皆さんは、納豆をどれだけしっかり混ぜますか?
サラダにドレッシングをどれくらいからませますか?
スパゲティ・ミートソースは、混ぜて食べますか?
どの程度が日本人の標準なのかはよくわかりませんが、私ヌルボは明らかに<かき混ぜない派>ですね。納豆は一生懸命かき混ぜる人が多いようですが、ちょっとしかかき混ぜないし、ドレッシングも少しかけるだけでほとんどからませずに食べます。
生理的に、混ぜるとキタナラシイという感覚があるのかも・・・。
韓国は、もう多くの人が知っているように、何でもかき混ぜます。日本に来ても、カレーライスどころか、いろんな丼物からちらし寿司に至るまで。韓国料理の代表的メニューのビビンバはそもそも直訳すれば混ぜご飯です。
そのビビンバに関連して、韓国通・韓国ファンなら誰でも知っている産経新聞の黒田勝弘韓国支局長が書いた記事が一部で問題になっています。12月26日付「産経新聞」に書いた「ソウルからヨボセヨ ビビンバはつらい?」がその記事。
韓国は国を挙げて2009年5月から<韓国料理の世界化キャンペーン>を展開しています。
ヨン様も、日本での韓国料理店経営が注目されてメンバー入りした、との<スポニチ>の記事もありました。2017年までに「韓国料理を<世界5大料理>の1つにする」のが推進委員団目標とあります。
※本ブログ9月10日の記事も参照されたし。
このキャンペーンの一環で、12月21日には「ニューヨークタイムズ」にビビンバを「ランチにいかが?」と紹介し、勧める全面広告を載せました。(下写真)
黒田支局長は記事でこのことを紹介した上で、次のように記しています。
盛りつけが美しい反面、食べる時には、「スプーンを手に握りしめ、具やご飯、ミソなどを猛烈にかき混ぜる。・・・そして具とご飯がぐちゃぐちゃになった正体不明のものを、スプーンですくって食べる。・・・広告写真を見てビビンバを食べに出かけた米国人が、その“羊頭狗肉”に驚かなければいいがと気になっている」。
<サーチナ>の伝える韓国情報によると、韓国メディアの反応は早く、「日本の極右言論人である黒田勝弘氏が、ビビンバを卑下する妄言を述べた」と報じていて、「だったら食うな!」との声も上がっているとのことです。
30日には、名著「縮み志向の日本人」の著者・李御寧(イ・オニョン)元文化部長官がテレビで「ビビンパは味の交響曲」と反論し、また「世界でもこのように混ぜて食べる料理が少ないため、文化の差からそういう批判が出てきたようだ」と解釈しています。
小説家イ・ウェス(李外秀.이외수)氏の反論はもっと過激(?)で、「(韓国の)食文化をそのように言うのなら、日本の刺身や寿司は未だに原始的な状態から脱していないものだ。未開な食べ物、それ自体だと言えます^^」と述べたとのことです。(※^^の記号は見落とすべからず、でしょう。)
私ヌルボのみるところ、黒田支局長も「在韓日本人とのさる忘年会の席」でおしゃべりするのはいいとしても、記事にしちゃったのはまずかったですねー。
どんな国や民族の文化の中にも、外からみると首をかしげたり、嫌悪感さえ催すものもあるのはむしろふつうで、それを非難したりすると必ず自分の側に返ってきますからねー。とくに食文化はむずかしい。日本国内でさえ<手前味噌>なんて言葉もあるし、生まれた時から馴染んでいる味にケチをつけられたら反発を買うのは当然でしょう。
とくに韓国人の場合<自尊心>が強いから、・・・ということなどはヌルボがいうまでもなく黒田さんご存じのはずなんですがねー・・・。
ただ、韓国人の場合、「自分たちが美味しいと思う料理は、きっと世界の人も美味しいと思うはずだ」と思っている人は、日本人よりもかなり多いような気はしますが・・・。
ここで、もう一つ問題となるのは、どんな食材や料理が、より世界に広く受け入れられるか、ということ。黒田さんは(ヌルボも)、<具とご飯がぐちゃぐちゃになった正体不明のもの>を否定的に見ていますが、それがどれだけ世界共通の感覚といえるのでしょうか? 少なくとも、インドでもぐちゃぐちゃにかき混ぜるのはふつうだと何かで読んだことがあります。
大体、世界中の誰もが美味しいと思うような普遍的な食材や料理はないと思いますよ。また時代によっても違ってくるし・・・。
昨年ある日本語教師の方のお話しを聞いたのですが、「以前つきあっていた中国人男性は、彼女が生魚(刺身)を食べるのがどうしても受け入れられず、逆に彼女は彼が犬を食べるのが堪えられず、結局別れることとなった」とのことでした。
しかし、(犬はおいといて・・・)刺身はこの数十年の間に世界で広く受け入れられるようになりました。黒田勝弘氏やヌルボが忌避する<混ぜ混ぜ料理>の文化も、今後決して広まらないとはいえないでしょう。
