たそがれの3歳児その1
たそがれの3歳児その2
たそがれの3歳児その3
たそがれの3歳児その4
たそがれの3歳児その5
「金色のオオクワガタはどこにいるんだ?」
「さあ~てねえ。そうだねえ・・・100万ゼニー出したら教えてやっても良いよ~。」
この黒猫相当の欲張りとみた
「おい100万ゼニーだって・・・どうする。孫さんに頼んでみるか?」と時間犬
「マグロの缶詰でなんとかなりまへんか?」と送り狼
「あ~ら、なんでこんな奴に払わなきゃならないのよ。」とおねえ兵隊アリ
「ホーホ・ホ・ホ。あんたらにゃ無理のようね。さっさとお帰り。さもなきゃ痛い目にあわせるよ。」
「金色のオオクワガタはきっとどこかに閉じ込められているに違いない。助けなきゃ。」とたそがれの3才児
時間犬が黒猫に飛びついた
黒猫はひらりと身をかわした
なんて身軽なんだ!
「無駄だよ。あんたらは、指一本触れることはできないよ。」
送り狼とおねえ兵隊アリが左右から挟み撃ち
「無駄だと言ってるじゃないか。今度はこっちの番だ!」
と身をかわしながら猫パンチ!
それが送り狼に命中
この狼どうもどんくさい
たそがれの3才児がポケットを探すと猫じゃらしが出てきた
「これならどうだ!」と水戸黄門のように差し出した
「う!そ・それは・・・いや。それがどうした。」
明らかに動揺しているぞ
「ほれ!・・・ほれ・ほれ」なんだか年寄りくさいが
たそがれの3才児はこういう子なのよ
猫じゃらしを目の前でパタパタされると007のようにクールだった黒猫が
「た・たまらん。」と飛びついた!
その隙に時間犬とおねえ兵隊アリと送り狼が一度に飛びかかり
黒猫を押さえつけた!
「金色のオオクワガタはどこにいる?」たそがれの3才児が問い詰めた
「う・う~ん。そこの扉の向こうにいるさ。つまらん物に引っかかってしまった。」
すぐに扉を開けると
ロープに縛られた金色のオオクワガタ
そのロープをはずして、黒猫を縛った
「ありがとう。助かりました。」
と言うわけで無事に金色のオオクワガタと出会い
隠ればあさんの隠れがに戻ることになった
ところで隠ればあさんから預かってきた瓶の中に入っていた物は?
「おお!これは強力昆虫ゼリーじゃないですか!」
何かの秘密のアイテムかと思っていたら、結構地味な物だったのね・・・。
強力昆虫ゼリーでパワーアップした金色のオオクワガタは
「みなさんを乗せて、隠ればあさんの所まで飛んでいきましょう。」と言う
そして
みんなを乗せて金色のオオクワガタは舞い上がった!
満月の夜空に金色のオオクワガタはぐんぐん上昇していく
「わあ!」といつもは冷静な、たそがれの3才児は歓声をあげた
月の光に
金色のオオクワガタの体がピカピカと輝いていた
終わり・・・
「おい!俺はどうなるんだ?」
縛られたままの、黒猫の運命はいかに・・・
しらん