黒人メイド役のオクタヴィア・スペンサーが
アカデミー賞助演女優賞に輝いております。
「ヘルプ~心がつなぐストーリー~」71点★★★★
1960年代前半、アメリカ南部。
大学を卒業したスキーター(エマ・ストーン)が
故郷のミシシッピ州に戻ってくる。
同級生たちがみな結婚してるなか、
彼女は一人浮いた存在だが、まったく気にもせず、
「とにかく仕事がしたい!」と地元の新聞社へ。
家事コラムを書く仕事をゲットした彼女は
黒人メイドのエイビリーン(ヴィオラ・デイヴィス)にアドバイスを求める。
エイビリーンと接するうちに
スキーターは黒人メイドたちの現状を伝える本を
書きたいと思い始めるが――?!
1960年代。
白人と黒人の「人権分離法」のもと
あからさまな差別を受けている黒人メイドたちの現状を、
インタビューして本にしようとする新米ライターの話。
白人と同じトイレを使わせてもらえなかったり、
たかだか50年前の出来事がまるでSFのようですが
歴史を振り返ると
こうした時代の価値観というものの怖さを感じます。
そうしたものに流されず
あなたは自分の規範や価値観で動いているか?と問いかける、間違いなくいい映画。
いい映画、なんだけど
う~ん、もひとつ噛みごたえがないというか、
もう少しスパイシーだったり、クリスピーだったりの
変化が欲しかったというのが正直な感想。
出てくる南部料理の印象そのものですね。
どれも柔らかくて、ちょっと大味?みたいな。
シビアなテーマながら、実話でないことが
重苦しさがなくユーモアたっぷりというプラス面と
逆に“お話”っぽさが鼻につく
マイナス面の両方を持ちあわせているというのかな。
あくまでも話が
“女たち”のなかで進み、完結しているところが
特徴でもあり、弱さでもあるというか。
差別主義のヤな女に、同調しちゃう仲間たち、とか
いかにも“女子社会”な印象でね。
うまくできた映画ですが
ま、そんなふうに感じるところもあった、と。
そのヤな女演じるブライス・ダラス・ハワードが
見事に最高にヤな感じですけど(笑)
★3/31から全国で公開。
「ヘルプ~心がつなぐストーリー~」公式サイト