2月末、友人からお手紙を頂戴しました。「当議会は私から評価すればお粗末と言わざるをえません」というすこぶる辛口の内容でした。以下に抜粋を掲載します。
当議会は私から評価すればお粗末と言わざるをえません。(中略)二元代表制は、首長および議員が住民の支持を競い、競う事により地方自治は鍛えられてゆくのである。それを考えるに、当議会は今だ脇役であり、質は低い。
1、市長の提案した議題は、殆ど無修正で可決させる。
2、若手はともかく、議員みずから誰も政策条例を提言できない。
3、賛否の議決責任、選挙民(住民)に明確に開示させていない。
最終決定権という責任を、各議員意識しているとはとても思えない。議会改革と議会諸氏は言っておられるが、1~3が疎遠では私は期待できない。(中略)
議会の課題は、いかにして予算出費をおさえるか、これからは意識すべき課題である。お金をかければ何でも公約はできるであろう。(中略)私が首長および議会に求める事項は、ハード面の構築ではない。ソフト面での市政構築を求めているのである。
彼は私の大切な友人であり支援もしていただいています。時々こうした手厳しいご意見をいただき、その都度自分自身の議員活動を振り返って見ることもしばしばです。こうしてお手紙を寄せていただくことに感謝しています。
さて、寄せられた3つの点についてご回答させていただきます。まず「市長の提案した議題は殆ど無修正で可決させる」という点に関しては、確かに結果だけを見ればそのようになっています。しかし常任委員会における審議や総括質疑などでは相当手厳しい意見がやり取りされます。予算委員会ではそのまま議決することはほとんどなく、下記のような付帯決議をつけています。議会におけるやり取りは「市議会だより」に掲載されます。
「舞台が丘整備をはじめ、保育園改築、大規模道路整備等の大型事業が本年度から本格的に始動する。各事業の計画、将来的な財政計画等、市民に対して情報をわかりやすく開示し、市民の声を聞き、市民が不安を感じることなく、喜び、誇れる東御市を実現すべく努力されたい。」(平成22年予算議会付帯決議)
「政策条例を提言できない」という点については確かにそうした現実があります。議員自身「議案は行政がつくるもの、それを審議するのが議会の役割」という認識があり、おっしゃるような取り組みは実現できていません。政策グループであるはずの会派がその機能を果たしていないのが現実です。今後大いに努力してまいります。
「賛否の議決責任、選挙民(住民)に明確に開示させていない」というご指摘については今後検討して行きたいと思っています。賛否の結果を「市議会だより」に掲載できればいいのですが
採決方法に問題があります。
常任委員会審査の場合は簡易採決ではないので賛否が明確ですが、本会議の場合は簡易採決のため議員一人ひとりの賛否は必ずしも明確ではありません。私はできるところから賛否の掲載をすべきだと思っています。1月に視察した群馬県吉岡町議会ではすでに賛否の掲載を行なっており、大変参考になりました。広報調査特別委員会の中で議論して行きたいと思っています。
厳しいご指摘は議会改革に対する期待の裏返しであると認識しています。最初から期待などしていなければこうしたお手紙をいただくこともないでしょう。叱咤激励として受け止め、一歩ずつではありますが前進してまいりたいと思います。