?」
— エッジ(EdgeEdo) (@EdgeTokyoJ) October 8, 2020
学術会議問題の賛否両論流すワイドスクランブルに対し
「東大名誉教授と元文科省事務次官の声を聞きましょう」と姜尚中と前川助平の話を垂れ流す偏向BS?TBS#ワイドスクランブル pic.twitter.com/mLeoI0jYz7
①「政権の為のダメージコントロール」としては正しい。
— 米山 隆一 (@RyuichiYoneyama) October 7, 2020
しかしそれは
②「民主主義政治の為のダメージコントロール」
③「国民の為のダメージコントロール」
としては決定的に間違っています。
氏が興味があるのは①だけで、②③には無関心だという事が良く分かります。 https://t.co/u51kXf5sLe
こんなテーマには詭弁を多用する橋下徹や、「ドッチモドッチ」の自称国際政治学者の三浦瑠璃、そして自分のことを棚に上げっぱなしの「自己責任論者」の辛坊治郎、デマ経済評論家の上念司らが、好んで参戦している。政府は学者の見識を求めそこに予算を払うのですから、特段経済的自立をする必要なんてないでしょう。だからと言って思想信条を理由として不合理な取り扱いをしていい訳でもありません。
— 米山 隆一 (@RyuichiYoneyama) October 7, 2020
兎も角この人の理屈は、関係ない事で人をあげつらって自説を正当に見せるものに過ぎず凡そ合理的ではありません。 https://t.co/5U46n5ogaR
□まともな見解
菅義偉首相による日本学術会議会員任命拒否に対する声明・要望書を発表した学会・団体」(10月7日学者の会調べ)がすでに100近く。https://t.co/br3RGMJQy0菅首相は学者をすべて敵にまわそうとしている。自分のやったことの深刻さに気づいていないのではないか。
— 上野千鶴子 (@ueno_wan) October 7, 2020
(会見で)政府の答弁には致命的弱点が2つある。
— 志位和夫 (@shiikazuo) October 8, 2020
一つは、「推薦者の任命は拒否しない」という83年答弁を覆した違法行為について説明できないこと。
もう一つは、6名の任命拒否の理由を一切説明できないこと。
違憲、違法の任命拒否を許してはなりません。#日本学術会議への人事介入に抗議する
田村智子議員が決定的答弁を引き出した。日本学術会議の推薦候補を首相が任命拒否してもいいと解釈した政府文書はあるのかと問われた内閣法制局の木村第一部長は「見当たりません」と答弁。無いなら終わり。国会ひいては市民に堂々と示した答弁にある解釈に従うのが政府の義務だ。
— 異邦人 (@Narodovlastiye) October 8, 2020
拡散してできるだけ多くの方に見てほしい。 https://t.co/uZcwAsZmCM
— 松尾 貴史 (@Kitsch_Matsuo) October 8, 2020
権力からの独立性です。公費が投入されていて独立している団体の典型は裁判所ですね。変でも何でもない。弁護士も、国選弁護人の報酬などで国費が投入されていますが独立しています。日本学術会議は、独立を守ることが国民の利益になるという制度設計なので、それが嫌なら法改正を訴えるべきですね。 https://t.co/3uRH5PvP39
— 渡辺輝人 (@nabeteru1Q78) October 8, 2020
オジサンはとても朝まで付き合えないが、若干司会者には問題があるが、是非10月30日の「朝まで生テレビ」でこの問題に関心のある論客を集めて盛大に「闘論」して欲しいもんである。
もっとも、結論どころか決着はつかないことは火を見るよりも明らかであろう。
まあ、ここまでこの問題が長引いているのは菅義偉の強気な言動なのだが、その根っこは「安倍政権の負の遺産」の継承者と自ら宣言しているため、容易に後に引けないからであろう。
