今日の料理(こだわりがないのがこだわり)

フードリテラシーに沿いつつも、なるべく夢のある料理や飲食をジャンル・国境・時代・時間をボーダレスに越えて書いています。

クラリファイドバターとキッパーペーストの技術

2017年06月27日 | グルメ
以前燻製したニシン(=キッパー)を食べ切らずに我慢して2切れだけ残しておいて、
イギリス料理の古典の調理法を使って、保存向きのペーストにしてみた。

今回余っているキッパーが少量なので、全部を1/3~1/4ぐらいの量で加減して作る。


<クラリファイドバターを作成>

横でお湯を沸かしておいてバターを30g用意し、

ゆっくり弱火で焦がさないように溶かす。

透明になったバターの表面の泡を匙ですくい取る

このぐらいか

泡と透明な液体部分に分ける。
※この泡の不純物を取り除いた透明な油脂の方を「クラリファイドバター」という。
試験に出るから覚えておくように!!

お湯が沸騰したらキッパーをそのまま入れて5分ぐらいそのまま茹でる

フォークで身がほぐれるぐらいまで煮ればOK

足りなければもうちょっと

皿にあげて、湯をきり、

皮を剥がして(丸ごとのキッパーなら頭と中骨・尾もはずす)

粉々にほぐして(現代はミキサーで全部行うが敢えてフォークで押し潰すように粉々にしていく)、

<スパイスは小さじ1/2の更に半分以下>の量で、
クローブの粉末と、
本来はメース(=ナツメグと同じ木から出来る香辛料で、ナツメグよりやや繊細な香りがするモノ、イギリス料理ではワリと出てくる)とアンチョビペースト・赤唐辛子の粉末を混ぜるが、急には無いので、アンチョビ高いし。
クローブは余っているからそれを使うとして、メースはナツメグよりも繊細な香りなら、熱メグの量を減らして代用?か?な?と。

赤唐辛子の粉末はカレーを作る時に使うチリペッパーでそのまま使えるかなと。

これらを混ぜ合わせ、

更にバター大さじ4ぐらいも混ぜて

ペーストに、

ココット皿などにフチから6mmぐらいの高さまで詰め、

透明なもう冷めているクラリファイドバターを流し込む。

ピッタリの量だった!!

それを冷蔵庫で6時間以上冷やすと日保ちが良い。
(まあ、今は冷蔵庫があるからワリともつけれど)

一応ラップをしておこうかな。

トーストなどに添えて完成(食パンは長細く切ってみた)。

ただ、これをそのまま塗っても美味しくない、いろいろ試したあげく、

これを上の空気を密閉しているクラリファイドバターと共に熱々のトーストなどに塗って食べると尋常ではなく美味しい事に気付いた。

このクラリファイドバターを詰めて空気を遮断する方法は。エビや魚等でも結構使う事がある技術なので(肉の場合は煮汁がクラリファイドバターの代わりになる)、
1回覚えておくのも手かもしれない。
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恐ろしい美味しさのキッパー。

2017年06月27日 | グルメ
燻製の技術を覚えたので、ニシンを手に入れ、いよいよイギリス料理の「キッパー」=ニシンの燻製を作ってみる事にした。

イギリスでは朝食に、10枚切りのカリカリに焼いたトーストの上にバターを塗って、このニシンの燻製(キッパー)を乗せて食べるらしい。

古典を読み解くと、ニシンの調理法は例としてしか出ていなくてハドック(=鱈を一匹丸々)、焚き火の上で9時間ぐらい燻製するらしいが、9時間は物理的に現代人の時間では無理なので、それをニシンに置き換えて、しかも3枚におろし、より燻製時間を短縮させることにした。

大体1匹につき小さじ1の塩をふって、

一晩塩漬けにしたニシンを(冷蔵庫がけっこう生臭くなるが外に放置するのも腐ると嫌だし、ネコとかに取られたくないし、ハエとか寄ってきても嫌だし、冷蔵庫で乾燥させられるし)、

3時間塩抜きし(塩抜きしないレシピもあったので半分は塩抜きなし)

乾燥させる。

乾燥させる高さを合わせた方がより良いだろう(裏返して乾燥)。

皮がツッパレばOKだ。

長時間の燻製にはスモークウッドという木クズを固めたモノを使うらしい。
(冷燻とかに向く)
スモークウッドにも、リンゴやブナ・ヒッコリーなど香りの種類があり、香りが良くて魚に適合するヒッコリーを使いたかったが、最初から200円も高価なヒッコリーで失敗してもなんなので、少し安いスモークウッドで燻製をする事にした。

適宜な大きさに切り、

アルミホイルを敷いた上で組み合わせて時間を調整し使う。

本当は吊るすが、100均のボウルでは吊るせないのでやはり網で燻製するが、網に少しでも焦げ付かないようにオイルを塗ってみた。

1本で3時間~4時間だから4時間として、線に沿って(もしくは目分量で)

