歴程日誌 ー創造的無と統合的経験ー

Process Diary
Creative Nothingness & Integrative Experience

詩編とグレゴリオ聖歌:(Liturgia Horarum- 時課の典礼-から)

2025-01-23 | 「聖書と典礼」の研究 Bible and Liturgy
詩編とグレゴリオ聖歌:(Liturgia Horarum- 時課の典礼-から)
 
Dómine, lábia mea apéries.
℟. Et os meum annuntiábit laudem tuam.
Deus in adiutórium meum inténde.
℟. Dómine, ad adiuvándum me festína.
Glória Patri, et Fílio, * et Spirítui Sancto.
Sicut erat in princípio, et nunc, et semper, * et in sǽcula sæculórum. Amen.
Allelúia.
 
聖ベネディクトに由来するカトリック典礼の朝の祈りは、
Domine, labia mea aperies, et os meum annuntiabit laudem tuam
(主よ、私の唇を開いてください。そうしたなら、あなたの賛美を唱えましょう)という先唱から始まる。
これは、詩編50(新共同訳では詩編51)のダビデ王の痛悔の後に続く讃美の言葉(17節)である。
 
夕の祈りは
Deus in adiutórium meum inténde. ℟. Dómine, ad adiuvándum me festína.
(神よ、私を救いに来て下さい、主よ、急いで助けに来て下さい)という先唱から始める。
これは詩編69(新教同訳では詩編70)の「ダビデの歌」冒頭である。
 
 どのような深刻な嘆きや悩み、病めるものの苦しみが歌われていても、ヘブライの詩編は、基本的に「賛美の詩編」であるという性格を持っている。そしてキリスト教徒が詩篇を歌うときには、「ダビデの歌」のうちに含まれていた旧約の預言が主キリストによって成就したことを讃えるために、三位一体の神への頌栄が歌われる。

 


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