さて、ツイッター上では、「#尾中香尚里」というハッシュタグが存在している元毎日新聞記者でネトウヨ連中からは「左翼系ジャーナリスト」と呼ばれているジャーナリストの尾中香尚里が、右派連中が嫌がるこんな記事を発表していた。
「安倍首相病気辞任劇の正体とは 『コロナ対策尽力』イメージが隠したもの」
安倍首相病気辞任劇の正体とは ▽体調不良説と同時に振りまかれたイメージ 安倍晋三前首相が辞意表明の記者会見を行ったのは、わずか1カ月あまり前の8月28日のことだった。会見で安倍氏は「国民の皆様の負託に自信を持って応えられる状態でなくなった」と、時に目に涙を浮かべながら語った。 その少し前から「安倍氏の体調不良」が、なぜか官邸サイドから盛んに喧伝されていた。通常は首相の健康不安を必死で打ち消すはずの官邸サイドからの情報発信が目立ったことは、ある意味異様だった。体調不良説と同時に「147日連続出勤」「少し休んでいただきたい」など「国民のために不眠不休で働く首相」イメージが振りまかれ始めた。 28日の辞意表明会見では「秋から冬にかけての新型コロナ対策」も同時発表された。安倍氏の「置き土産」と言えた。対策がワクチン開発に頼った内容の薄いものだったことは、会見翌日の29日に公開した小欄「辞任会見で語ったコロナ対策は大丈夫なのか」で指摘した。内容はともかく、この対策発表が「最後までコロナ対策に尽力した首相」を演出する効果的な小道具になったのは確かだ。 会見が終わった途端「安倍さんお疲れさま」と、まるで名アスリートの引退会見のような空気が出来上がった。直前まで3割を切る勢いだった内閣支持率は、多くの世論調査で10ポイント以上跳ね上がった。 病気とあらば回復を願うしかない。しかし、そんな気持ちの一方で、どこか鼻白んでしまう思いを、筆者は抑えることができなかった。 その安倍氏は今、国民の気持ちをくんで懸命に闘病しているのだろうか。 ▽「点滴薬でほぼ回復」にわく疑問 辞意表明からちょうど1カ月後の9月28日、安倍氏は東京都内で開かれた自身の出身派閥、細田派の政治資金パーティーに出席した。公の場への出席は、辞任後初めてだった。「一議員として菅(義偉)政権を支えながら、日本のために頑張りたい」などとあいさつし、自身の体調について「だいぶ薬が効き、回復しつつある」と述べた。 報道によれば安倍氏の体調は、新しい点滴薬の効果でほぼ回復したとされる。「外国への特使などとして菅政権を支えるのでは」「趣味のゴルフに近く出掛ける計画も」。早くも公私ともども「辞任後の活動」が取りざたされている。 ちょっと待ってほしい。 安倍氏を「回復」に導いたというその点滴薬は、各国が開発に躍起となっている新型コロナウイルスのワクチンとは訳が違う。すでに存在していたと考えるのが自然だ。仮に辞任直前の時点でまだ使用可能でなかったとしても、使用できる見通しは立っていたのではないか。そんなに効果の高い新しい薬があるなら、辞任を避けるために、その薬の使用を含む積極的な治療はできなかったのだろうか。 通常国会は終わったばかり。国会は事実上の夏休み状態だった(コロナ禍において会期延長をしなかったことの是非論は、とりあえずここでは置く)。落ち着いて治療するには良いタイミングだったはずだ。仮に治療薬の処方によって一時的に公務に支障が出る恐れがあったのなら、ためらうことなく臨時代理を置けば良かったのではないか。実際、麻生太郎副総理兼財務相は、それを安倍氏に進言したのではないのか。 ▽実は首相として国会答弁できた? 安倍氏が首相という公務を続けられる可能性について、あらゆる観点から検討した結果、どう考えても「国民の負託に自信を持って応えられない」(安倍氏)という判断があって辞任の決断に至ったのか。そう判断した客観的な医学的根拠は何だったのか。それを検証する十分な情報は、政権側からついぞ提示されなかった。 