昨日の衆院本会議での野田元首相による安倍元首相追悼演説は先だっての国葬における菅前首相のものに負けず劣らず素晴らしかった。
安倍元首相令室からも「原稿をお仏壇に供えたい」という言葉があったがこれは単なる社交辞令ではないだろう。
菅前首相のものと違うのは野田首相が安倍元首相の戦う相手だったことによるものだ
一般に追悼演説と言うとややもすれば誉め言葉一色になるが野田元首相のそれは適度に疑問視トーンが散りばめられている。
例えば「安倍晋三とは一体何者であったのか。あなたがこの国にのこしたものは何だったのか。そうした問いだけがいまだ中ぶらりんの状態のまま、日本中をこだましています。」の箇所がそうだ。
積年の恨みが見事にスピーチの中に昇華しているのだ。
いずれにせよ安倍元首相は毀誉褒貶の激しい政治家だった。
それに野田元首相はまだファイティングスピリットを失っていない。
野党側を代表しての追悼演説なのだから故人をリスペクトしつつも対決姿勢を忘れない、なかなか引き締まった内容だった。
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