ジョージ・クルーニー監督×コーエン兄弟脚本。
「サバービコン 仮面を被った街」59点★★★
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1950年代、郊外に開発された
美しい新興住宅地サバ―ビコン。
ここには
理想の暮らしを求めて、さまざまな人がやってきている。
サラリーマンのガードナー(マット・デイモン)も
妻ローズ(ジュリアン・ムーア)と、息子(ノア・ジューブ)と
夢の暮らしを求めて、ここに住み始めた。
脚が不自由なローズは車椅子生活だが
家にはローズの妹マーガレット(ジュリアン・ムーア、二役)が一緒に暮らし、
家族の世話を焼いていた。
だが、平和なガードナー家の日々は
ある事件で一変することに――?!
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ハリウッドの“兄貴”(確かに。笑)ジョージ・クルーニー監督作品。
「グッドナイト&グッドラック」(05年)よかったし
マット・デイモン主演×コーエン兄弟脚本ということで期待大!だったんだけど
案外、中身はフツーだった(笑)。
宣伝イメージも「なんか、この街に、問題があるのか?」というムードが感じられたので
そっち方面を想像していたんだけど、
不倫や殺人、そしてドロ沼……という
割にオーソドックスなノワール劇だったのですわ。
お話は1950年代に郊外の住宅地で起きた
実際の事件をモチーフにしているそうで
なるほど
ヒッチコックっぽいクラシックさを狙っているのかな、という感じ。
ただねー、まず一番の残念要素は
ジュリアン・ムーアが、マット・デイモンの現在の妻ローズと、
ローズの妹の二役をやっているところ。
これが、そもそも混乱のもとなんですよ。
最初にローズとマーガレットが2ショットで登場するシーンとか
「母娘なの?」とか思っちゃうし、
関係性がわかりにくい。
さらに、彼らの隣人に越してくる黒人一家の話との絡みも不完全だし。
まあ、次第に状況はわかってくるんですけどね。
画一化され、偽善の空気が漂う不自然な“街”の描写は
同じマット・デイモン主演の「ダウンサイズ」のほうがよくできてたなーとか。
ただ、よかったのは
「ワンダー 君は太陽」(6/15公開)で印象的だった少年、
ノア・ジューブ君が夫婦の息子役で出てたこと。
彼はいいですよー。
★5/4(金・祝)からTOHOシネマズ日比谷ほか全国で公開。