セルゲイ・ポルーニンが
やっぱり印象、残すよねえ。
「ホワイト・クロウ 伝説のダンサー」70点★★★★
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1938年、3月。
ウラジオストックに向かうシベリア鉄道のなかで
ルドルフ・ヌレエフは生まれた。
6歳のときにバレエ公演を見て開眼した彼は
貧しい暮らしのなか、バレエのレッスンを受け、
その才能を開花させていく。
やがてキーロフ・バレエ団に入団し、パリ公演に行った彼は
未知の芸術や文化を貪欲に吸収する。
だが、そんな行動からKGBに目を付けられてしまい――。
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「ハリー・ポッター」シリーズの”名前の言えないあの方”でおなじみの(笑)
名優レイフ・ファインズが監督。
(ワシは「ナイロビの蜂」(05年)の大ファンなんですけどね!笑)
構想20年を経て
1961年にパリで亡命し、世界に衝撃を与えた
ソ連の伝説のダンサー、ルドルフ・ヌレエフの半生を描いた作品です。
ヌレエフのことは知らなかったのですが、
映画は、61年の「そのとき」に焦点をあて、
貧しい家庭に生まれた彼が、ソ連バレエ界で頭角を現すまでの鍛錬の日々、
窮屈なソ連を抜けだしてパリ公演に行き、
水槽から放たれた魚のように
狂おしいまでに、自由や文化を吸収するさまを描いている。
見ながら、
個人の才能も努力も「国のもの」という状況の苦しさに
を思い出してしまいました。
そんななかでひたすらに
自らの高みと、外の世界を渇望したヌレエフ。
その
ひたむきで猛烈なパッションを感じつつ
映画のタッチは静かで落ち着いていて
大人な感じなんですよね。
さすが、「名前の言えないあの方」!(ウソウソ)
ヌレエフ役を
ウクライナ出身のダンサー、オレグ・イヴェンコが演じていて、ダンスシーンも迫力。
さらに同じくウクライナ出身、ドキュメンタリーもヒットした
あのセルゲイ・ポルーニンも、同僚バレリーナ役で出演している。
やっぱり存在感でかいですねえ。
映画では深掘りされていない、ヌレエフの一面が
この二人が登場する、ほんのささいなあるシーンの一瞬に映っていて
それもまた、クッ、と来たりするんです。
★5/10(金)からTOHOシネマズ シャンテ、シネクイント、新宿武蔵野館ほか全国で公開。
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