栃木県はが郡の

陶工のつぶやき

カオリン

2023-12-14 17:39:46 | 陶芸
陶芸の材料に「カオリン」と言うものがあります

女の子の名前じゃないよ

このカオリンにも

朝鮮カオリンとか金剛カオリンとか

ニュージーランドカオリン

関白カオリンとか色んな種類があり

色とか溶け方とか様々

陶芸の材料店で一般的に売っているのは

白っぽい粉末

大まかに言うと粘土の仲間

中国の景徳鎮と言う陶芸の産地では

カオリンで磁器本体を作るらしいが

益子では釉薬に使うことが多いです

たとえば上の写真

灰とカオリンで

表面が光らない釉薬を作ったのですが

下地の色は隠したくない

しかしながらツルッとして手触りの良いモノにしたい

と言うことで

テストしてみると

朝鮮カオリンではザラッとする

関白カオリンでは光りすぎる

こちらを足したりあちらを足したり

しているうちにバケツだらけ

窯から出るまで時間がかかるので

結果を見ないとバケツの整理がつかないのです

それが今日ようやく片付きました(⌒▽⌒)











ロクロのペダルが重いと妻が言うので

2023-11-09 18:16:48 | 陶芸
川口春奈ちゃんがCMに出ている

ニデック

今年の春まで日本電産と言っておりました

私が使っておりますロクロ


シンポRK-3D

なんだかスターウォーズに出てきそうな名前ですが

これがニデック製


元々はシンポ工業株式会社と言う京都の会社で

無段変速機や減速機を作っていたようです

私が最初に買ったロクロが

RK-2Cと言うロクロで

リングコーンと言う円錐の変速装置がついておりました

この技術が当時すごかったらしい

そして平成7年に日本電産グループに入り

日本電産シンポとなった

そして今年の4月

日本電産創立50周年を期に

ニデック株式会社となったとのこと

先行してロクロにはNIDECのロゴが入っておりました

4年前に買ったんだけどね

それで表題の「ペダルが重いと妻が言うので」と言うのは

基本的に私が使っているのですが

たまに手伝ってもらう時があって

「前のロクロに比べてペダルが重くて疲れる」と言う

それではと

ニデックにメールをして

ペダルの重さを調節できるのかと聞いたわけです

PDFの説明書が返信されて

それを見ながら

ひっくり返し


黒い足4本を外すと中にアクセス出来る


上のペダルから継っている軸の途中にナットが見えます

これを画面では下の方に緩める

反時計回り

スパナを差し込んで右から手前に引く方向です

緩めると言っても

四分の一回転から二分の一回転の間くらい

う~ん分かりにくいかな

ちょっとでいいんです

回しすぎると、止まらなくなっちゃうからね

この加減が説明書には書いてないんだなあ

電話で確認したんです

2度ほど調整して

妻のOKが出て完了

こういう事は川口春奈ちゃんでもわかるまい

ずっと使っていると重くなったり逆に軽くなったりすることが有るんだそうで

その時にはこういう調整が必要だそうです

サービスに来てもらっても良いと思うけれど

それはその人次第かな







蓋にあたふた

2023-01-21 17:57:50 | 陶芸

鋳込みで作った蓋でございます

右が正しく出来たもので

左が割れて取れてしまったもの

何が原因なのか?