あと、コチュジャン(唐辛子味噌)がソイソース(醤油)レベルまで広く認められるか、という問題もありますが、それも含めてビビンバのグローバル化についてヌルボには見当がつきません。タバスコとかニョクマムのレベルには十分達すると思いますが。(あ、もう達しているか。)
アメリカでも、すでに韓国焼肉はそれなりに広まっているようだし、韓国料理が好きなハリウッドスターたちもいるようですよ。
しかし今の所、ある英語サイトを見ただけですが、焼肉に比べとビビンバはまあまあ(か、それ以下?)のようですが・・・。
<quite popular on campus and with the 'trendy'>(キャンパスではトレンディ)から、<Bibimbab is mediocre at best>(まずまず)とか、<쓰레기밥 is more like it.・・・Disgusting.>(クズ飯みたい。吐き気がする)までいろいろ。
先に紹介した記事をみると、韓国人ブロガーの中にも、「私はビビンバも寿司も好き。互いの食文化をこのように幼稚に蔑視してしまうのは、日本と韓国の歴史的なものによるのだろうか」とか「互いの食文化を尊重するべきだ」とする意見も寄せられていて、多くの共感が集まっているとのこと。
この<サーチナ>というサイトは、韓国のブログから日本関連のおもしろそうな記事をピックアップして翻訳・紹介しています。その中で<「ソウルで日本の味を!」口コミで人気を呼ぶ日本食>というのがあり、弘大(ホンデ)辺りで日本式のラーメン、カレー、お好み焼きの店が増えていることを伝えています。
また、そこの店のひとつの<どんぶり.돈부리> という丼物の店に、「どんぶりを混ぜて食べたらバカ~」と書かれたユーモラスな注意書きがある韓国ブログで紹介されていたということです。
双方がプライドとか、偏狭な価値観でけなしあうよりも、このような形で、食文化の相互理解が深まっていくのは自然の理というもので、実際に実りのあることだと思います。
※「ニューヨークタイムズ」の広告については「ぎごちない」「中学生が書いたような文章」で、「ネイティブに校正してもらってないのか?」との非難も韓・日・米のネットを飛び交っています。
関係記事はコチラ(ただし英文)のリンク参照。
サラダにドレッシングをどれくらいからませますか?
スパゲティ・ミートソースは、混ぜて食べますか?
どの程度が日本人の標準なのかはよくわかりませんが、私ヌルボは明らかに<かき混ぜない派>ですね。納豆は一生懸命かき混ぜる人が多いようですが、ちょっとしかかき混ぜないし、ドレッシングも少しかけるだけでほとんどからませずに食べます。
生理的に、混ぜるとキタナラシイという感覚があるのかも・・・。
韓国は、もう多くの人が知っているように、何でもかき混ぜます。日本に来ても、カレーライスどころか、いろんな丼物からちらし寿司に至るまで。韓国料理の代表的メニューのビビンバはそもそも直訳すれば混ぜご飯です。
そのビビンバに関連して、韓国通・韓国ファンなら誰でも知っている産経新聞の黒田勝弘韓国支局長が書いた記事が一部で問題になっています。12月26日付「産経新聞」に書いた「ソウルからヨボセヨ ビビンバはつらい?」がその記事。
韓国は国を挙げて2009年5月から<韓国料理の世界化キャンペーン>を展開しています。
ヨン様も、日本での韓国料理店経営が注目されてメンバー入りした、との<スポニチ>の記事もありました。2017年までに「韓国料理を<世界5大料理>の1つにする」のが推進委員団目標とあります。
※本ブログ9月10日の記事も参照されたし。
このキャンペーンの一環で、12月21日には「ニューヨークタイムズ」にビビンバを「ランチにいかが?」と紹介し、勧める全面広告を載せました。(下写真)
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黒田支局長は記事でこのことを紹介した上で、次のように記しています。
盛りつけが美しい反面、食べる時には、「スプーンを手に握りしめ、具やご飯、ミソなどを猛烈にかき混ぜる。・・・そして具とご飯がぐちゃぐちゃになった正体不明のものを、スプーンですくって食べる。・・・広告写真を見てビビンバを食べに出かけた米国人が、その“羊頭狗肉”に驚かなければいいがと気になっている」。
<サーチナ>の伝える韓国情報によると、韓国メディアの反応は早く、「日本の極右言論人である黒田勝弘氏が、ビビンバを卑下する妄言を述べた」と報じていて、「だったら食うな!」との声も上がっているとのことです。
