このところ首相のコミュニケ―ション能力を疑問視する声が与野党から上がることが多い。
首相は「聞く力」をモットーに首相の座を射止めたが今こそ「伝える力」「共感を得る力」に注力すべき時だ。
何故首相の言葉は伝わらないのか?
1つは話す内容が抽象的で美辞麗句が多いことだろう。
「新しい資本主義」「異次元の少子化対策」は結構なのだがスローガンだけでその中身が明確にならなければ聞く方はだんだん白けてくる。
具体的な内容をタイムリーにこれは人事だけに留まらない、分かりやすく説明することが重要だ。
記者会見に時間制限を設けることなどは避けた方がいい。
2つ目には言行不一致がないかということだ。
一例だが閣僚人事、政務官人事について首相は「適材適所」を何度も強調するが本当にそう考えているのか、国民は誰もそう考えていないのだ。
やっぱり言うからには実践しなければいけない。
これは人事だけに留まらない。
第3には党の総裁なのだからもっと党内でリーダーシップや(誤解を恐れずに言えば)権限・権力を行使した方がいい。
「いざ」という時に誰かに責任を委ねてしまうようでは党内ですら誰も言うことを聞かなくなってしまう。
繰返しになるが「聞く力」はもういい、むしろ語り口を含め「伝える力」「共感する力」を涵養し発揮する時だ。