4等分し、

あまりは包んでおく。

しっかり4隅に火を回し点け、

最後に側面全体に火を点けて

ほぼ消して

アルミの上に置く。

3時間はこのぐらいだろうか

セットして燻製開始(スモークウッドはコンロの火がいらない)。

ボウルの熱はそんなでもない。

スモーウッドは酸素を使って自分で燃え続けるので隙間を開けて空気を対流してあげないと消えてしまう。

消えてしまった時は、もう1度火を点けてやる。

隙間で温度と煙の量を調整する。

これぐらいでいいのかな?で辞めておけば良かったが(塩抜き無しは先に取り出し)、

塩抜き有りを無理に、規定の時間通りやろうとして、塩抜き有りの方が焦げた。
1時間半前後で良かったんだな。

1晩置いて薫香が落ち着いてから、コゲを全部取って食べてみたら、これが美味しいのなんのって。こんなに美味しいもの?なの?って、正直燻製はキライだし、薫香も、魚自体あまり好きではないが、こんなに美味しいものが世の中にあるのか?って


<調理>

焦げていないキッパーを温めたフライパンにバターをしいて

弱火でしみ込ませながら焼く

折角なのでイングリッシュブレックファーストよろしく、1つのフライパンで調理。

これをパン(カリカリに焼いた10枚切りのトーストにバターと、バター&自家製ママレード)に乗せて食べると、・・・

想像を絶する美味しさ。
これはやってみないと日本人には解らないと思う。
昔、民宿とかで朝食に出てきた、ご飯に脂が乗った鯵の開きの干物って感じのイメージに近いかな・・・
そういうものをイメージ出来る。
一気にそのイメージが膨らむ味。

後日、失敗が悔しいので今度は、ヒッコリーのスモークウッドを使って、
(流石に200円高いだけでも香りが良い、アメリカ産なのが少しアレだが・・・)

もう1回

隙間を作って空気を送り込んで調整。

良い感じじゃないか

1時間20分これで良かったんだ。

完成


<消火>
スモークウッドが余ったら、

酸素を遮断して

火を消しても、完全に火種が消えたか自分は不安なので

そこから切って、焦げている方によく水をかけて

捨てる。

結局2回作ったな。焦げている部分は完全に全部取って食べたが(殆ど捨てたが)、薫香をまとえばまとうほど、ニシンは美味しい気がする。
美味し~い鯵の干物をちょっと2ランクぐらい上げた感じ、くさやよりは絶対食べ易い。
(くさやも美味しい品質のもので、慣れると食べられるけれど)

しばらく置いて薫香を落ち着かせて食す。

網はやはり多少くっつくので、

こそいだりして洗う、洗えば落ちる。

片付けは大事、片付けまでが料理って燻製でよく解る。
(ひたすら洗浄し続けたから)

もう大体覚えた。
途中で開けても良いんだ・・・
・酸素の多さで燃え方と温度が調節出来る事を知ったし、
・スモークウッドをコントロール出来るようになると面白いかも(熱源が要らないし)。

とにかくパンに乗せると尋常じゃなく美味しい。

キッパーは本当に凄い!!



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ガリって手作り出来る!!

2017年06月27日 | グルメ
ガリを自分で作れるって知らなかった。

新生姜や普通の根生姜(どっちでも作れるんだ)の皮を剥き

(カッコウ付けずにスプーンの先端で剥けば良かった)、

スライスして、

ピーラーも使っていたが、

結局、やっぱり包丁の方が使い易かった。
(厚さで歯応えや味が変わってくる)

水に40分ぐらいさらして、アクや辛さを抜く。

その間に、酢と砂糖を同量で一煮立ちさせて

(塩を入れるレシピが多いが、今回はよりシンプルに砂糖と酢だけで、塩はあった方が食べ易いかもしれないが、食べ過ぎて塩分過多になっても高血圧の人に食べさせる場合は良くないかな?と)おく。

瓶を煮沸消毒しておく。

生姜を2分ぐらいサッと茹でて(この時硬さと辛さの調整をする、好みの硬さと辛さ)、

根生姜の方も茹でる。

荒熱が取る為にレンゲで搾って(熱いの嫌だし)、

多少冷めたら、熱いけれど頑張って手で搾る。
茹でた後に塩を振って塩味を足して作る場合は両手で搾る

漬け汁を冷やす(or荒熱を取る)場合と、

熱いまま漬けるレシピがある。

左がふつうの根生姜、右が新生姜

鉄が錆びると嫌なので、サランラップをかませて蓋をしてみた。
(密閉の意味が無いかな?)

冷蔵庫で1晩寝かせて、完成(根生姜でも出来るんだな・・・)。

出来た!!

寿司には当然、それよりなによりカレーに合うこと請け合い!!
(塩を入れていないから?)

