月明かりのした、荷車を引く影がありました。
やや・・・これは・・・
「まてーまてまてー。」
「・・・」
つちのこ太郎とロクロ之助が走ってきます。
「そのまきをどうする気だ!」
「・・・」
「壷のおじちゃんが、困ってるんだぞ!」
「かえせ、かえせ!」
黒い男はだまったままです。
良く見ると・・・
「あれー・・・壷のおじちゃん?」
「おれは、影だ。・・・」
「影?」
「おれは、ダテコ氏の影だ。」
土の子太郎とロクロ之助は顔を見合わせました。
「おじちゃんの影が、なんでまきをはこんでるの?」
「影の国の、まきがたりない・・・」
「おじちゃんが、困ってるぞ!」と土の子太郎。
「大丈夫だ・・・夜が明ければ・・・」
そう言うと、影とまきの荷車はすーと消えてしまいました。
「ありゃりゃ?」
そのころダテコ氏は
「もう燃やす物がない。困ったぞ。」
と途方にくれていました。
さあ大変。
窯の炎はだんだん弱くなっています。
さあ、どうするダテコ氏!
つづく
やや・・・これは・・・
「まてーまてまてー。」
「・・・」
つちのこ太郎とロクロ之助が走ってきます。
「そのまきをどうする気だ!」
「・・・」
「壷のおじちゃんが、困ってるんだぞ!」
「かえせ、かえせ!」
黒い男はだまったままです。
良く見ると・・・
「あれー・・・壷のおじちゃん?」
「おれは、影だ。・・・」
「影?」
「おれは、ダテコ氏の影だ。」
土の子太郎とロクロ之助は顔を見合わせました。
「おじちゃんの影が、なんでまきをはこんでるの?」
「影の国の、まきがたりない・・・」
「おじちゃんが、困ってるぞ!」と土の子太郎。
「大丈夫だ・・・夜が明ければ・・・」
そう言うと、影とまきの荷車はすーと消えてしまいました。
「ありゃりゃ?」
そのころダテコ氏は
「もう燃やす物がない。困ったぞ。」
と途方にくれていました。
さあ大変。
窯の炎はだんだん弱くなっています。
さあ、どうするダテコ氏!
つづく