経験上粘土の調整が良くない可能性が高いが

急乾燥で収縮の差が出来て割れたということも考えられる

粘土は乾燥していくときに縮みます

陶芸はこの収縮との戦いのようでもあります

全体が均一に縮んでくれれば良いのですが

部分的に早く縮むと歪みや亀裂が出てしまいます

そういうのに丈夫な土と弱い土がありまして

一般的に粗い土は強いです

水分が少ないのも強いです

それから型離れの良い土も強いです

そういうことを考えながら

今日は泥の調整と流し込み時間を変えてテスト

それから急乾燥しないように工夫

部屋に行っては妻の顔色をうかがい

仕事場に来ては粘土のご機嫌をうかがうと言う

すべてを丸く収めるのはなかなか難しいことでございます

ベントナイトを使ってみた

2023-01-19 18:19:35 | 陶芸
陶磁器を作るのに

鋳込(いこ)みと言う方法で作っています

まあ・・ロクロもやりますが

ロクロはフリー・ジャズのような感覚ではないかと思いますが

鋳込みは設計図を引いて石膏型をつくり

粘土の水分を何%にして、そこにケイ酸ナトリウムを何%まぜて・・・

などという緻密な作業をやらねばなりません

それも長いことやっておりますと

料理の味付けのように

ちゃんと計らないで、目分量と言いますか

感覚で調合したりすることがあります

良い子の陶芸家の皆さんは真似しないでね(^_^;)

そんなことを繰り返しているうちに

何がなんだかわからなくなって

変な泥が出来てしまいました

オーマイガーというやつでございます

こういう時は原点に戻ってちゃんと計って

ちゃんとした材料を使えばよいのですが

目の前のこの泥はどうする?

いろいろ調べてみましたら

ベントナイトを混ぜたらどうだろうと言うところにたどり着きました

ベントナイトとはスメクタイトの仲間でして

化粧品とか建築とか猫砂とか食品にも使う時があるとも聞きますが

ゲル化の作用がありまして

水っぽいものをまとめてくれるという代物

石膏の型に流し込むために粘土をトロトロの泥にしたのに

それをゲル化させるとは何たることか?と思いながら

1キロ220円ほどのベントナイトを買ってきて

0.5%ほど混ぜてみました

すると・・・

何ということでしょう(*_*)

ちょっと改善したのであります

それで気を良くして

もっと入れたらどうなるか?と(おいおい良いのか?)

1%にしたものをテスト中

この結果は数日後

ベントナイトと聞いて

「夜食」と思ってしまった自分

弁当の夜

そしてまたダンシング・オールナイトも連想してしまったのでありますが

おじさん現象なのでありましょうか?






6寸鉢作り

2022-12-22 18:22:32 | 陶芸

寒いので

まず粘土を袋のままお湯にいれて温める

当然工房の中も暖める

そうしないと腱鞘炎とか筋肉痛とかになりますので

年を重ねると言うことはこういうところにも影響してきます(^_^;)

早く夏になってほしい

粘土と工房が暖まったところで

粘土揉み

力士の土俵入りのように

一連の儀式が終わったところでロクロに向かいます

そして

今日はここまで

程よく乾いてきたら削るのですが

それは明日か明後日のお仕事となります





マイナス1度

2022-12-08 18:15:10 | 陶芸
今朝ゴミ出しに行った時の気温です

霜が降りてました

正月を飛ばして早く夏になってくれないかしら?

暑い暑いと嘆いていた頃が懐かしい(^_^;)

本日は釉薬掛けをしながら

お天気が良かったので型を外に出し天日干し

それでも午後3時をすぎるとグングン気温が下がってきて

取り込まなければならない

近代的な工場ならばボタン一つでできるかもしれないけれど

我が家は全部手作業でございます

そしてまた釉薬掛けが続く・・・









そんなに急いでどこへ行く・・・と言うけれど

2022-11-30 18:00:42 | 陶芸
「英雄たちの選択」と言うNHKの番組を見ると

もっと大局的な視点をもって生きていかねばならないなあ

と思うのですが

さて仕事を頼まれると、相手にも都合と言うものがある

いつまでに出来ませんか?と言われると

がんばりますと答えてしまって^^;

泣く羽目になるm(_ _)m

そして思いがけない色んな理由で良く焼けなかったりすることがあって

作り直しをすると言うこともある←いまここ

そうすると今度は石膏型が乾かない

人だけでなく道具にも過重に負担がかかっておりますな

しょうがないので石膏型を窯に入れて炙り始める

これはホントはやっちゃいけないこと

いわゆる危ない橋を渡るということかもしれん

石膏型がもろくなっちゃうからねえ

ドラマだったら面白い展開かもしれないけれど

現実の生活だとあまり波風が立たない方が

精神的に良いだろうと思う

そういうことなので

まだしばらくこんな生活が続きます

なかなかブログアップできないかもしれません