安倍氏が辞任してから、国会はわずか3日間しか開かれていない。後任の菅義偉首相の所信表明演説すら、まだこの後半月以上先になる公算だ。そのこと自体、本来認められるものではないが、百歩譲ってこの状態を「もし安倍政権が続いていたら」に置き換えれば、現在「病から回復している」安倍氏は今、普通に首相として国会で答弁できたはずではないのか。 「たられば」の話ではない。少なくとも外的状況が、それを疑わせている。 日本は今コロナ禍の渦中にある。戦後最大級の国難である。確かに安倍氏も病に苦しんだかもしれない。だが、それに勝るとも劣らないほど、数多くの国民が直接の病によって、あるいは社会や経済が壊滅的な打撃を受けたことによって、そしてそれらに対する政府の対応の遅れによって苦しんでいる。夏以降の自殺者増加のニュースもたびたび聞かれるようになった。 こんな状況下で首相の立場にある者は、よほどのことがない限り逃げることは許されない。どうしてもその任から離れるというなら、それ相応の理由がいる。一国のリーダーの進退の決断とは、それだけ重いものではないのか。安倍氏やその側近は、その重みを一体どれだけ感じていたのか。 ▽結局投げ出し批判逃れ? 一時の「安倍さんお疲れさま」機運が去った今、もう一度冷静にこの夏の安倍氏やその周りの動きを振り返ってみて、筆者はやはりこう疑わざるを得ない。 安倍氏はコロナ問題において目に見える成果を誇示できず、国会で野党に対応のまずさを指摘されるばかりの状況に嫌気が差し、またも政権を投げ出したのではないのか。そして、第1次政権時のような「投げ出し批判」をかわすために、自らの持病を都合よく利用しただけではないのか。 米国ではトランプ氏の退院をめぐり、主治医が記者会見で記者団からさまざまな質問をぶつけられている。発されている情報が正確かどうかは、ここでは脇に置く。トランプ氏が政治的アピールのために病状に関する情報をコントロールしていないかどうかを、報道を通じて国民がチェックする機会があるという、そのこと自体に意味があると考える。何しろ日本の場合、そんな機会すらなかったのだから。 「病気だから」と首相を退任して、国会での答弁という「面倒」から逃れる。にもかかわらず外遊やゴルフといった「自分の好きなこと」には「回復したから」と喜々として取り組む。そんな立場の使い分けは、安倍氏には許されない。 ▽参考人として国会に臨め 安倍氏の退任から2日後の9月18日、家庭用磁気商品の「オーナー商法」を展開していた「ジャパンライフ」の元会長らが、詐欺容疑で一斉に逮捕された。元会長が、首相当時の安倍氏が主催する「桜を見る会」に招かれたことを顧客勧誘に使ったことが問題化したのは記憶に新しい。発足したばかりの菅政権を揺るがしている「日本学術会議」の新会員候補任命拒否をめぐる問題でも、政府が任命前の選考過程にかかわっていたことは、安倍政権当時からあったことが明らかになりつつある。 「病気が回復した」と言うのなら、安倍氏は外遊よりもゴルフよりもまず、参考人として国会に臨むべきだ。語らなければならないテーマは、山のようにあるはずだ。 ここまで書き上げたところで、小さなニュースが一つ飛び込んできた。安倍氏が6日夜、自民党の二階俊博幹事長や岸田文雄前政調会長らと、都内の中国料理店で会食したという。二階氏が企画した安倍氏の慰労会らしい。 もうため息しか出ない。 |
「アベ政治を許さない」と7年以上多くの国民が闘ってきた相手が突然いなくなり、脱力感が漂っているこの時期に、「やはり安倍晋三が持病が悪化したので辞任するというのは本当か?嘘なのか?」という漠然とした疑念を、ストレートに晴らしてくれるような内容である。
「安倍晋三前首相、東京五輪組織委の名誉最高顧問に」という記事を読むと、「難病に打ち克った」安倍晋三が、来年は「コロナに打ち勝った証」と五輪の開会式で演説するという悪い冗談が現実化してしままうのでは、とオジサンは思う。