今回は、「白磁碍子」の紹介です。
これは、平成14年に(今から19年前に)、骨董市で買ったものです。
これを見たとき、「これは何なのだろうな~。多分、碍子なのだろうな~。珍しい形をしているな~」と思って眺めていましたら、店主が、「これは、碍子です。珍しい形でしょう」と言ってきました。
これは、決して古い物ではありませんから、「古伊万里」などとはとてもとても言えませんけれども、「伊万里ではいろんな物を作っているんだな~。それにしても珍しい物だな~。でも、そのうち、このような物は手に入らなくなるんだろうな~。今のうちに買っておくか」ということで買ってしまったものです(~_~;)
このブログでは、「古伊万里」をメインとした「伊万里焼」を中心に紹介しているところです。この「白磁碍子」は「古伊万里」に関連した「伊万里焼」としてご覧ください。
碍子
上の碍子を天井に据え付け、上の碍子の滑車と下の碍子の滑車を紐で繋げ、
下の碍子を上げ下げ出来るように作られています。
上の碍子
これを天井に据え付け、それを下側から見上げたところを想像してください。
なお、中心に見える滑車の心棒は失われています。
その心棒は、下の碍子の滑車に使用されている心棒(一番下の写真参照)
のようなものであったと思われます。
上の碍子の裏面
左右の穴は、天井に据え付けるためのネジ穴で、中心の右脇の穴は、
この穴にコードを差し込み、そのコードを下側に垂らすための穴です。
下の碍子
上の碍子の滑車とこの下の碍子の滑車とを紐で繋げ、
この下の碍子を上げ下げ出来るように作られているわけです。
上の碍子の穴を通って垂らされてきたコードは、この下の碍子の右側に開けられた
穴(次の写真の右側の穴です)を通され、照明器具に接続されるわけです。
下の碍子を上から見たところ
生 産 地 : 肥前・有田
製作年代: 昭和初期
サ イ ズ : 上の碍子・・・最大口径;9.2cm 高さ(滑車共);5.1cm
下の碍子・・・最大口径;7.3cm 高さ;11.4cm
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
追記 (令和3年8月19日)
この「白磁碍子」を紹介しましたところ、遅生さんから、この碍子の場合は、電気コードが長さの調節と吊り紐の役割を兼ねているため、実際に使用するとなると安全上に問題が生ずるというコメントが寄せられました。
また、この手のものは、まだ見つかるとのことで、探せば色絵のものも見つかる可能性があるというコメントも寄せられました。