エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

ミズキの花

2013年05月04日 | ポエム
花水木ではない。
日向水木でもない。
はたまたトサミズキでもない。



れっきとした「ミズキ」という樹木である。
この花卉、いまがさかりと花開いている。
ただし、季語は夏である。



八十八夜を過ぎたとはいえ、立夏は二日後の五日である。
けれども、もう良いだろう。
いくら寒気が押し寄せて来ていると言っても、世の中の大気は初夏の気配である。
アワアワとした花である。







「ミズキ咲く葉を被いたり白銀の」







初夏。
人の心は開放されていく。
薄着になっていって、女性がより美しく見える季節である。

輝く肌に纏う衣服が、そのい色を鮮やかにさせるのである。




        荒 野人