我が県は、緊急事態宣言が解除されましたので、まもなく図書館も開館されるでしょうけれど、ここのところ、まだ図書館が休みで、本も借りられず、手持無沙汰なものですから、せっせと古伊万里の紹介に努めているところです(^^;
それで、今回は、「伊万里 染付草花文(ツワブキ文)銚子」の紹介です。
ここのところ、義理買いした古伊万里とか、投げ売りされた古伊万里の紹介が続きましたが、今回は、わりとまともな古伊万里の登場です(^^;
伊万里 染付草花文(ツワブキ文)銚子 正面
製作年代: 江戸時代中期
口径:9.1cm 高さ:19.7cm 底径:11.4cm
ところで、この銚子の向きですが、普通、図録等には注ぎ口が左側になって登場しますし、また、実際に、これで酒などを注ぐ際には、右手で持って左側に傾けて使うのでしょうから、この面が正面ということになるかと思います。
また、文様は、ツワブキを描いたものだと思います。比較的に写実的に描かれています。
次に、注ぎ口がよく見えるように、正面から30度ほど左に回転してみます。
今度は、更に左に回転させ、正面の反対側を見てみます。
伊万里 染付草花文(ツワブキ文)銚子 裏面
こちらは、正面に比べて、ツワブキの文様が少し少なめですね。やはり、こちらが、裏面なようですね。
そうそう、それから、この手の物では、よく蓋が紛失してしまっていて、元の蓋に似かよったものを見つけてきて取り付けたり、後世になって新たに作ったものを取り付けたりすることが多いんですが、この銚子の場合はどうなんでしょうか、、、?
上の写真から分かりますように、本体、蓋ともに、手前側に三本筋が、奥側に二本筋が描かれていますけれど、それぞれがちゃんと合ったいますね。
このことは、この蓋が、元の蓋であったことを証明しますよね。この銚子の保存状態はよく、蓋も、ちゃんと、元の蓋が残っていたようです。
なお、蓋を開けた状態は、次のとおりです。
また、本体の底面及び蓋の裏面の状態は、次のようになっています。