・新生姜のピンクの部分を入れると赤いガリになる。

・漬け時間を短くして、ゆでる時間を長くするとか、薄くして熱湯をまわしかけるとか色々なレシピがある。

・塩はあった方が・・・、いやでも、これでもありっちゃああり。

・今回砂糖や三温糖が途中で無くなったので、ザラメで対応した。

・みりんを使うレシピもあり。

・茹でる時に多少辛さを残しておいた方がガリっぽいかも。

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分厚い自家製ベーコンでベーコンエッグを作ってみた。

2017年06月27日 | グルメ
自家製ベーコンが余っていたので、分厚く切ってフライパンで焼き、

出てきた油はフランス料理のリエットの様に保存しておいて炒め物等に使う。

分厚いベーコンの目玉焼きと

「一切れのパン」(←なんか海外の宗教チックな表現だな)を添えて。

パンを卵黄につけたり、
少し塩気があるベーコンの油にホンの少し浸したりすると美味しいのなんのって

余ったベーコンは、

リガトーニを打って、

卵黄だけの本物のカルボナーラに(ま、カルボナーラ自体が米軍向けに作られたモノらしいからイタリアンとして本物か?どうか?は別だが)。



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今回も尋常でなく美味しい皮無しソーセージ。とイマイチな燻製皮無しで色々学べた

2017年06月27日 | 素材
ひき肉が余っていたので(冷凍したのがもう限界がきていた)、何か作って処理してしまおうと、皮無しソーセージというかつくねとうかハンバーグというかみたいなものを作る事にした。

カサ増し(&シツコクさせ過ぎない為)にタマネギを炒め、イギリスではリンゴを入れる。日本人には最初は解らんが、ドイツとかではリンゴと豚肉を合わせたりするので理にかなうのかも。

急いでいたのでビニールの保冷剤を水に漬けて氷水にし、急いで荒熱を取り、

挽肉、カサ増し&ツナギのパン粉や卵と合わせるのだが(薄力粉を入れるとモッタリし過ぎるのでパン粉でいいだろ)、今回は何か(←忘れた)の技術を応用して卵黄と泡立てた卵白に分けて加えてみた。

なんの応用だっけな?洋風な事は確かなんだが、ケーキだったかな・・・
こうすると空気を含みやすくなるので食感が変わったり、流れ出る旨味の量が、あくまで個人的にだが変わる気がする。

塩、胡椒、パセリにナツメグかな、とにかく美味そうなもので在庫であるものを、なんとなくの量で入れる。別に商品じゃないし(入れ過ぎて味を壊さなければ十分完成する)。

メレンゲの気泡を壊さないように、1度こねてから(←私は手の熱で油脂分が流れ出てしまうし、時間が勿体無いし、何を食べているのかシッカリ解った方が良いのでコネ過ぎない荒引きの方がウマくね?という理由最後の方に入れ

最後にサラっとこねて、種の完成

今回は肉団子状にしようかな?

さてこれをどうするか・・・。

<何か面白い事は出来ないかな?>

あ、そうだ、先日燻製の技術を覚えたので、リンゴを入れたので敢えてリンゴのチップで(←これが失敗の元?)、

しかも飲み終わった紅茶のティーバッグを開いて、中の茶葉を乾燥させ、チップと混ぜて使う技を試してみる絶好の機会が到来!!

茶葉を混ぜるとどうなるのかな?

燻製に(下が多少くっつくが、網に一応オイルを塗って、くっつくだろうけれど少しでもね。

燻製でハンバーグを作れるなら肉団子も出来るハズ)。

15分~20分ぐらい燻製したんだっけな。

燻製の方も完成。

薫香が抜けるまで放置しておく。

ザラメと違って、片付けもラク。

味はイマイチだった(燻製はリンゴ入りと合わん)、もっと美味くは作れると思うが燻製のところでも必ず書いてきたが薫香がキライなので(だったら何故作るか?って、好きな事ばかりしていたら進歩も発見も少ないから)。

余った分は、結局、普通の型に成型し直して、小麦粉をまぶし、

つくねと違ってソーセージは焼くのがセオリーだから

軽くフライパンで周りをカリっと、コンガリ焼いて火を通してみた。

こんな感じ。

フライパンに残った肉汁でグレービーを作って

添える。

普通に作れば、尋常じゃなく美味しいぞ!!!。

燻製の方をグレービーにつけると結構食べれる。
というか美味しい。

つーことは燻製にするには塩気が足りなかったという事だな。


実験で作った燻製はともかくとして(薫香がキライだし)も、
元々、皮無しソーセージは好きではなかったんだがイギリス料理を始めてから認識が変わった。
(スフト・ソーセージに対する使い方も、勿論「荒挽」も好きだが、まったくの別物だと気付いたし、だから比較も出来無いんだ)

イギリス料理って料理の基本が7つの海のあちらこちらの技術が含まれている事に作っている過程で気付く事が凄く多い。
しかも加工しているクセに素材の味が活かされているし
日本人には向いている気がする。

多くの人が(学歴=良い人みたいな)他の料理の色艶やかな視覚に本質から目を逸らされている気がする。
本質を見るチカラを養う事って大切なんじゃないかな?ってそこまで考えさせられる。

イギリス料理は凄い!!

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