30日には、名著「縮み志向の日本人」の著者・李御寧(イ・オニョン)元文化部長官がテレビで「ビビンパは味の交響曲」と反論し、また「世界でもこのように混ぜて食べる料理が少ないため、文化の差からそういう批判が出てきたようだ」と解釈しています。
小説家イ・ウェス(李外秀.이외수)氏の反論はもっと過激(?)で、「(韓国の)食文化をそのように言うのなら、日本の刺身や寿司は未だに原始的な状態から脱していないものだ。未開な食べ物、それ自体だと言えます^^」と述べたとのことです。(※^^の記号は見落とすべからず、でしょう。)
私ヌルボのみるところ、黒田支局長も「在韓日本人とのさる忘年会の席」でおしゃべりするのはいいとしても、記事にしちゃったのはまずかったですねー。
どんな国や民族の文化の中にも、外からみると首をかしげたり、嫌悪感さえ催すものもあるのはむしろふつうで、それを非難したりすると必ず自分の側に返ってきますからねー。とくに食文化はむずかしい。日本国内でさえ<手前味噌>なんて言葉もあるし、生まれた時から馴染んでいる味にケチをつけられたら反発を買うのは当然でしょう。
とくに韓国人の場合<自尊心>が強いから、・・・ということなどはヌルボがいうまでもなく黒田さんご存じのはずなんですがねー・・・。
ただ、韓国人の場合、「自分たちが美味しいと思う料理は、きっと世界の人も美味しいと思うはずだ」と思っている人は、日本人よりもかなり多いような気はしますが・・・。
ここで、もう一つ問題となるのは、どんな食材や料理が、より世界に広く受け入れられるか、ということ。黒田さんは(ヌルボも)、<具とご飯がぐちゃぐちゃになった正体不明のもの>を否定的に見ていますが、それがどれだけ世界共通の感覚といえるのでしょうか? 少なくとも、インドでもぐちゃぐちゃにかき混ぜるのはふつうだと何かで読んだことがあります。
大体、世界中の誰もが美味しいと思うような普遍的な食材や料理はないと思いますよ。また時代によっても違ってくるし・・・。
昨年ある日本語教師の方のお話しを聞いたのですが、「以前つきあっていた中国人男性は、彼女が生魚(刺身)を食べるのがどうしても受け入れられず、逆に彼女は彼が犬を食べるのが堪えられず、結局別れることとなった」とのことでした。
しかし、(犬はおいといて・・・)刺身はこの数十年の間に世界で広く受け入れられるようになりました。黒田勝弘氏やヌルボが忌避する<混ぜ混ぜ料理>の文化も、今後決して広まらないとはいえないでしょう。
あと、コチュジャン(唐辛子味噌)がソイソース(醤油)レベルまで広く認められるか、という問題もありますが、それも含めてビビンバのグローバル化についてヌルボには見当がつきません。タバスコとかニョクマムのレベルには十分達すると思いますが。(あ、もう達しているか。)
アメリカでも、すでに韓国焼肉はそれなりに広まっているようだし、韓国料理が好きなハリウッドスターたちもいるようですよ。
しかし今の所、ある英語サイトを見ただけですが、焼肉に比べとビビンバはまあまあ(か、それ以下?)のようですが・・・。
<quite popular on campus and with the 'trendy'>(キャンパスではトレンディ)から、<Bibimbab is mediocre at best>(まずまず)とか、<쓰레기밥 is more like it.・・・Disgusting.>(クズ飯みたい。吐き気がする)までいろいろ。
先に紹介した記事をみると、韓国人ブロガーの中にも、「私はビビンバも寿司も好き。互いの食文化をこのように幼稚に蔑視してしまうのは、日本と韓国の歴史的なものによるのだろうか」とか「互いの食文化を尊重するべきだ」とする意見も寄せられていて、多くの共感が集まっているとのこと。
この<サーチナ>というサイトは、韓国のブログから日本関連のおもしろそうな記事をピックアップして翻訳・紹介しています。その中で<「ソウルで日本の味を!」口コミで人気を呼ぶ日本食>というのがあり、弘大(ホンデ)辺りで日本式のラーメン、カレー、お好み焼きの店が増えていることを伝えています。
また、そこの店のひとつの<どんぶり.돈부리> という丼物の店に、「どんぶりを混ぜて食べたらバカ~」と書かれたユーモラスな注意書きがある韓国ブログで紹介されていたということです。
双方がプライドとか、偏狭な価値観でけなしあうよりも、このような形で、食文化の相互理解が深まっていくのは自然の理というもので、実際に実りのあることだと思います。
※「ニューヨークタイムズ」の広告については「ぎごちない」「中学生が書いたような文章」で、「ネイティブに校正してもらってないのか?」との非難も韓・日・米のネットを飛び交っています。
関係記事はコチラ(ただし英文)のリンク参照。