この題材
おもしろくないわけがないけど
やっぱりおもしろかった!
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「ファースト・ポジション 夢に向かって踊れ!」74点★★★★
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プロを目指す9歳から19歳のバレエダンサーたちが
奨学金やスカウトを求めて
N.Y.でのコンクールを闘うドキュメンタリー。
カメラが選んだ7人の少年・少女たちの
日々の練習や、個々の生活環境や背景を見せていくという
オーソドックスな作りですが
14歳までバレエ歴のある監督が
よく通る目で、それぞれ別の個性と環境を持った子たちを
うまくピックアップしてるので
おもしろいんですわ。
事前審査で5000人が300人になり
さらに決勝ステージに向かうにつれ
7人の運命はどうなるのか?!とハラハラ。
そしてクライマックスは
うわお、やっぱり盛り上がるわ!(笑)
結果も気になるけど
マジで夢に向かってひたむきにがんばるその姿に
拍手したくなります。
11歳の金髪少年アランが使う、足矯正器具の痛そうなこと!
アランに影響されて、バレエに真剣に取り組み始めた
イスラエル少女の
純愛の微笑ましいこと!
内戦地のアフリカから
養女になってバレエを始めた14歳の少女のモチベーションに感嘆し
コロンビア出身の16歳の少年に大器をみる。
“いかにも”な日本人教育ママも登場するし(笑)
バレエという芸術の実態(金銭面を含めて)が赤裸々に明らかにされるのも
見どころです。
全てを犠牲にしないとできない
ダンサーという職業の業と、
それでも一握りしか残れない
現実の残酷さにも深く感じ入りました。
人間の“才能”ってなんだろう?
こんなにも幼く、真剣な子どもたちを前に
あなたには本当の才能の区別がつきますか?
そんなふうに
見ている我々が試されてる気もします。
おなじみ『週刊朝日』
来週発売号の「ツウの一見」で
あの草刈民代さんに本作についてインタビューしました。
プロ中のプロが
さあ、どの子に才能を見出すのか――?!
気になるでしょ?(笑)
ぜひ、読んでみてください!
★12/1(土)からBunamura ル・シネマほか全国順次公開。
「ファースト・ポジション 夢に向かって踊れ!」公式サイト