今日の料理(こだわりがないのがこだわり)

フードリテラシーに沿いつつも、なるべく夢のある料理や飲食をジャンル・国境・時代・時間をボーダレスに越えて書いています。

HACCPの梅干(宇宙~戦国時代~三国志まで)

2014年10月31日 | 調理器具
先日、遂にというかなんというか、HACCPを導入した梅干を見付けた。

「HACCP(=ハサップ又はハセップ)」とは食品製造において危険な有害原因(ハザードと最近では解釈)を取り除く為に、全調理行程を規定し、衛生措置などが取られている国際基準だ。
 元々1980年代アメリカのNASA(=アメリカ航空宇宙局・・・月面着陸の「アポロ計画」・「スペースシャトル計画」・宇宙空間長期滞在の「スカイラブ計画」・現在の国際宇宙ステーション「ISS」等)で、宇宙食の安全性を確保する為に開発された方法であり、それがどれだけ緻密であるかは宇宙食という当時は人類未踏の空間での長期滞在に向け、相当に厳密な規定と管理を要するのかは想像して頂けるとすぐ解ると思う。
それが現在、様々な国の食品加工技術や食品加工機械・キッチン設備となって我々の生活でも応用されている。
 医療ドラマの様に足でペダルを踏んでキッチンの水を出すような設備から~調理の行程まで様々な分野があるが、特にアメリカでは1973年に「FDA」(アメリカ食品医薬局・・・外国から輸入される健康食品等これを取得しているとまあ少しでも信頼度が高いというか、日本では特保みたいなもので)、も取り入れられその後多くの食品郡に義務付けされて今に至っている。
その効果は絶大とのこと。

 酸味は少し苦手なのだが(自分には刺激が強過ぎて)、珍しくて世の中の為になるし思わず買ってしまった。ISOより好きかもしれない、ISOは審査料が高いイメージがあって、勿論HACCPも審査料があるのだろうが(我々外国人には見えなくて)、なんとなく昔、営業記者をしていた時、HACCPの「ハ」の字も知らない若造の時に取材先で丁寧に教えて頂いてそれが雑誌の記事に載って今でもその掲載された雑誌は家に保管してあるので覚えていたものだった。

 味は、この商品はだが、鰹節(オカカ)の味が効いており、少し前に流行った甘い梅干(あれは嫌いだったな~、どっちだよ?甘いのか?酸っぱいのか?って感じで)とは違って、どこか懐かしくもあるんだけれど新しい斬新さ醸し出ていて、特に高血圧でも無いので、毎日1個づつ食べてすぐ無くなってしまった。とにかく梅干ってゴハンに合うんだなって、ドカ弁先生の日の丸弁当さながらの状態(中途半端なモノを食うぐらいなら、日の丸弁当で充分だぜという感覚なんだ)だったが、これが不思議と毎日食べても飽きないんだ。
毎日食べても飽きない食品は鮪屋さんに勤めていた時(勿論、鮪)と、この梅干で2つ目だ。
不思議な感覚を再体験した。

その後違う梅干を買ってみようと、

減塩の梅干を買ってみた。減塩って本当に薄味なのな、オカズ無しの日の丸弁当には物足りないが、実際そんなオカズ無しの人間なんて、今の現代、まず居ないだろうし、、毎日食べる物としたら、これでいいのかな?身体の為に。とちょっと考えさせられた。

 梅干は、クエン酸がエネルギーの代謝を活発にさせ、消化したものをすぐエネルギーに変えてくれる効果や、殺菌・解毒・疲労回復・老化予防等も期待される食品だ。
又、戦国時代、戦いの最中でも梅干は陣中食として活躍しており、
梅干に含まれるクエン酸には、過酷な戦(いくさ=そりゃ、殺し合いだもんな。)で疲労が蓄積されると、「乳酸」などの疲労物質が溜ってくる為、体中の筋肉がこわって、血液循環が悪くなり、脳細胞・体細胞が酸欠状態に陥る。この様な時、梅干のクエン酸が乳酸の生成を抑制したり分解したりするといわれるので疲れも軽くなると昔から伝わっている。又ある古文書によると梅干は止血の傷薬や船酔いにもなったと書かれておりの薬としての効果もある。更に別の古文書によると戦場では梅干は最後の最後まで食べず、疲れたら、口先に持っていき、喉の渇きを癒していたという、食べてしまえば逆に喉が乾くから、戦場では見るだけにしておけという古文書(有名な「雑兵物語」)もある。
 三国志演義で曹操(=魏の武帝)が喉の渇きを訴える兵士達に、水を配ってあげられず、「少し先に行くと梅の木がある、それまで辛抱しろよ」と、兵士達に梅干を想像させて口に唾液を貯めさせ喉の渇きを癒させた逸話は嘘か本当か知らないが有名な話だ。
孫子13偏を編纂した曹操らしからぬ、地味なエピソードだが、結構好きな逸話。
コメント
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